ウゴービとマンジャロは、国内で承認された効能そのものが違う薬であり、同じ土俵に並べて優劣を語れる関係にはありません。

ウゴービの効能又は効果は肥満症と、線維化のある脂肪肝炎です。いっぽうマンジャロは2型糖尿病だけで、対象となる人も比べられる材料も、そこから枝分かれしていきます。

同じ有効成分であっても販売名が変われば承認された効能まで変わるため、名前の取り違えは思いがけない誤解につながりかねません。

効果と副作用、そして費用の決まり方について何をどこまで見比べられるのか、電子添文と臨床試験の記載をたどりながら、その境目を引いていきます。

目次

ウゴービとマンジャロの違いは、承認された効能そのものにあります

2つの薬を分けている最も大きな線は電子添文に書かれた効能又は効果の欄にあり、有効成分の違いよりもこの数行のほうが、読者にとっては重い意味を持ちます。

ウゴービの効能は肥満症と脂肪肝炎の2つです

ウゴービ皮下注の電子添文には、効能又は効果として肥満症と、肝硬変を伴わない代謝機能障害関連脂肪肝炎の2つが並んでいます。どちらにも細かい条件が添えられており、無条件で使える枠ではありません。

脂肪肝炎のほうは中等度又は高度の線維化を有する場合に限ると記され、NASH Clinical Research Network分類の線維化ステージF2またはF3の患者に投与すると定められました。診断と治療に精通した医師のもとで使う薬だと明記されています。

この効能の背景には、生検で確認された脂肪肝炎と線維化ステージ2または3の1197人を対象とした第3相試験があります。72週時点の解析では、線維化の悪化を伴わない脂肪肝炎の消失がセマグルチド群で62.9%、プラセボ群で34.3%と報告されました。

同じ電子添文には、肝疾患関連アウトカムの改善効果は検証されていないとも書かれています。肝臓の組織所見が動いた事実と、将来の病気の起こりやすさが変わる事実は、別々に扱う必要があります。

マンジャロの効能は2型糖尿病だけです

マンジャロ皮下注アテオスの効能又は効果の欄には2型糖尿病とだけ記されており、肥満症も脂肪肝炎も、この製剤の承認された効能には含まれていません。

さらに、糖尿病治療の基本である食事療法と運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮する、という注意が添えられました。血糖の管理を助ける薬という位置づけは、この一文からも読み取れます。

体重が減ったという話のほうが先に耳へ入ってきやすい薬ですが、承認された効能はあくまで2型糖尿病の治療です。減量そのものを目的に処方する枠は、電子添文の想定の外に置かれています。

有効成分も作動する受容体もそろっていません

ウゴービの有効成分はセマグルチド(遺伝子組換え)、マンジャロの有効成分はチルゼパチドで、別々の分子として設計されました。セマグルチドはGLP-1受容体に、チルゼパチドはGIP受容体とGLP-1受容体の両方に作動します。

受け皿が1つ多いほうが自動的に強い、という単純な足し算にはなりません。2つの経路が体の中でどう足し合わさるのかについては、いまも研究者のあいだで議論が続いています。

肥満症でチルゼパチドを使う製剤は販売名から別です

チルゼパチドを肥満症に用いる場面では、日本ではゼップバウンド皮下注アテオスという別の販売名の製剤が使われます。中身の成分が同じでも、承認された効能と用法及び用量は別に定められました。

ゼップバウンドには中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群という効能も加えられており、こちらはBMIが27kg/m2以上の場合に限られます。その背景には、閉塞性睡眠時無呼吸症候群と肥満のある成人を対象とした第3相試験の報告があります。

56試験・60307人のネットワークメタ解析でも、チルゼパチドは閉塞性睡眠時無呼吸症候群と代謝機能障害関連脂肪肝炎の寛解に、セマグルチドは主要心血管イベントの減少に効果を示したと整理されました。著者らは薬剤の選び分けを個別に行う必要があると結論づけています。

項目ウゴービ皮下注マンジャロ皮下注アテオス
有効成分セマグルチド(遺伝子組換え)チルゼパチド
作動する受容体GLP-1受容体GIP受容体とGLP-1受容体
電子添文の効能又は効果肥満症、肝硬変を伴わない代謝機能障害関連脂肪肝炎2型糖尿病
規格0.25mgから2.4mgまで5種類2.5mgから15mgまで6種類
同じ成分で肥満症の効能を持つ製剤本剤がその製剤にあたるゼップバウンド皮下注アテオス

