在宅で酸素を必要とする方にとって自宅に酸素を安定的に供給することは日常生活を維持するうえで重要です。

酸素濃縮器は空気中の酸素濃度を高めたガスを供給し、息苦しさの軽減を助けます。

医療機関で処方される在宅酸素療法(HOT)の一環として酸素濃縮器をどのように導入し、管理し、機種選択のポイントを押さえるかは大切な課題です。

本記事では在宅酸素療法に関連する基本知識から酸素濃縮器の仕組みや使い方、生活面の注意点まで詳しく解説します。

これから導入を考える方も、すでに使用している方も、より適切な在宅酸素療法の理解を深めていただければ幸いです。


在宅酸素療法の概要と酸素濃縮器の役割

在宅酸素療法(HOT)は自宅をはじめとする日常生活の場で継続的に酸素吸入を行う治療方法です。

外来通院や日常生活を維持しながら呼吸をサポートする手段として、多くの医療機関で採用されています。その中心的装置の1つが酸素濃縮器です。

空気から高濃度の酸素を抽出して安定したガスを供給し、利用者の呼吸を補助します。

在宅酸素療法の目的

在宅酸素療法には以下のような目的があります。

  • 酸素不足による呼吸困難の緩和
  • 運動能力や活動範囲の維持・向上
  • 心肺への負担を軽減し、生活の質(QOL)を高める

このような目的を達成するために医師の処方に基づいて酸素を供給することが求められます。

酸素供給機器には「液体酸素装置」や「酸素ボンベ」などもありますが、酸素濃縮器は家庭内での使い勝手の良さや安定供給の面で多くの方が選んでいます。

酸素濃縮器とは何か

酸素濃縮器とは空気中の窒素を取り除き、高濃度の酸素を生成する装置です。一般的な空気は酸素約21%、窒素約78%、その他1%程度の成分比で構成されています。

酸素濃縮器は空気を取り込み、内部の「分子ふるい」の働きにより酸素の比率を高めて供給します。

酸素濃縮器とその他の酸素供給方法の比較

項目酸素濃縮器液体酸素装置酸素ボンベ
酸素の供給方法空気から濃縮液体酸素を気化圧縮酸素を放出
装置の持ち運び据置型・携帯型あり携帯型ボンベに移し替え可能重量があり移動は制限的
連続使用の可否電源があれば連続使用充填量が尽きれば補充が必要容量が尽きれば交換が必要
メンテナンス面フィルター清掃など要専門業者による補充手続きが必要定期交換が必要

酸素濃縮器を導入するメリット

酸素濃縮器を自宅に導入すると以下のような利点があります。

  • 電源を確保すれば酸素が途切れる心配が少ない
  • ボンベ交換や液体酸素の補充と比べて手間がかからない
  • 長期間使用しても装置自体のコストが比較的安定している

こうした特徴から慢性的に酸素を必要とする方にとって酸素濃縮器は便利な選択肢です。

注意すべき点

便利な装置であってもいくつかの注意点があります。特に以下が代表的です。

  • 電気を使用するため停電対策が必要
  • 装置の騒音が気になる場合がある
  • フィルターや吸着剤の定期点検が必要

これらを踏まえて担当医や医療スタッフと相談しながら導入することが重要です。


酸素濃縮器の仕組み:空気から酸素を取り出す原理

酸素濃縮器の仕組みを理解すると日常の管理や故障時のトラブルシューティングに役立ちます。

空気中の窒素を効率的に取り除く技術を使い、高濃度の酸素を生成する構造が特徴です。

空気中の酸素濃度と重要性

空気中の酸素は約21%ですが、呼吸機能が低下している方にとっては21%でも十分でない場合があります。そのため、30~90%程度の酸素濃度を供給できる装置が必要です。

酸素濃縮器は分子ふるいを活用し、窒素を分離して高濃度酸素を連続的に作り出します。

  • 呼吸不全や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の方は通常より高濃度の酸素を必要とする
  • 酸素濃度が不足すると体内組織に酸素が行き渡りにくくなる

