血圧が思うように下がらず、なかなかコントロールできないと感じると日々の生活も落ち着かなくなります。

特に異常に高い数値が続く場合は、生活習慣だけでなく体内のホルモンや腎臓などの器官に原因が潜んでいる可能性もあります。

この記事では、血圧が高い状態の背景にあるさまざまな要因、内分泌内科での検査や治療方法、日常生活で気をつけたいポイントなどについてご紹介します。

もし治らない血圧に悩んでいる方がいれば、今後の受診先を検討する際の一つの参考にしていただければ幸いです。

「血圧が下がらない」「お薬を飲んでも改善しない」このような治療抵抗性の高血圧は単なる生活習慣の問題だけでなく、副腎腫瘍や褐色細胞腫などのホルモン分泌異常が隠れている可能性があります。放置すると、脳卒中や心筋梗塞などの重大な合併症を引き起こすリスクが高まります。

神戸きしだクリニックの内分泌内科では、難治性高血圧の根本原因を詳細な検査で特定し、患者様の状態に合わせた専門的な治療プランをご提案いたします。詳しくはこちら

この記事を書いた人

神戸きしだクリニック院長 岸田雄治
岸田 雄治
神戸きしだクリニック院長

医学博士
日本医学放射線学会認定 放射線診断専門医
日本核医学会認定 核医学専門医
【略歴】
神戸大学医学部卒。神戸大学大学院医学研究科医科学専攻博士課程修了。神戸大学附属病院 放射線科 助教。甲南医療センター放射線科医長を経て神戸きしだクリニックを開業(2020年6月1日)

血圧が異常に高い・治らないと感じるときに意識したいポイント

血圧がなかなか落ち着かないとき、多くの方が生活習慣の見直しや血圧計の使い方などを考えることが多いでしょう。

ここでは、まず日常のなかで注意しておきたいポイントや基本的な情報を整理します。

血圧の計測方法とタイミング

自宅で血圧を測定するとき、正しい方法とタイミングを押さえることが大切です。

寝起き直後や夜寝る前は血圧が変動しやすいので、その時間帯に測りやすい方は記録をつけてみると変化をつかみやすくなります。

腕帯を巻く高さや姿勢がずれると測定値が大きく左右されるため、椅子に座る、背もたれに寄りかかるなど落ち着いた態勢をとり、同じ条件で測るよう意識してください。

血圧の分類と目安

区分収縮期血圧(mmHg)拡張期血圧(mmHg)特徴
正常血圧120未満80未満健康的な目安とされる領域
高めの血圧120~12980未満高血圧予備軍として要注意
高血圧(1度)130~13980~89生活習慣の見直しが必要
高血圧(2度)140~15990~99改善策をしっかり実行すべき段階
高血圧(3度)160以上100以上継続的な治療・検査を検討する必要がある可能性

計測の記録をとる際は、いつ測ったかや体調なども一緒に書いておくと医療機関を受診するときに説明しやすくなります。

生活習慣の振り返り

血圧が高くなる原因として真っ先に考えられるのが生活習慣です。塩分の摂取量が多い食生活や運動不足、喫煙、過度の飲酒、睡眠不足などが関係します。

中でも塩分の影響は大きく、和食中心の食事であっても調味料やだしなどから想像以上の塩分を摂ることもあるため、一度食事内容を見直すと発見があるかもしれません。

塩分を控えるコツ

  • 味噌や醤油などの濃い味付けは控える
  • 漬物や干物など塩分が高いものは頻度を減らす
  • レモンや酢、スパイスを活用して味を工夫する
  • インスタント食品・加工食品はラベルを見て塩分量を把握する