表に並べると近い薬に見えますが効能の行だけは重ならず、この一行の違いが、あとに出てくる対象者・試験・費用のすべてに響いていきます。

効能が違うと、ウゴービとマンジャロは使う相手も変わります

承認された効能が違えば使える人の条件も別々に定められるもので、ウゴービの肥満症については、電子添文の中でかなり細かい線引きが置かれました。

ウゴービの肥満症には細かい条件が置かれています

効能又は効果の欄は、高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られない場合に限ると定めています。そのうえでBMIの条件が続きます。

  • 高血圧、脂質異常症、2型糖尿病のいずれかを併せ持っている
  • 食事療法と運動療法を行っても十分な効果が得られていない
  • BMIが27kg/m2以上で、2つ以上の肥満に関連する健康障害がある
  • または、BMIが35kg/m2以上である

肥満に関連する健康障害については、臨床試験に組み入れられた患者背景を参考に判断すると注意書きが添えられました。希望すれば誰でも受け取れる薬ではない点が、条文からも読み取れます。

2型糖尿病があるとどちらの話にもなるのでしょうか?

ウゴービの肥満症の条件には、2型糖尿病を有する場合が含まれています。つまり2型糖尿病があってBMIなどの条件も満たす人は、条文のうえでは両方の枠に触れる位置に立ちます。

ただし触れるという話と、実際に処方されるという話は別ものです。血糖の管理を先に立てるのか、体重に伴う健康障害を先に立てるのかによって、選ばれる薬も順序も変わってきます。

どちらの効能に当てはまるかの判断には検査値も既往も併用薬も要るため、自分がどちらの枠に入るのかは、診察を受けて初めて形になっていきます。

マンジャロは食事療法と運動療法のあとに検討されます

マンジャロの側には、BMIや健康障害の数といった条件は置かれていません。代わりに、食事療法と運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮する、という前提が課されています。

2型糖尿病と診断されていなければそもそもこの製剤の効能には当てはまらず、体重を減らしたいという理由だけで受け取れる薬ではない、と読み替えられます。

効能から外れた使い方は前提そのものが変わります

電子添文の効能から外れた目的で薬を使う場合、有効性と安全性が確かめられた枠の外に出ます。副作用が起きたときの救済の仕組みも、保険の扱いも、同じではありません。

肥満症の効能を持つ製剤に対象を絞る条件が置かれているのは、その枠の中で有効性と安全性が確かめられたからです。条件を外して読むと、根拠のほうも一緒に外れてしまいます。

効果でウゴービとマンジャロを見比べられる範囲はどこまでか

同じ試験の中で両者を割り付けた比較があるかどうかで語れる範囲は大きく変わりますが、結論から書くと、この2つの販売名を直接ぶつけた無作為化試験は見当たりません。

比べた組み合わせ対象と期間読み取れる範囲
チルゼパチド10mgか15mg 対 セマグルチド1.7mgか2.4mg2型糖尿病のない肥満の成人751人・72週間肥満症の用量帯どうしの差
セマグルチド2.4mg 対 プラセボ2型糖尿病を併せ持つ成人1210人・68週間ウゴービの用量帯とプラセボの差
セマグルチドまたはリラグルチドの開始者BMI30以上の3389人・1年間の観察実際の診療での動き方の傾向

3つの研究はいずれも比べた相手と用量帯がはっきり決まっており、手元にある数字がどの行から来たのかを確かめると、比較の話は一段はっきりしてきます。

この2つを同じ試験で割り付けた比較は見当たりません

ウゴービの用量帯とマンジャロの用量帯を、同じ試験の中で割り付けて比べた無作為化試験は公表されていません。効能も対象も違う以上、そうした試験が組まれにくいのは自然な流れといえます。

別々の試験から数字を拾って並べる読み方は比較として成立せず、参加者の背景も用量も期間も違えば、差に見えるものは条件の差でしかないからです。

肥満症の用量帯で比べたのはウゴービ相当とゼップバウンド相当

肥満症の枠では、チルゼパチドとセマグルチドを同じ試験の中で割り付けた第3相の非盲検試験が行われました。2型糖尿病のない肥満の成人751人が対象で、追跡の期間は72週間です。

