SGLT2阻害薬が心不全に使われるのは、尿から塩分や水分を出して心臓の負担を軽くし、心不全の悪化による入院を減らす働きがあるためです。腎臓への作用なども重なって効果を発揮すると考えられており、血糖を下げる目的とは別に、心不全の治療薬として処方されます。
心不全の診察で糖尿病の薬をすすめられ、なぜ自分にこの薬が出たのかと気になっている方もいるでしょう。糖尿病がない方や血糖値が落ち着いている方でも、心不全の治療として服用する意味があります。
この記事では、SGLT2阻害薬が心不全に用いられる理由、心臓と腎臓への働き、心筋梗塞や脳卒中との効果の違い、飲み始めの注意点を解説します。
SGLT2阻害薬は心不全の悪化を抑える治療薬
心不全で使う主な目的は、悪化による入院を減らし、心臓の病気による死亡のリスクを下げることです。血糖値だけを目安に使う薬ではなく、糖尿病の有無にかかわらず治療の選択肢になります。
血糖値に加えて心不全の経過を改善する
心不全とは、心臓の働きが低下して血液を十分に送り出せなかったり、血液が滞って息切れやむくみが出たりする状態です。心臓が止まった状態を指す言葉ではなく、症状が落ち着いていても悪化を防ぐ治療を続けます。
心臓が血液を押し出す力の低い心不全の患者さん4,744人を対象にしたDAPA-HFという比較試験では、ダパグリフロジン(商品名フォシーガ)によって、糖尿病の有無にかかわらず心不全の悪化や心臓・血管の病気による死亡が減りました1)。
治療の成果をみるときには、血液検査の値だけでなく、入院せずに過ごせるかも大切な評価になります。今の息切れを和らげる治療と、将来の悪化を抑える治療は、両方を組み合わせて続けるものです。
入院の減少と死亡の減少は分けて読む
薬の説明で「心臓を守る」と聞いたときは、何が減ったのかを分けて読むと期待する効果が整理できます。心不全が悪化して治療が必要になることと、心臓・血管の病気で亡くなることは、異なる出来事です。
| 評価する出来事 | 期待できる効果 | 読み取る際の注意 |
|---|---|---|
| 心不全の悪化による入院 | 入院のリスクを下げる | 押し出す力が低い場合も保たれた場合も対象 |
| 心臓・血管の病気による死亡 | 押し出す力が低い心不全で減少を期待 | 心不全の型や試験ごとの結果を区別 |
入院と死亡をまとめて数えた結果が良くても、両方が同じ割合で減ったとは限りません。特に心臓の押し出す力が保たれた心不全では、入院を減らす効果が中心です。
糖尿病がなくても処方される理由
糖尿病がない心不全の患者さんにも使われるのは、血糖を下げる作用だけでは説明できない効果があるためです。腎臓で塩分や水分の扱いが変わると、血液を送り出す心臓にも影響が及びます。
血糖が高い方は血糖管理も必要ですが、正常に近い方では心不全の悪化を抑えるために処方されます。同じ薬でも、何の病気を治療するかによって、服用を続ける意味が変わります。
処方理由が分からないときは、次の診察で「血糖と心不全のどちらを主に治療する薬か」を確認しましょう。薬の名前だけで判断するよりも、自分の治療の中で何を期待しているのかが分かります。
心臓の押し出す力が保たれていても治療の対象になる
「心臓の収縮は保たれている」と説明されていても、心不全にSGLT2阻害薬を使う理由があります。心臓は血液を押し出すだけでなく、次の血液を受け入れる働きも担っているからです。
駆出率は心臓の働きの一部を表す
駆出率とは、心臓の左側にある血液を送り出す部屋から、1回の収縮で中の血液を何割送り出したかを示す値です。胸に機器を当てて心臓の動きを見る心エコー検査などで調べます。
駆出率が保たれていても、心臓が十分に広がらず血液を受け入れにくくなると、肺などに血液が滞って心不全が起こります。押し出した割合だけでは、その前に血液をどれだけ受け入れられたかまでは判断できないためです。
