インスリンは血糖値を下げる唯一のホルモンであり、私たちの健康維持に不可欠です。

この重要なインスリンは、膵臓(すいぞう)という臓器にある特定の細胞、β(ベータ)細胞から分泌されます。

膵臓やβ細胞がどのようにしてインスリンを作り出し、血糖値に応じてその分泌量を巧みに調節しているのかを知ることは、糖尿病の理解を深める上でとても大切です。

この記事ではインスリン分泌の司令塔である膵臓と、その中で主役を演じるβ細胞の構造と機能について詳しく解説していきます。

目次

膵臓とは?消化と血糖調節を担う臓器

まず、インスリン分泌の舞台となる膵臓がどのような臓器なのかを見ていきましょう。

膵臓は消化と血糖調節という生命維持に関わる二つの重要な役割を担っています。

膵臓の位置と構造

膵臓は胃の後ろ側、お腹の深いところにある細長い臓器です。長さは約15cmほどで、右側の十二指腸に接する部分(膵頭部)、中央部分(膵体部)、左側の脾臓に接する部分(膵尾部)に分けられます。

膵臓の中には膵液という消化液を作る部分と、ホルモンを作る部分が混在しています。

消化酵素を分泌する外分泌機能

膵臓の働きの大部分(約95%)は食べ物の消化を助ける「膵液」を作り、十二指腸へ送り出すことです。これを外分泌機能と呼びます。

膵液には炭水化物、タンパク質、脂肪を分解するための様々な消化酵素が含まれており、栄養素の吸収に重要な役割を果たします。

膵液に含まれる主な消化酵素

酵素の種類分解する栄養素代表的な酵素名
炭水化物分解酵素炭水化物(デンプンなど)アミラーゼ
タンパク質分解酵素タンパク質トリプシン、キモトリプシン
脂肪分解酵素脂肪(中性脂肪)リパーゼ

ホルモンを分泌する内分泌機能

膵臓のもう一つの重要な働きは血糖値を調節するホルモンを作り、血液中に直接分泌することです。これを内分泌機能と呼びます。

この機能は膵臓全体から見るとごく一部(約1~2%)ですが、生命維持には欠かせません。この内分泌機能を担っているのが、次に説明する「ランゲルハンス島」です。

ランゲルハンス島の発見

1869年、ドイツの医学生パウル・ランゲルハンスが膵臓の中に島のように点在する特殊な細胞の集まりを発見しました。

これが後に「ランゲルハンス島(膵島)」と名付けられ、血糖調節ホルモンを分泌する場所であることが明らかになりました。

この発見が後のインスリン発見へとつながっていきます。

ランゲルハンス島とホルモン分泌細胞

膵臓の内分泌機能を担うランゲルハンス島にはいくつかの種類の細胞が集まっており、それぞれが異なるホルモンを分泌しています。

ランゲルハンス島の構造と分布

ランゲルハンス島は膵臓全体に約100万個も散らばっている微小な細胞の塊です。一つ一つの島は毛細血管が豊富に取り囲んでおり、分泌されたホルモンが速やかに血液中に移行できるようになっています。

島の中にはいくつかの種類の内分泌細胞が特定の配置で存在しています。

インスリンを分泌するβ細胞

ランゲルハンス島の中で最も数が多く、中心部に主に分布しているのが「β細胞(ベータ細胞)」です。なんとランゲルハンス島全体の細胞数の約60~70%を占めています。

このβ細胞が血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンを合成し、分泌します。

グルカゴンを分泌するα細胞

ランゲルハンス島の周辺部に主に分布しているのが「α細胞(アルファ細胞)」で、ランゲルハンス島全体の細胞数の約15~20%を占めます。

α細胞はインスリンとは反対に血糖値を上げる作用を持つホルモン、グルカゴンを分泌します。

その他のホルモン分泌細胞

ランゲルハンス島にはβ細胞とα細胞の他にもいくつかの種類の細胞が存在します。

ランゲルハンス島の主な細胞と分泌ホルモン

細胞の種類主な分布分泌ホルモン主な作用
β細胞中心部インスリン血糖値低下
α細胞周辺部グルカゴン血糖値上昇
δ細胞周辺部ソマトスタチンインスリン・グルカゴン分泌抑制
PP細胞膵頭部周辺膵ポリペプチド膵外分泌・消化管運動抑制