用いられたのはチルゼパチドの最大忍容用量である10mgか15mgと、セマグルチドの最大忍容用量である1.7mgか2.4mgでした。日本の製剤に置き換えると、ゼップバウンドとウゴービの用量帯に当たります。

72週時点の体重の変化率は、最小二乗平均でチルゼパチド群-20.2%(95%信頼区間-21.4〜-19.1)、セマグルチド群-13.7%(同-14.9〜-12.6)でした。マンジャロの成績として読み替えるわけにはいきません。

2型糖尿病を併せ持つ人にセマグルチド2.4mgを使った試験

ウゴービの用量帯を2型糖尿病のある人に用いた試験も報告されています。BMI27以上でHbA1cが7〜10%の成人1210人を、セマグルチド2.4mg、1.0mg、プラセボの3群へ割り付け、68週間追跡した二重盲検の試験です。

68週時点の体重の推定平均変化は2.4mg群で-9.6%、プラセボ群で-3.4%、群間差は-6.2パーセントポイント(95%信頼区間-7.3〜-5.2)でした。5%以上の減量に届いたのは388人中267人と、376人中107人です。

消化器の有害事象は2.4mg群403人中256人、プラセボ群402人中138人に報告され、大半は軽度から中等度にとどまりました。%どうしを引いた差はパーセントポイントという別の単位になる点も、読むときには外せません。

実際の診療では効能と用量と続き方で結果が動きます

米国の電子カルテを使った解析では、BMI30以上でセマグルチドまたはリラグルチドの注射剤を始めた3389人が1年間追われました。平均年齢は50.4歳で、女性が1835人(54.7%)を占めています。

1年時点の平均体重変化率は、効能が2型糖尿病だった群で-3.2%、肥満だった群で-5.9%でした。処方が途切れなかった群は-5.5%、90日未満しか続かなかった群は-1.8%と開いています。

10%以上の減量に届いたかどうかを調べた解析では、高い用量のほうが調整オッズ比1.58(95%信頼区間1.11〜2.25)と関連していました。同じ成分でも、どの効能でどれだけの量をどれだけ続けたかで結果は動きます。

副作用の出方に、ウゴービとマンジャロの違いは現れるのでしょうか?

電子添文に並ぶ重大な副作用は、2剤でよく似た顔ぶれになっています。差が出るとすれば症状の種類ではなく、出る時期と人による幅のほうかもしれません。

電子添文に並ぶ重大な副作用はよく似た顔ぶれです

ウゴービの重大な副作用には、低血糖、急性膵炎、胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸、イレウスが挙げられています。マンジャロにはこれらに加えて、アナフィラキシーと血管性浮腫が並びました。

禁忌の欄も近く、成分に対する過敏症の既往、1型糖尿病を含む糖尿病性ケトアシドーシスや糖尿病性昏睡、重症感染症や手術などの緊急時が、どちらの電子添文にも記されています。

電子添文の項目ウゴービ皮下注マンジャロ皮下注アテオス
重大な副作用低血糖、急性膵炎、胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸、イレウス左の4項目に加えてアナフィラキシー、血管性浮腫
禁忌過敏症の既往、1型糖尿病を含むケトアシドーシス等、緊急時同じ3項目
貯法遮光し凍結を避け冷蔵庫(2〜8℃)2〜8℃で遮光。室温なら30℃以下で21日以内

並べてみると副作用の顔ぶれだけで2剤を選び分ける材料は乏しく、むしろ同じ薬でも人によって出方がまるで違う点のほうが、日々の診療では効いてきます。

お腹の症状は増量の時期に集まりやすいと報告されています

肥満症の枠で行われた直接比較でも、最も多い有害事象は両群とも消化器症状で、その大半は軽度から中等度にとどまり、主に増量の時期に起きたと記載されました。

ウゴービは0.25mgから始めて4週間の間隔で0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgと上げていく決まりです。マンジャロは2.5mgから始めて5mgを維持用量とし、効果が足りなければ15mgまで上げられます。

どちらも少しずつ増やす組み立てになっているのは、お腹の症状をやわらげるためです。一度に食べる量を減らして脂の多い食事を控えると楽になる場合があり、症状が続くときは自己判断で量を変えず主治医へ相談します。