つまり、駆出率が低くないという説明は、心不全が軽いという意味ではありません。息切れの程度や診察で分かる水分のたまり方も合わせて、治療が必要かどうかが判断されます。
駆出率の違いで期待する効果を整理する
駆出率が保たれた心不全でも、エンパグリフロジン(商品名ジャディアンス)などは、心不全による入院を減らす目的で使われます。押し出す力が低い心不全と比べる際には、死亡の減少まで同じように期待するのではなく、入院の減少を中心に期待します。
| 心臓の状態 | SGLT2阻害薬の使われ方 | 主に期待する効果 |
|---|---|---|
| 駆出率が低下 | ほかの心不全治療に加える | 心不全の悪化や入院、死亡のリスクの低下 |
| 駆出率が軽く低下・保たれている | 心不全の診断や全身状態を踏まえて使う | 主に心不全の悪化や入院の減少 |
どちらの型でも、薬を選ぶ際には血圧や腎臓の働き、併用薬が考慮されます。駆出率の数字が同じでも、水分がたまっている方と血圧が低い方では、治療開始時に注意する点が違うためです。
研究で示された割合と自分の将来の予測を区別する
駆出率が40%を超える心不全の患者さん6,263人を中央値2.3年追ったDELIVERという比較試験では、心不全の悪化または心臓・血管の病気による死亡は、ダパグリフロジンで16.4%、有効成分を含まないプラセボで19.5%でした2)。
差は3.1ポイントで、通常の治療に薬を加えた集団とプラセボを加えた集団を比べた結果です。この割合を自分の見通しに当てはめるときは、心不全の重さや入院歴、すでに受けている治療を踏まえて主治医と読み解きましょう。
症状が落ち着いている方にとっても、将来の悪化を減らすという処方目的は変わりません。今の体感だけで薬の働きを評価すると、こうした長い期間の効果を見落としやすくなります。
SGLT2阻害薬が心臓の負担を軽くする仕組み
心臓への作用は、尿から塩分や水分を出す働きを入口として説明できます。血圧や腎臓の働き、心臓のエネルギーの使い方も関わると考えられており、効果は1つの仕組みではなく、複数の仕組みの重なりで説明されます。
腎臓で糖と塩分を戻す働きを抑える
腎臓は血液をろ過して尿のもとを作り、その後、体に必要な糖や塩分を血液へ戻します。SGLT2は、この戻す途中の通り道にある、糖とナトリウムを一緒に取り込む仕組みの名前です。
SGLT2阻害薬がその働きを抑えると、糖やナトリウムが尿へ出やすくなります。ナトリウムは塩分の主な成分であり、尿に残った糖には水分を引き寄せる性質もあるため、水分の排泄も促されます。
体に余分にたまった水分が減ると、心臓へ戻ってくる血液の量が減り、心臓や肺の血管にかかる負担が軽くなります。心臓の筋肉を直接強く収縮させるというよりも、働く際の負担を減らす作用です。
血液を送り出す側の負担も和らげる
血圧が下がると、心臓は以前ほど高い圧力に逆らわずに血液を送り出せます。体にある水分の量が減る作用と合わせて、血液を受け入れる側と送り出す側の両方で負担が軽くなると考えられています。
- 塩分・水分の排泄 … 体に余分にたまった水分を減らす働き
- 血圧の低下 … 心臓が血液を送り出すときの負担の軽減
- エネルギー利用の変化 … 心臓が使う燃料の変化が関わるという仮説
もともと血圧が低い方では、さらに下がると立ちくらみなどにつながるため、負担が減るほどよいと一律には判断できません。
尿が増えた量や血圧が下がった幅だけで、心不全への効果の大きさを判断するのは早計です。複数の作用が重なって働く薬なので、尿量の変化の大きさと効果の大きさは分けて考えます。
心臓が使う燃料の変化には未確定な部分がある
心臓は休まず動くために、糖や脂肪などをエネルギー源として使います。SGLT2阻害薬を使うと、脂肪から作られるケトン体という物質を、心臓や腎臓が燃料として使う方向への変化が起こると考えられています。
その変化が、負担のかかった心臓のエネルギー利用を助けるという説明は、作用を説明する候補の1つです。塩分や水分の排泄、血圧への影響などのうち、どれが効果の中心なのかは、まだ研究が続いています。