δ(デルタ)細胞はソマトスタチンを分泌し、インスリンやグルカゴンの分泌を抑制するなど島内のホルモンバランスを調整する役割があります。

PP細胞(またはγ細胞)は膵ポリペプチドを分泌し、膵液の分泌や消化管の運動に関与します。

β細胞の構造とインスリン合成

インスリン分泌の主役であるβ細胞はどのようにしてインスリンを作り、蓄えているのでしょうか。

その細胞内部の構造とインスリン合成の過程を見ていきます。

β細胞内の小器官

β細胞の中には他の多くの細胞と同様に、核、ミトコンドリア、小胞体、ゴルジ体といった細胞小器官が存在します。

これらの小器官が連携してインスリンの合成、加工、貯蔵、そして分泌という一連の働きを担っています。

特にタンパク質の合成に関わる小胞体とゴルジ体、エネルギー産生に関わるミトコンドリアが重要な役割を果たします。

プロインスリンの合成

インスリン遺伝子の情報に基づいて、まず「プレプロインスリン」という前駆体が小胞体で合成されます。それがすぐに一部が切断され、「プロインスリン」という一本鎖のタンパク質になります。

プロインスリンは最終的なインスリンのA鎖とB鎖の部分、そしてそれらをつなぐCペプチド部分を含んでいます。

インスリンへの変換と貯蔵

プロインスリンは小胞体からゴルジ体へと運ばれ、そこでさらに加工を受けます。

ゴルジ体から分離した分泌顆粒(ぶんぴつかりゅう)と呼ばれる袋の中で、特定の酵素の働きによってCペプチド部分が切り離されます。

これによりA鎖とB鎖がジスルフィド結合で結ばれた、活性を持つ完成形のインスリンが生成されます。

完成したインスリンは亜鉛イオンと共に結晶化し、分泌刺激があるまで分泌顆粒の中に貯蔵されます。

インスリン合成と貯蔵の流れ

  1. 核内の遺伝子情報からプレプロインスリンが合成される(小胞体)
  2. プレプロインスリンからプロインスリンへ変換される(小胞体)
  3. プロインスリンがゴルジ体へ運ばれ、分泌顆粒が形成される
  4. 分泌顆粒内でプロインスリンからCペプチドが切断され、インスリンが完成する
  5. インスリンが分泌顆粒内に貯蔵される

Cペプチドの役割

インスリン合成の過程で切り離されるCペプチドは、以前は単なる副産物と考えられていました。

しかし、近年の研究でCペプチド自体にも何らかの生理作用がある可能性が示唆されています。

また、Cペプチドはインスリンと1対1の割合で分泌されるため、血液中のCペプチド濃度を測定することで、体内でどれだけインスリンが作られているか(内因性インスリン分泌能)を推定する指標として利用されます。

β細胞による血糖値の感知

β細胞はどのようにして血液中のブドウ糖濃度(血糖値)の変化を正確に感知し、インスリン分泌量を調節しているのでしょうか。その精巧な仕組みを解説します。

血糖値センサーとしてのβ細胞

β細胞は血液中のブドウ糖濃度を直接感知する能力を持っています。

血糖値が上昇すると、それを「インスリン分泌開始」のシグナルとして捉え、逆に血糖値が低下すると分泌を抑制します。

この血糖感知能力が血糖値を適切な範囲に保つための基本となります。

ブドウ糖の取り込みと代謝

血糖値が上昇すると血液中のブドウ糖はβ細胞の表面にある「ブドウ糖輸送体(GLUT2)」を通って細胞内に取り込まれます。

GLUT2は血糖値に応じてブドウ糖の取り込み量を調節できる特徴を持っています。

β細胞内に取り込まれたブドウ糖は解糖系やミトコンドリアでの代謝経路を経て分解され、エネルギー通貨であるATP(アデノシン三リン酸)を産生します。

血糖値感知からATP産生まで

段階主な出来事場所
1. ブドウ糖取り込みGLUT2を介してブドウ糖が細胞内へ細胞膜
2. 解糖系ブドウ糖がピルビン酸に分解細胞質
3. ミトコンドリア代謝ピルビン酸などがさらに分解されATP産生ミトコンドリア