こうした工夫で味の偏りを減らし、血圧を下げやすい食生活を保つことがポイントです。

自分の身体の特徴を知る

同じ生活習慣でも、体質によって血圧の上がりやすさは異なります。

両親や近親者に高血圧や脳卒中、心筋梗塞など血圧関連の病気を患った方が多い場合、遺伝的に血圧が上昇しやすい可能性があります。

日常生活を振り返りながら、自分の家族歴や持病などもあわせて把握することが初期対策の一歩です。

高血圧が続く場合に疑われる疾患

高血圧には「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の2つが大きく分類として挙げられます。

塩分やストレス、運動不足などに起因する生活習慣病のひとつである本態性高血圧は多くの患者さんが該当しますが、なかには特定の病気が原因で血圧が上がる場合もあります。

本態性高血圧

高血圧の中でも最も多いタイプです。

はっきりとした単一の原因がなく、複数の要因(遺伝、食習慣、肥満、ストレスなど)が絡み合った結果として血圧が上昇すると考えられています。

長年の生活習慣の影響で少しずつ血管の抵抗が増していくため、自覚症状が出にくいのが特徴です。

生活習慣と血圧の関係

生活習慣の要因血圧への影響対策の例
塩分過多の食事体内の水分量増加→血管抵抗増→血圧UP減塩調味料の利用、外食回数の見直し
運動不足心肺機能・血管の柔軟性低下ウォーキングや軽めの筋トレを習慣化
喫煙血管収縮作用により血圧が上がりやすい禁煙外来の受診など
過度のアルコール血管拡張後の収縮反応で血圧上昇節酒、休肝日の設定

意識的にこれらの要因を少しずつでも改善していくと血圧が下がる可能性があります。

腎臓の疾患

腎臓の機能が低下すると、塩分や水分の排出がうまくいかず血圧が上がりやすくなります。

慢性腎臓病(CKD)や腎動脈狭窄などは、高血圧を引き起こす代表的な要因です。頻繁にむくみが出たり、倦怠感が強い場合は腎臓トラブルの兆候かもしれません。

血管の狭窄や動脈硬化

年齢とともに動脈硬化が進み、血管の弾力が失われると血圧が上がりやすくなります。特に動脈硬化は、心臓や脳への合併症リスクも高めるため、早い段階でのケアが大切です。

血管の状態は加齢だけでなく喫煙や糖尿病などによっても悪化するため、特定健診や人間ドックなどで定期的に確認することをおすすめします。

内分泌系の異常

副腎や甲状腺などホルモン分泌に関わる臓器に異常がある場合、血圧を上げるホルモンが過剰に分泌されたり、逆に下げるホルモンが不足したりすることがあります。

こうした病気は二次性高血圧と呼ばれ、生活習慣の改善だけではなかなか治らない高血圧の背景に潜んでいるケースもあります。

二次性高血圧の主な原因

  • 甲状腺ホルモンの異常(甲状腺機能亢進症、機能低下症)
  • 副腎皮質ホルモンの異常(クッシング症候群、アルドステロン症など)
  • 睡眠時無呼吸症候群(ホルモンバランスの乱れ)
  • 腎動脈狭窄 など

内分泌が原因の場合、専門的な検査や治療が必要となることがあります。治療方針の決定には内分泌内科の視点も重要です。

血圧と内分泌の関係

内分泌系はさまざまなホルモンを介して体内のバランスを保つ役割を担います。

血圧を上げるホルモンや下げるホルモンなど、複数のホルモンが協調しながら血圧の維持に関わっているため、わずかな異常でも高血圧につながる場合があります。

内分泌系とは

内分泌系はホルモンを分泌する臓器や組織の集合体です。代表的な内分泌臓器としては、甲状腺、副甲状腺、副腎、下垂体、膵臓などがあります。

これらの臓器は、体温調節やエネルギー代謝、ストレス応答など多彩な生理機能をコントロールするホルモンを分泌します。

主な内分泌臓器とホルモン

臓器主なホルモン主な役割
甲状腺甲状腺ホルモン代謝調節、成長促進
副甲状腺パラトルモンカルシウム濃度の調整
副腎皮質コルチゾール、アルドステロンストレス応答、ナトリウム再吸収
副腎髄質アドレナリン、ノルアドレナリン血圧上昇、心拍数増加
下垂体成長ホルモン、ACTHなど内分泌系の司令塔的役割
膵臓インスリン、グルカゴン血糖値の調整