減った体重の中身まで見ておきたいところです

体重が減るとき、脂肪だけが減るわけではありません。米国の単施設で行われた後ろ向きの解析では、セマグルチドまたはチルゼパチドを始めた1809人の体組成が追跡されました。

調整後の相対的な脂肪量の減少は6か月で10.3%、12か月で17.3%だったのに対し、除脂肪量の減少は6か月で1.8%、12か月で3.0%にとどまりました。除脂肪量と脂肪量の比は、どちらの群でも上がっています。

無作為化を経ていない解析なので数字をそのまま自分に当てはめるわけにはいきませんが、筋肉量を保つ工夫を治療と並行して組み立てる理由にはなります。

次の予約を待たずに連絡したい変化

症状によっては決められた受診の間隔を待たずに連絡したほうが安全で、下に挙げた変化は、いずれも自宅で様子を見る場面ではありません。

  • 治まらない強い腹痛
  • 嘔吐が続いて水分もとれない状態
  • 皮膚や白目が黄色く見える変化
  • 冷や汗やふるえをともなう強い脱力
  • お腹が張って便もガスも出ない状態

背後には、膵炎や胆道の病気のように検査を受けて初めて輪郭が見えるものが隠れている場合があります。他の血糖降下薬を併用している方は、低血糖を疑わせる症状にも注意が要ります。

ウゴービとマンジャロの値段の差は、どこを見れば確かめられるのか

金額はこの記事では示しません。国が定める部分と医療機関ごとに決まる部分が混ざっており、確かめる先もそれぞれ別にあるからです。

薬そのものの価格は公表された資料で決まっています

公的な医療保険の中で使われる薬には、品目ごとに国が定めた価格が付いています。金額は厚生労働省が公表する薬価基準収載品目リストに載っており、改定のたびに更新されます。

この価格は薬そのものに付く値であって患者さんが窓口で払う額とは別ものであり、数字が独り歩きしやすい部分なので、出どころの資料まで戻って確かめるほうが確実でしょう。

用量が変わると受け取る規格も入れ替わります

ウゴービは0.25mgから2.4mgまで5つの規格に、マンジャロは2.5mgから15mgまで6つの規格に分かれています。用量を上げるたびに、手にする製剤そのものが入れ替わる作りです。

増量の途中と維持の段階では、受け取る規格も本数も変わります。ひと月あたりの見込みを知りたい場面では、いまどの段階にいるのかを添えて相談すると話が具体的になります。

窓口で払う額は処方の中身で動きます

窓口で請求される額は、保険の負担割合や同時に出された薬、その日に受けた診療の中身に応じて上下します。処方が決まる前の段階では、正確な額は誰にも出せません。

見込みを知りたいときは、処方を受ける医療機関や調剤を受ける薬局へ直接たずねるのが早道です。目の前の処方に即した説明のほうが、一般論の数字より役に立ちます。

効能から外れた使い方は決まり方が別です

電子添文の効能に当てはまらない目的で使う場面では、費用を決める仕組みそのものが入れ替わります。価格は各医療機関が独自に定めるため、公表資料をたどっても1つの答えは出てきません。

金額を動かす要素動き方確かめる先
薬に付く公定価格品目ごとに定められ、改定のたびに変わる厚生労働省の薬価基準収載品目リスト
用量の段階増量すると受け取る規格が入れ替わる処方を受ける医療機関と薬局
保険の負担割合加入している制度と年齢で変わる加入先の医療保険
効能から外れた使い方各医療機関が独自に価格を定める提供している医療機関の掲示や説明

費用は続けられるかどうかを左右しますが、金額だけで決めると別の壁にぶつかり、体に合わない薬を安いという理由で選んでも、症状が出て続かなければ意味が薄れてしまいます。

ウゴービとマンジャロのどちらを使うかは処方する医師が決めます

効能に当てはまるかどうか、禁忌に触れないかどうか、そして続けられるかどうか。3つの関門を通ったところで、ようやく処方の形が決まります。

効能に当てはまるかどうかが最初の関門です

診察ではまず、どちらの効能に当てはまるのかが確かめられます。2型糖尿病の診断があるのか、肥満に関連する健康障害がいくつあるのか、BMIはどの水準かといった材料が集められます。

肝臓の線維化が疑われる場面では、また別の検査が要ります。非侵襲的な検査法で線維化ステージを判定するときは、2つ以上の検査の結果から総合的に判定するのが望ましいと電子添文に記されました。