ATP産生とイオンチャネルの変化

ブドウ糖の代謝によってβ細胞内のATP濃度が上昇すると、細胞膜にある「ATP感受性カリウムチャネル(KATPチャネル)」というイオンの通り道が閉じます。

このチャネルは通常は開いており、カリウムイオンを細胞外へ流出させて細胞内をマイナスに保っています。

ATPによってこのチャネルが閉じるとカリウムイオンの流出が止まり、細胞膜の電位がプラス方向へ変化します(脱分極)。

カルシウムイオンの流入

β細胞の細胞膜が脱分極すると、今度は「電位依存性カルシウムチャネル」という別のイオンチャネルが開きます。

このチャネルが開くと細胞外から細胞内へカルシウムイオン(Ca2+)が急速に流入します。

このカルシウムイオンの流入がインスリン分泌の直接的な引き金となります。

インスリン分泌の詳細な流れ

β細胞内でカルシウムイオン濃度が上昇すると貯蔵されていたインスリンが細胞の外へ放出されます。その具体的な流れを見ていきましょう。

カルシウムイオンによる分泌顆粒の移動

細胞内に流入したカルシウムイオンはインスリンを貯蔵している分泌顆粒に作用します。カルシウムイオンは分泌顆粒を細胞膜の近くまで移動させる信号となります。

分泌顆粒は細胞内の骨格成分などを利用して、細胞膜直下へと輸送されます。

分泌顆粒と細胞膜の融合

細胞膜の近くまで運ばれた分泌顆粒はカルシウムイオンの作用や特定のタンパク質の働きによって、細胞膜と融合します。袋状の分泌顆粒が細胞膜と一体化するようなイメージです。

この融合により、分泌顆粒の内容物が細胞の外、すなわち血液中に放出される準備が整います。

インスリンとCペプチドの放出

分泌顆粒が細胞膜と融合すると、顆粒の中に貯蔵されていたインスリンとCペプチドが細胞外(血液中)へ放出されます。この現象を「開口放出(エキソサイトーシス)」と呼びます。

放出されたインスリンは血液の流れに乗って全身へと運ばれ、血糖値を下げる働きを開始します。

インスリン分泌の最終段階

段階主な出来事関与するイオン/物質
1. 顆粒移動分泌顆粒が細胞膜へ移動カルシウムイオン
2. 膜融合分泌顆粒と細胞膜が融合カルシウムイオン、融合関連タンパク質
3. 開口放出インスリンとCペプチドが細胞外へ放出インスリン、Cペプチド

インスリン分泌の二相性

血糖値上昇に対するインスリン分泌は時間経過と共に特徴的なパターンを示します。

まず、刺激後数分以内に急速な分泌(第一相)が起こり、その後、やや遅れて持続的な分泌(第二相)が続きます。

第一相は細胞膜近くにあらかじめ準備されていた分泌顆粒からの放出を反映し、第二相は、新たに合成されたインスリンを含む顆粒の移動と放出を反映すると考えられています。

この二相性の分泌が食後の血糖値を効率的に制御するために重要です。

インスリン分泌を調節する他の要因

インスリン分泌は血糖値だけでなく、食事に含まれる他の栄養素やホルモン、神経系など、様々な要因によっても調節されています。

食事由来の刺激(アミノ酸、脂肪酸)

食事に含まれるタンパク質が分解されてできるアミノ酸の一部(例:アルギニン、ロイシン)や脂肪酸も、β細胞に直接作用してインスリン分泌を促進することが知られています。

これにより糖質だけでなく、タンパク質や脂質を摂取した後でも適切なインスリン応答が起こります。

消化管ホルモン(インクレチン)の影響

食事を摂取すると、小腸などから「インクレチン」と呼ばれる消化管ホルモン(GLP-1やGIPなど)が分泌されます。

インクレチンは血液を介して膵臓β細胞に到達し、血糖値依存的にインスリン分泌を強力に増強します。

経口でブドウ糖を摂取した場合に静脈注射した場合よりも多くのインスリンが分泌されるのは、このインクレチン効果によるものです。

インクレチンは糖尿病治療薬の開発ターゲットとしても注目されています。

神経系による調節

膵臓のランゲルハンス島は自律神経系(交感神経と副交感神経)によっても調節を受けています。

副交感神経(迷走神経)は主に食事中や食後に活動し、インスリン分泌を促進します。

一方、交感神経は運動時やストレス時などに活動し、アドレナリンなどを介してインスリン分泌を抑制し、グルカゴン分泌を促進することで血糖値を上昇させる方向に働きます。

インスリン分泌への神経・ホルモンの影響

調節因子種類/例インスリン分泌への影響
栄養素ブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸促進
消化管ホルモンインクレチン(GLP-1, GIP)促進(血糖依存性)
自律神経副交感神経促進
自律神経交感神経抑制
膵島内ホルモングルカゴン促進(少量)
膵島内ホルモンソマトスタチン抑制