分子ふるい方式とは

装置内部にある「ゼオライト」という吸着剤が窒素を選択的に吸着する原理を用いています。具体的には高圧下で空気をゼオライトに通すと窒素が取り除かれ、酸素が残ります。

その後、圧力を下げてゼオライトから窒素を放出し、再び空気を通すことで継続的に酸素を濃縮できます。

分子ふるい方式の基本的な流れ

手順詳細
1. 空気の吸引外気をフィルターで取り込み、圧縮する
2. ゼオライトへの通過圧縮空気をゼオライトに通し窒素を吸着
3. 酸素の分離窒素を吸着した後、高濃度酸素を取り出す
4. 圧力開放圧力を下げてゼオライトを再生

この繰り返しにより連続した酸素供給を実現します。

酸素発生の仕組み

分子ふるいを2台並行で稼働させるなど装置内の回路は複数のバルブ制御を行っています。

1つの吸着塔が酸素濃縮を行っている間、もう1つの吸着塔は窒素を放出して再生する働きがあります。

この工程を交互に行うことで酸素の流れが止まらないように工夫されています。

  • 吸着塔Aで酸素を濃縮
  • 吸着塔Bが再生を行い、次の濃縮に備える
  • 両塔を交互に切り替えて連続的に酸素を供給

酸素流量のコントロール

酸素濃縮器には流量を調整するダイヤルやボタンが設けられています。医師の指示に基づき、1分あたり何リットルの酸素を送るかを決めます。

必要とされる酸素流量は患者の状態によって異なるため、定期的に確認しながら調整することが求められます。

  • 流量を高めると酸素濃度が低下する傾向がある
  • 患者ごとに適した酸素濃度や流量を見極める必要がある

在宅酸素療法の適応と主な病気

在宅酸素療法は呼吸機能が低下した方や心臓に負担がかかる病気の方に処方されることが多いです。

慢性的に低酸素状態が続くと身体活動だけでなく全身の臓器機能に影響を及ぼします。

医師は症状や血液中の酸素飽和度などを総合的に評価し、導入を判断します。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の特徴

COPDは主に喫煙や大気汚染などにより肺胞が壊れたり気道が狭くなったりして呼吸が難しくなる病気です。呼吸困難だけでなく咳や痰が長期的に続くこともあり、進行すると日常生活が大きく制限されます。

酸素濃縮器による継続的な酸素吸入は病状の安定化や症状緩和に有効です。

間質性肺炎との関連

間質性肺炎は肺の間質という部分に炎症や線維化が生じる病気です。組織が硬くなるため肺がうまく膨らまず、肺活量が低下します。

血液に十分な酸素を取り込めなくなるため、在宅酸素療法を必要とするケースが少なくありません。

呼吸リハビリテーションと併用しながら酸素濃縮器を使い、血中酸素濃度を確保する方法がよく取られます。

心不全の場合

心不全になると心臓が全身に十分な血液を送れなくなります。その結果として血中酸素が不足しやすくなり、呼吸困難や倦怠感を伴います。

酸素濃縮器による酸素供給は心臓への負担を軽減し、症状を安定化させる効果が期待できます。

ただし、心不全は多角的な治療が必要なので、医師が薬物療法や生活管理などと合わせて在宅酸素療法を検討します。

その他の適応例

慢性呼吸不全を引き起こす病気はほかにも多く、在宅酸素療法の導入を検討する場面は幅広いです。

たとえば以下のようなケースがあります。

  • 嚢胞性線維症
  • 重症の気管支喘息
  • 肺高血圧症
  • 呼吸筋の障害による低換気症候群

在宅酸素療法の導入が検討される主な疾患

疾患名特徴
COPD慢性の咳・痰、呼吸困難
間質性肺炎肺胞周辺の線維化により肺が硬化
心不全血液の送り出し能力低下
嚢胞性線維症粘液が排出しにくく肺機能低下
肺高血圧症肺動脈圧が上昇し心負荷増大
呼吸筋障害による低換気筋力低下で換気量が減少

酸素濃縮器の使い方:どのように管理するか

酸素濃縮器の使い方を正しく理解すると日常生活におけるトラブルや故障を減らし、安定した酸素供給を得やすくなります。

家庭内での設置場所や安全対策などもあわせて押さえることが大切です。

自宅設置のポイント

酸素濃縮器を設置する場所は風通しがよく直射日光や埃が少ない場所が望ましいです。装置の排気口をふさがないように注意し、コードを足元に引きずらないように片づけましょう。