禁忌と併用薬でさらに絞られます

効能に当てはまっても、禁忌に触れれば使えません。成分に対する過敏症の既往、1型糖尿病を含む糖尿病性ケトアシドーシスや糖尿病性昏睡、重症感染症や手術などの緊急時が、どちらの電子添文にも並んでいます。

膵臓や胆道の病歴、腎機能や肝機能の状態、併用している薬も確認されます。他院で受け取っている薬やサプリメントがあるなら、お薬手帳ごと持参すると診察の時間を無駄にせずに済みます。

続けられるかどうかが結果を左右します

コクランの系統的レビューでは、セマグルチドについて無作為化試験18件・27949人が集められ、中期の追跡でプラセボと比べた体重の変化率が-10.73%(95%信頼区間-12.24〜-9.21)と報告されました。

チルゼパチドを扱った別のレビューでは9件・7111人が集められ、9件すべてで製造販売元が設計や実施、解析、執筆に主要な役割を持っていたと記載されています。セマグルチドのレビューでも、18件中17件が同じ状況でした。

製造販売元の関与があるだけで結果を退けるわけにはいきませんが、独立した研究をもっと積む必要があるという著者らの指摘は、数字の読み方を決める前提として覚えておきたいところです。

診察で伝えると判断が進む材料

希望を口にするのは自由で、むしろ伝えたほうが判断の材料は厚くなります。次のような材料は、口に出さないと診察室には届きません。

  • 身長と体重、家庭で測っている血圧の記録
  • 高血圧や脂質異常症で受けている治療
  • 肝臓の検査値について指摘された経験
  • 膵臓や胆のうの病歴と、手術を受けた経過
  • 他院で受け取っている薬とサプリメント

どちらの薬を選ぶ場面でも、食事と運動の見直しは治療の土台に残り続けます。薬の力だけで押し切ろうとすると、続けるほどに無理が積み上がっていきます。

よくある質問

Q
ウゴービとマンジャロの違いはどこにありますか?
A

いちばん大きいのは、国内で承認された効能の違いです。ウゴービの効能又は効果は肥満症と、肝硬変を伴わない代謝機能障害関連脂肪肝炎で、マンジャロは2型糖尿病とだけ記されています。

有効成分も別で、ウゴービはセマグルチド、マンジャロはチルゼパチドを含みます。条件や注意事項の詳しい記載は、それぞれの製剤の電子添文で確かめられます。

Q
2型糖尿病がある場合、ウゴービとマンジャロのどちらも使えますか?
A

ウゴービの肥満症の効能には、高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有する場合という条件が置かれ、さらにBMIと肥満に関連する健康障害の条件が続きます。条文のうえでは、2型糖尿病があると両方の枠に触れます。

ただし条件に触れる話と、実際に処方される話は同じではありません。検査値や既往、併用薬を突き合わせたうえで、処方する医師が判断します。

Q
ウゴービとマンジャロを直接比べた試験はありますか?
A

この2つの販売名を同じ試験の中で割り付けて比べた無作為化試験は見当たりません。効能も対象となる人も違うため、そうした比較は組まれにくい形になっています。

肥満症の枠では、チルゼパチドの10mgか15mgとセマグルチドの1.7mgか2.4mgを比べた試験が行われました。用量帯としてはゼップバウンドとウゴービに当たり、マンジャロの成績としては読めません。

Q
ウゴービとマンジャロで副作用の出方は違いますか?
A

電子添文の重大な副作用の欄は、どちらも低血糖、急性膵炎、胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸、イレウスから始まります。マンジャロにはアナフィラキシーと血管性浮腫が加えられました。

いちばん多いのはどちらもお腹の症状で、用量を上げる時期に集まりやすいと報告されています。強い腹痛や嘔吐が治まらないときは、次の予約を待たずに受診してください。

Q
ウゴービとマンジャロの値段はどこで確かめられますか?
A

金額はこの記事では示しません。薬そのものに付く公定価格は厚生労働省が公表する薬価基準収載品目リストで確かめられる一方、窓口で支払う額は処方の中身や受けた診療で変わるからです。

用量が上がると受け取る規格も入れ替わるため、増量の途中と維持の段階でも見込みは動きます。効能から外れた使い方では各医療機関が価格を定めるので、受ける前に説明を求めます。

参考にした文献