他のホルモンによる影響

ランゲルハンス島内で分泌される他のホルモンもインスリン分泌に影響を与えます。

α細胞から分泌されるグルカゴンは少量であればインスリン分泌を促進する作用がありますが、大量になると抑制的に働くこともあります。

δ細胞から分泌されるソマトスタチンはインスリンとグルカゴンの両方の分泌を抑制します。

これらの複雑な相互作用により、血糖値は厳密にコントロールされているのです。

β細胞機能の低下と糖尿病

糖尿病の発症や進行にはβ細胞の機能低下が深く関わっています。どのような原因でβ細胞の機能が低下するのでしょうか。

β細胞疲弊とは

インスリン抵抗性が高い状態(インスリンが効きにくい状態)が続くと、β細胞はそれを補うためにインスリンを過剰に分泌し続けなければなりません。

このような過剰な負担が長期間続くとβ細胞は次第に疲れてしまい、インスリンを十分に分泌する能力が低下してきます。これを「β細胞疲弊」と呼びます。

β細胞疲弊は2型糖尿病の発症・進行の重要な要因の一つと考えられています。

1型糖尿病におけるβ細胞破壊

1型糖尿病では自己免疫などの原因により、免疫細胞が自身のβ細胞を異物とみなして攻撃し、破壊してしまいます。

その結果、β細胞の数が絶対的に減少し、インスリン分泌能力が著しく低下するか、完全に失われます。

現在のところ破壊されたβ細胞を再生させる根本的な治療法は確立されていません。

2型糖尿病におけるβ細胞機能低下

2型糖尿病では遺伝的な要因に加えて、長年のインスリン抵抗性や高血糖、高脂肪血症、加齢などが複合的に影響し、β細胞の機能が徐々に低下していきます。

インスリン分泌のタイミングが遅れたり(第一相分泌の低下)、分泌量そのものが減少したりします。

β細胞疲弊だけでなく、高血糖自体がβ細胞にダメージを与える「糖毒性」なども関与すると考えられています。

糖尿病タイプとβ細胞の状態

糖尿病タイプβ細胞の状態主な原因
1型糖尿病破壊・消失(絶対的欠乏)自己免疫など
2型糖尿病機能低下・疲弊(相対的不足)遺伝因子+生活習慣、加齢

β細胞機能の評価方法

β細胞がどれくらいインスリンを分泌する能力を持っているかを評価するために、いくつかの検査が行われます。

血液中のインスリン値やCペプチド値を測定するほか、ブドウ糖や薬剤を投与してインスリン分泌の反応を見る負荷試験(例:経口ブドウ糖負荷試験、グルカゴン負荷試験など)があります。

これらの検査結果は糖尿病の診断や病態把握、治療方針の決定に役立てられます。

よくある質問 (Q&A)

インスリンの膵臓からの分泌やβ細胞に関する、患者さんからの疑問にお答えします。

Q. 膵臓が疲れるとどうなりますか?

A. 一般的に「膵臓が疲れる」という表現は、特にインスリンを分泌するβ細胞が疲弊している状態を指すことが多いです。

β細胞が疲弊すると血糖値が上昇しても十分なインスリンを分泌できなくなり、血糖コントロールが悪化します。これが進行すると2型糖尿病の発症や悪化につながります。

また、膵臓の外分泌機能(消化酵素の分泌)が低下する場合もあり、消化不良や栄養吸収障害を起こすこともあります。

Q. β細胞を増やすことはできますか?

A. 現在のところ、ヒトの体内でβ細胞の数を大幅に増やしたり、失われたβ細胞を完全に再生させたりする確実な方法は確立されていません。

しかし、iPS細胞などを用いた再生医療の研究が進められています。また、既存のβ細胞の負担を減らし、機能を保護することは可能です。

適切な食事、運動、体重管理によってインスリン抵抗性を改善することや、早期から適切な薬物療法を行うことが、β細胞を守ることにつながります。

Q. インクレチン関連薬はβ細胞にどう作用しますか?

A. インクレチン関連薬(GLP-1受容体作動薬やDPP-4阻害薬)はインクレチンの作用を増強したり、分解を抑制したりすることでβ細胞からのインスリン分泌を促進します。

この作用は血糖値が高い時に選択的に起こる(血糖依存性)ため、単独使用では低血糖を起こしにくいという特徴があります。

さらに、動物実験レベルではβ細胞を保護したり、増殖を促したりする可能性も報告されており、β細胞機能の維持に役立つことが期待されています。

Q. 膵臓やβ細胞を守るためにできることは?

A. 膵臓、特にβ細胞を守るためにはβ細胞に過剰な負担をかけない生活習慣を心がけることが重要です。

具体的には以下の点が挙げられます。

  • 食べ過ぎや飲みすぎを避け、バランスの取れた食事を心がける。
  • 適度な運動を習慣づけ、肥満を予防・改善する。
  • 過度なストレスを避け、十分な睡眠をとる。
  • 定期的に健康診断を受け、血糖値などをチェックする。

特にすでに糖尿病やその予備群と診断されている方は医師の指示に従って適切な治療を継続し、良好な血糖コントロールを維持することが、β細胞の機能を長持ちさせるために大切です。

以上

参考にした論文

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