作用の一部に未確定な点があっても、実際に入院などが減ったという臨床上の結果は、処方を支える根拠です。仕組みの説明と、治療を受けた集団で確かめられた効果は分けて受け止めるとよいでしょう。
心筋梗塞や脳卒中への効果は心不全と異なる
心不全への効果から、心臓や脳のあらゆる病気が同じように減るとはいえません。SGLT2阻害薬で効果がはっきりしているのは心不全であり、心筋梗塞や脳卒中を減らす効果は明確ではないのが現状です。
血液が滞る病気と血管が詰まる病気を分ける
心筋梗塞は、心臓の筋肉に血液を送る血管が詰まり、筋肉が傷む病気です。脳卒中には、脳の血管が詰まる病気や破れて出血する病気が含まれ、血液の流れを保つ心臓の働きが問題になる心不全とは異なります。
心筋梗塞の後に心不全を発症するなど、病気同士にはつながりがあります。それでも、水分の滞りを減らす薬の効果から、血管が詰まる出来事まで同じように抑えられると判断するのは不適切です。
心血管への効果は出来事ごとに確かめる
糖尿病や心不全、慢性腎臓病の患者さん計78,607人を含む11件の試験をまとめた解析では、心臓・血管の病気による死亡などを合わせた出来事は減りましたが、心筋梗塞や脳卒中にははっきりした減少が認められませんでした3)。
| 病気・出来事 | 効果の読み方 | 服用中も必要な対応 |
|---|---|---|
| 心不全の悪化・入院 | 減少を期待できる | 息切れやむくみの変化を把握 |
| 心筋梗塞 | 明確な減少は示されていない | 血圧や脂質などへの治療を継続 |
| 脳卒中 | 明確な減少は示されていない | 血圧管理や持病に応じた治療を継続 |
「心血管の病気が減った」という説明を読むときは、結果の内訳を見ましょう。死亡が減ったために全体の結果が良くなった場合と、心筋梗塞自体が減った場合では、自分が期待できる効果が違います。
ほかの血管の治療もそれぞれの目的に応じて続ける
SGLT2阻害薬を飲み始めても、血圧やコレステロールを管理する薬などには、それぞれの治療目的が残ります。心不全の薬が加わったあとも、ほかの薬はそれぞれの目的のためにこれまでどおり続けます。
薬が増えて負担に感じるのは、無理もないことです。同じ「心臓の薬」でも守ろうとしている働きが違うため、薬が増えたときは、お薬手帳を見ながら、それぞれがどの病気に使われているか主治医と整理しましょう。
血管の病気を防ぐ治療と心不全の悪化を抑える治療を合わせることで、同時に抱えている病気に対応できます。薬を減らすかどうかも、1つの薬の効果だけでなく、血圧や症状を含めた全体の状態から判断されます。
腎臓への作用が心臓を支えるつながり
腎臓が塩分や水分を適切に調節できると、心臓にかかる負担も抑えられます。心臓と腎臓が互いの働きに影響し合う関係を「心腎連関」と呼び、両方の状態を合わせて治療する理由になっています。
心臓と腎臓の不調は互いに影響する
心臓から送り出される血液が減ると、腎臓にも十分な血液が届きにくくなります。心不全で血液が滞ると腎臓側の血管にも圧力がかかり、腎臓が塩分や水分を調節しにくくなる状態です。
その結果、体に水分が残りやすくなり、今度は心臓が扱う血液の量が増えて、心不全を悪化させる方向へ進みます。片方の臓器だけの問題として見るよりも、このつながりを踏まえた方が、採血や尿の状態を調べる理由が分かります。
心臓の診察で腎臓の検査値を確認する理由には、薬の副作用の確認と、水分を調節する働きの把握があります。余分な水分を出す余力があるか、現在の治療を安全に続けられるかを判断するためです。
ろ過する場所の圧力を下げる
腎臓の中には、細い血管が集まって血液をろ過する「糸球体」という場所があります。そこに高い圧力がかかり続けると、ろ過する組織への負担になります。
SGLT2阻害薬で糖とナトリウムが血液へ戻されにくくなると、その先の通り道へ届くナトリウムが増えます。それを受け取った腎臓内の調節が働き、糸球体にかかるろ過の圧力を下げる方向へ動くと考えられています。