ホルモン分泌の異常が血圧に及ぼす影響は見過ごせません。特に副腎が関わるホルモンは血圧上昇と深い関係があります。

内分泌異常が血圧に及ぼす影響

ホルモンは微量でも大きな作用を持つため、少しの分泌異常が全身に影響を及ぼします。

アルドステロンの過剰分泌は体内のナトリウムと水分を保持し血圧を上昇させる原因になりますし、コルチゾールの過剰分泌も似た作用で血圧を上げます。

甲状腺ホルモンの異常があると、心拍数や代謝が乱れて血圧が高くなることがあります。

単純なストレスや食生活だけでは説明がつかないほど血圧が高い場合や、薬でコントロールしにくいときには内分泌内科の視点が欠かせません。

代表的な内分泌性高血圧

内分泌性高血圧として代表的なのが、原発性アルドステロン症とクッシング症候群です。

原発性アルドステロン症ではアルドステロンが過剰に分泌され、体内にナトリウムと水分がたまりやすくなり血圧が上がります。

クッシング症候群の場合はコルチゾールが過剰分泌されることにより、同じく高血圧や体重増加、血糖値の上昇などの症状が現れることがあります。

内分泌性高血圧の特徴的な兆候

  • 下半身のむくみが強い
  • 体重増加や満月様顔貌など容貌の変化
  • 血液検査でカリウム低値や血糖値上昇などの異常
  • 服薬しても血圧が改善しにくい

血圧をコントロールする生活習慣

内分泌性高血圧であっても、生活習慣の改善は必要です。生活の質を高めるための基盤として、食事や運動、ストレスケアに目を向けることをおすすめします。

食事のコツ

食事では塩分や脂質、糖分のとりすぎを意識的に減らし、野菜・果物をしっかり摂ることが望ましいです。

特にカリウムを含む食品(バナナ、ほうれん草、かぼちゃなど)は余分なナトリウムを排出しやすくするので、血圧のコントロールに役立ちます。

一方で、腎臓病などがある場合はカリウムを摂りすぎないように注意が必要なので、食事制限のある方は医師や管理栄養士と相談すると安心です。

食事パターン別の塩分量比較

食事スタイル1食当たりの平均塩分量
伝統的な和食白米、味噌汁、漬物、焼き魚3.0~4.0g
洋食(ファミレス系)パスタ、サラダ、スープなど2.5~3.5g
中華ラーメン、炒め物、餃子など3.5~5.0g
ファストフードハンバーガー、フライドポテト等2.5~4.0g

一食で3gを超える塩分を取り続けると1日換算でかなりの量になってしまいます。出汁を活かしたりスパイスを上手に使ったりしながら味を調整し、塩分を減らしていきましょう。

運動の取り入れ方

ウォーキングや軽いジョギング、スイミングなど、有酸素運動は血管を拡張しやすくし、心肺機能を強化する効果が期待できます。

無理なく続けられる運動を少しずつでも取り入れるだけで血圧に良い影響があると考えられています。

継続することが重要なので、1回あたりの時間は短くても週に複数回行うことを意識してください。

運動習慣を続けるためのヒント

  • 通勤時にひと駅分歩く
  • エレベーターより階段を使う
  • 運動アプリやウェアラブル端末で記録を残す
  • 友人や家族と一緒に取り組む

軽めの筋トレも交えると基礎代謝が向上し、より効果的に血圧を保ちやすくなる可能性があります。

ストレスケア

ストレスは交感神経を優位にし、血管を収縮させて血圧を上げやすくします。仕事や家事、人間関係などでストレスを抱えていると自覚があれば、こまめな休息やリラクゼーション法を見つけることが大切です。

趣味の時間を確保したり、軽い体操や深呼吸を取り入れたりするなど、自分に合った方法を選んでください。

二次性高血圧が疑われる兆候

一般的な高血圧では改善しきれない強い血圧上昇がある場合や、特定の症状が合わさっているときは二次性高血圧を考える必要があります。

特に内分泌領域の異常がある場合、専門的な検査が大きな決め手になります。

薬を飲んでも下がらない高血圧

複数の降圧薬を使用しても血圧があまり下がらない、もしくは最初は下がってもまたすぐに高血圧になるなどのケースでは、根本的な原因が別にあるかもしれません。

内臓やホルモンが原因の場合、降圧薬だけでは対処しきれないことが多いため、医師に相談して検査を受けることが早期発見につながります。

降圧薬の種類と作用

薬の種類作用の仕組み代表的な薬剤例
利尿薬余分な水分を排出し、血液量を減らすフロセミド、トリクロルメチアジド
β遮断薬心拍数を下げ、血管拡張を促すビソプロロール、アテノロール
Ca拮抗薬血管の筋肉をゆるめ、血管を広げるアムロジピン、ニフェジピン
ACE阻害薬アンジオテンシンIIの生成を抑え血管拡張エナラプリル、リシノプリル
ARBアンジオテンシンIIの受容体をブロックロサルタン、バルサルタン