血液をろ過する量をただ増やすのではなく、ろ過する場所への負担を和らげるという説明です。腎臓の数字が高ければ高いほどよいという見方だけでは、この作用を捉えにくくなります。
水分の調節を通して心臓の負担につながる
腎臓への作用と心臓への作用は、体の水分を介してつながります。尿が増えるという目に見える変化のほかに、腎臓の中で負担を調節する変化も起きています。
| 腎臓で起きる変化 | 心臓とのつながり |
|---|---|
| 塩分と水分が尿へ出やすくなる | 余分な体液が減り、心臓に戻る血液の負担が軽くなる |
| ろ過する場所の圧力が下がる方向に働く | 腎臓への負担を和らげ、水分を調節する働きの維持につながる |
ただし、腎臓を守る作用がある薬でも、脱水が起きたときには腎臓の働きが悪化し得ます。水分がたまっている状態と、体に必要な水分まで足りなくなった状態を見分けて対応します。
飲み始めには、腎臓が血液をろ過する働きの目安であるeGFRが一時的に下がることもあり、変化が大きいときは、主治医が血圧や脱水の有無と合わせて確認します。
息切れや日常の動きやすさは少しずつ評価する
SGLT2阻害薬によって、日常の動きやすさや生活の質が少し改善することも期待できます。入院のリスクが下がる効果と、本人が感じる息切れの変化は、別々に評価する対象です。
体を動かす力の改善には幅がある
心不全の患者さん23,523人を含む17件の比較試験をまとめた解析では、体を動かす力や、症状が暮らしに及ぼす影響を点数にした生活の質が少し改善しました4)。
評価には、一定の時間に歩ける距離や、動いたときに体が取り込める酸素の量などが使われています。日常の活動に結びつく指標ですが、改善の幅は小さく、息切れが消えると約束するものではありません。
心不全以外にも、肺の病気や足腰の衰えなどがあると、心臓の負担が軽くなっても歩きにくさが残ります。症状が残る理由を分けてみることが、薬の効果を過小にも過大にも評価しないために役立ちます。
いつもの動作で服用前後を比べる
変化を把握するには、普段の生活で繰り返す同じ動作が比較しやすい対象です。たとえば、服用を始めた方が自宅で洗面や着替えをした際に、以前より休憩が少なく済んだかを記録すると、次の診察で具体的に伝えられます。
見るのは歩いた距離だけではなく、途中で止まった理由や、息が整うまで休む必要があったかも含みます。体調の悪い日に無理に歩いて効果を試すのではなく、普段どおりに過ごした中での変化を記録する方法で十分です。
次の診察では、同じ動作で息切れがどう変わったか、変わらなかったかを伝えましょう。改善を感じない場合にも、その情報を基に症状の原因や治療全体が見直されます。
症状の実感と将来の悪化を抑える効果を分けて評価する
飲み始めてすぐに動きやすくなった実感がなくても、将来の悪化を抑える効果まで否定する材料にはなりません。日々の体調には変動があるため、診察時には症状の経過に加えて血圧や体液の状態も合わせて評価します。
一方、服用中に息切れが明らかに増えたときは、次の定期受診まで効果を待つよりも、悪化の原因を早めに調べてもらってください。横になると息苦しい、座っていても息が苦しいといった変化は、普段の動作の記録よりも受診を優先する症状です。
心不全でSGLT2阻害薬を始める際の注意点
飲み始めは、ほかの心不全治療との組み合わせや、血圧と水分量の変化に気を配ります。余分な水分が減る利点を保ちながら、必要な水分まで失っていないかを見ていきます。
標準的な心不全治療に組み合わせる
フォシーガ錠とジャディアンス錠の電子添文(添付文書)には、慢性心不全の効能に、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者さんに限るという条件があります。慢性心不全とは、心臓の働きの問題が持続し、継続的な管理が必要な状態です。