これらの薬を組み合わせても効果が限定的な場合は、二次性高血圧の疑いが強まります。

若年性の高血圧

比較的若い年齢から高血圧を発症する場合、遺伝的要因や肥満だけでは説明がつかないケースもあります。

とりわけ20代~30代で異常な高血圧を認めたときは、甲状腺や副腎といった内分泌機能に原因がある可能性を考慮してください。

若年性高血圧の背景にある可能性

  • 甲状腺ホルモンの過剰分泌
  • アルドステロンの過剰分泌
  • 動脈狭窄など先天的異常
  • 家族性高血圧

原因が特定できれば、治療によって血圧が安定する可能性も高いです。

体内のホルモン異常のサイン

ホルモン異常が血圧に影響を及ぼす場合、単に血圧が高いだけではなく別の症状が出ることがあります。

たとえばクッシング症候群では顔がまんまるになる満月様顔貌や、皮膚の薄さ、骨が弱くなる症状などが見られることがあります。

体重増加や全身のだるさ、汗が過剰に出るなどの小さな変化にも注目してください。

併発する症状に注目

高血圧と同時に不整脈や頻脈、過度なイライラなどがみられる場合もホルモンバランスの乱れを疑うポイントになります。

全身の変化を見落とさず、気になる症状が重なっているようなら専門医の意見を聞くことを検討しましょう。

重症化を防ぐために注意したい併発症状

  • 高血糖(糖尿病)
  • 高脂血症
  • 低カリウム血症
  • 骨粗鬆症

これらは高血圧と合わせて体内バランスを崩す大きなリスク要因にもなり得ます。

受診のタイミングと診察内容

血圧が高いと感じたときの受診タイミングは人によって異なりますが、少しでも不安を覚えたら医療機関を訪れるのが早期発見への近道です。

特に内分泌の可能性が頭をよぎる場合は、適切な検査を受けることで自己判断ではわからない原因にたどり着けるかもしれません。

血圧記録の活用

受診前に日々の血圧をできるだけこまめに記録し、医師に相談するのが望ましいです。

朝と夜の2回以上測定し、体調の変化や測定時の姿勢、食事内容などもあわせて記載しておくと、診察時に正確な判断につながりやすくなります。

血圧測定のタイミング

  • 朝起きてすぐ
  • 朝食後や出勤前
  • 夕食前後
  • 就寝前

1日の測定回数が多すぎると負担になりますが、朝・晩を中心に継続することが大切です。

医師に伝えるべき内容

診察では高血圧以外に感じる体の変化や、家族に血圧が高い人がいるかどうかなども伝えてください。また、日常的な飲酒量、喫煙習慣、運動の頻度、食生活も重要な手がかりになります。

服用中の薬がある場合は薬剤名を確認し、医師に正しく伝えると診断に役立ちます。

初回診察での検査例

初回の診察では、血圧測定や尿検査、血液検査、心電図などが行われることが多いです。必要に応じてホルモン検査やエコー検査、CT検査などへ進むケースもあります。

特に血圧の変動が大きい人や、何らかの自覚症状を伴う場合は精密検査を勧められることがあります。

内分泌内科での検査と治療方法

内分泌内科では、ホルモン分泌の異常や内分泌臓器に問題がある場合の診断・治療を専門的に行います。

血圧を下げる薬を処方するだけでなく、ホルモンバランスを整えるための検査や治療の選択肢が広いです。

ホルモン検査の意味

血液中の各種ホルモン濃度を調べることで、どのホルモンが過剰または不足しているかを確認します。

たとえばアルドステロンやレニンの値を測定して、アルドステロン症かどうかを見極めるといったプロセスです。過剰分泌が疑われる場合には、さらに詳細な負荷試験を行うケースもあります。

内分泌検査で確認する項目

検査名測定項目意義
血液ホルモン検査アルドステロン、レニン、コルチゾールなど高血圧のホルモン依存性を判定
負荷試験コルチゾール負荷、ACTH刺激など体がどのようにホルモン反応するか確認
尿検査(24時間尿)カテコールアミンなどの代謝産物副腎髄質の異常をチェック

こうした検査結果を総合し、内分泌性高血圧の可能性を評価します。

画像検査とその意義

ホルモンの過剰分泌が疑われる場合、副腎や甲状腺などに腫瘍があるかどうかを画像検査で確認します。

CTやMRI、エコー検査で臓器の大きさや形に異常がないかをチェックし、腫瘍が見つかった場合は良性・悪性の鑑別を進めます。

こうした画像検査を行うことで、外科的アプローチが適切か内科的治療のみで対応できるかを判断しやすくなります。

内服薬や外科的アプローチ

内分泌性高血圧の場合、単に降圧薬を使うだけでなく、ホルモンバランスを調整する薬剤や、原因となっている腫瘍を手術で摘出することを検討します。

良性の副腎腫瘍などが見つかれば、外科的に切除することで高血圧が大幅に改善する可能性があります。手術のリスクや年齢、全身状態によっては内科的治療を優先する選択肢もあります。

内分泌性高血圧の治療方法

治療法内容メリット
ホルモン調整薬アルドステロン拮抗薬などを使い分泌を抑制外科的手術が難しい場合でも血圧の改善が期待できる
外科的切除腫瘍や病変組織の摘出原因を根本的に取り除く可能性
従来の降圧薬の併用カルシウム拮抗薬やARBなど血圧を安定させるサポート役

医師と相談しながら、患者個々の状況に合った方法を選択することが重要です。

日常生活の指導

内分泌性の異常が原因だった場合でも、日常生活の中で塩分を控えたり適度な運動を続けたりする対策が治療効果を高めます。

ストレスを極端に溜めこまない工夫や十分な睡眠も、ホルモンバランスを保つ上で欠かせない要素です。

内分泌内科に通院すると、そうしたアドバイスやフォローアップをきめ細かく受けられる点が大きな利点といえます。

血圧トラブルを防ぐためのアフターケア

原因に応じた治療を進めたあとも、再発防止のために継続的な健康管理が必要です。医師のフォローや定期検査をうまく活用しながら、血圧と全身の健康を長く守る意識を持ちましょう。

定期検査のメリット

高血圧は合併症が怖い病気です。治療によって血圧が落ち着いたとしても、時間が経つと再び上昇するケースがあります。

定期検査で血液検査や尿検査、画像検査などを行い、病状の変化や腫瘍の有無をチェックすると安心です。

定期診察の頻度と内容

頻度主な検査内容主な目的
1~3か月ごと血圧測定、基本的な血液検査薬剤の効果確認、血圧の推移を確認
半年ごと詳細なホルモン検査内分泌バランスの変化を把握
年1回以上画像検査(CT、MRI)、特定健診など腫瘍や合併症の早期発見

こうした定期診察は、高血圧を含む全体的な健康管理にも役立ちます。

生活リズムの継続

「血圧が下がったから大丈夫」と思って生活リズムを元に戻すと、再び血圧が上がりやすくなります。

減塩を意識した食事や適度な運動は続けるほど習慣化しやすくなり、身体の負担も軽減しやすくなります。無理なく続けられるようにルーティン化する工夫をするとよいでしょう。

クリニックとの連携

特に内分泌系に起因する高血圧の場合、治療方法が限定的ではありません。薬剤変更や手術の検討、画像検査のタイミングなど、医師との連携をしっかりと保ち続ける必要があります。

疑問点や不安をこまめに伝え、最適なフォローアップを受けるように心がけることが大切です。

受診を続けるメリット

  • 変化があっても早期に気づきやすい
  • 治療薬の調整がスムーズに行える
  • 生活習慣のアドバイスが得られる
  • 長期的な血圧管理がしやすくなる

内分泌内科であればホルモンバランスのチェックが定期的にできるため、長期的な経過観察にも向いています。

当院(神戸きしだクリニック)への受診について

神戸きしだクリニックの内分泌内科では、難治性高血圧の原因となるホルモンバランスの異常に関する専門的な診察を行っております。

通常の治療では改善しない高血圧は、原発性アルドステロン症や褐色細胞腫などの内分泌系疾患が背景に潜んでいる可能性があります。

適切な血圧コントロールを実現し、合併症のリスクを低減するため、お薬を服用しても血圧が下がらないとお悩みの方は、どうぞお気軽に当院までご相談ください。

内分泌内科

診療時間日祝
9:00 – 12:00
隔週
13:30 – 16:30
09:00~12:0013:30~16:30

隔週

検査体制

  • 甲状腺機能検査(TSH・FT3・FT4)
  • 副腎皮質ホルモン検査(コルチゾールなど)
  • アルドステロン・レニン活性測定
  • カテコールアミン測定
  • 血液検査(電解質バランス・腎機能など)

など、症状に応じた適切な検査を実施いたします。専門的な精査や詳細検査が必要な場合は、神戸大学医学部附属病院など高度医療機関と連携して対応いたします。

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