慢性心不全での通常の成人用量は、両剤とも10mgを1日1回です。ジャディアンス錠は朝食前または朝食後とされ、心不全に対して10mgを超える量の効果は確認されていません。
すでに糖尿病で服用している方も、心不全の治療目的が加わったあとは、処方された量のまま飲み続けましょう。処方の調整は、血糖と心不全の両方の状態を踏まえて行われます。
利尿薬との併用では水分と血圧をみる
利尿薬は、尿の量を増やして体にたまった余分な塩分や水分を減らす薬です。すでに利尿薬を服用している方や高齢の方、腎臓の働きが落ちている方では、SGLT2阻害薬を加えた後に体液が減りすぎていないかを診察で確かめます。
薬を始める前に、普段の血圧、今飲んでいる利尿薬、1日に飲む水分量を主治医と共有しましょう。心不全のために水分量の指示を受けている方は、脱水を心配して独断で飲水量を増やすと、息切れやむくみを悪化させるおそれがあります。
服用開始時には、水分をどの程度とるか、立ちくらみや食事量の低下が出たときにどこへ連絡するかを、処方元で確認しましょう。薬の開始や休薬、再開は、あらかじめ受けた指示も含めて主治医の判断に従います。
飲み始めの変化は症状と急ぎ具合を分けて伝える
体重や尿の変化は、息切れや立ちくらみを伴うかによって意味が変わります。記録して診察で伝える変化と、その日のうちに対応が必要な症状を分けておくと、受診を遅らせずに済みます。
- 次の診察で伝える変化 … 尿の回数や体重の推移、普段の動作での息切れの変化
- 当日中に連絡する症状 … 立つたびにふらつく、口が渇いて飲めない、食事や水分が十分にとれない状態
- 直ちに受診する症状 … 安静でも息苦しい、横になれないほど呼吸が苦しい、意識が遠のく状態
同じ尿量の変化でも、ふらつきや飲めない状態を伴うときは、定期受診を待たずに対応が必要です。
たとえば朝、薬を飲み始めてから立つたびにふらつくと気づいたら、まず座って転倒を避け、当日中に処方元へ連絡してください。安静でも呼吸が苦しい、意識が遠のく場合は、直ちに救急受診が必要です。
まれでも重い状態になり得るケトアシドーシスは、体に酸性の物質がたまる合併症で、吐き気や腹痛に息苦しさが重なるときは、血糖値が高くなくても直ちに受診してください。
よくある質問
- Q糖尿病がなくてもSGLT2阻害薬を飲んでよいのですか?
- A
はい、慢性心不全の治療として処方される場合は、糖尿病がない方も対象になります。血糖を下げることに加えて、心不全の悪化や入院を減らすために使う薬です。
処方の理由が不明なときは、自己判断でやめずに、心不全を診ている主治医へ服用目的を確認しましょう。血糖値だけでなく、心臓の状態を含めて服用の要否が判断されます。
- Q駆出率が正常に近いのに、心不全の薬は必要ですか?
- A
駆出率が正常に近くても、心不全と診断されていれば治療が必要になることがあります。心臓が広がって血液を受け入れる働きの低下は、駆出率だけには表れず、SGLT2阻害薬はこのような心不全でも入院を減らす目的で使われます。
- Q息切れが変わらなければ、薬が効いていないのでしょうか?
- A
息切れの実感だけでは、薬が効いているかを十分に判断できません。自分で感じる症状の改善と、将来の心不全の悪化を抑える効果は分けて評価します。
状態が変わらず安定しているときは、処方どおり続けながら、次の診察で普段の動作に伴う息切れを伝えます。安静でも息苦しくなった場合は、効果を待たず直ちに受診してください。
- QSGLT2阻害薬を始めたら、利尿薬を減らせますか?
- A
利尿薬を減らすかどうかは、水分のたまり方や血圧に応じて主治医が判断します。どちらも水分の排泄に関わるため、体液が減りすぎる状態と、水分がまだ残っている状態を見分けながら量を決めます。
尿が増えただけで自分の判断で薬を減らさず、立つたびにふらつく場合や水分がとれない場合は、当日中に処方元へ連絡してください。休薬が必要かも含めて指示を受けます。