室温が極端に高い、または低い環境で使用すると装置の性能が落ちる可能性があります。

  • 濃縮器の背面や側面に十分な空間を確保する
  • 電源コードをしっかり接続し、抜け防止のために固定する
  • 子どもやペットが触れにくい位置に置く

配管とカニューレの取り扱い

酸素濃縮器から出るチューブは鼻に装着するカニューレにつながります。カニューレは清潔を保ち、定期的に交換しましょう。

配管が長い場合は引っかかりやすいので、家具の下などに丁寧に通して転倒のリスクを避ける工夫が必要です。

カニューレ管理のポイント

  • 耳にかかる部分には保護パッドなどを使い、痛みを軽減
  • 週に1度程度は洗浄し、異臭や変色があれば交換
  • 長すぎる配管は束ねるか短いものに交換して転倒を防ぐ

安全対策

酸素濃縮器は燃焼を助長する高濃度の酸素を生成します。火気やたばこの煙が近くにあると着火点が下がる可能性があります。

火災を防ぐためには以下の点を意識してください。

  • キッチンなど火気使用場所から離す
  • たばこは部屋の外や専用の場所で吸う(禁煙が望ましい)
  • ストーブやコンロと一定の距離を保つ

安全対策の留意点

項目注意点
火気の取り扱い酸素濃度が高い空間での火種は引火のリスクを高める
小さな子どものいる環境装置の操作部や配管に手を触れないように工夫
ペットのいる環境噛み癖や引っかきなどで配管が破損する危険性がある
停電時の対応バッテリー搭載の携帯型や予備酸素ボンベを用意すると安心

故障時の対応

万が一、装置が動かなくなったり異常音がしたりする場合はすぐに使用を止めて医療機関または設置業者に連絡してください。

酸素不足が懸念されるときは、あらかじめ用意している予備酸素源(小型ボンベなど)を利用します。


酸素濃縮器の機種選択ポイント

酸素濃縮器の機種は多岐にわたり、それぞれ流量設定やサイズ、メンテナンス性などに特徴があります。

自身のライフスタイルや症状に合った機種を選ぶことが大切です。

流量設定の種類

酸素流量は「1~5リットル/分」や「5リットル以上/分」に対応している機器など、さまざまなタイプがあります。

例えば慢性閉塞性肺疾患(COPD)の方のように中~高流量を必要とする場合には大容量対応の機種が適しているかもしれません。

低流量でも長時間使用が主となる場合は省エネ機能を重視する選択も考えられます。

流量設定のポイント

  • 必要な酸素流量と対応可能な装置を照らし合わせる
  • 高流量が必要な場合は装置の性能上限に注意
  • 流量の変更が簡単にできるかも検討材料

携帯型と据置型の比較

携帯型はバッテリーを内蔵しており、外出先でも使用しやすい特徴があります。ただし、一度に供給できる酸素量が限られることが多いです。

一方、据置型は電源さえあれば長時間の酸素供給が可能で、安定した酸素濃度を維持しやすいです。

携帯型と据置型の主な特徴

種類メリットデメリット
携帯型外出や旅行で持ち運びがしやすいバッテリー駆動時間が限られる
据置型電源がある限り連続使用が可能で酸素濃度が安定しやすい本体が大きく移動しにくい

装置の大きさと重量

自宅内で定位置で使用するなら据置型でも問題ありませんが、部屋を移動しながら使用する方や車で移動する機会が多い方は重量や持ち運びやすさが重要です。

重い機器を無理に持ち運ぶと装置トラブルだけでなく利用者自身の負担も増えます。

メンテナンス性

酸素濃縮器には定期的なフィルター交換や吸着剤の点検が必要です。

利用者が自分で簡単にフィルターを取り外して洗えるタイプや、業者によるメンテナンスサービスがあるかどうかを確認しましょう。

  • フィルター交換の方法や交換頻度を確認
  • 保証期間や修理対応のスピードをチェック
  • 代替機の貸し出しが可能かどうかも大切な検討材料

在宅酸素療法の生活面での注意点

在宅酸素療法を導入すると日常生活のあり方にも変化が生じます。

酸素濃縮器を利用しながら快適に暮らすため、外出や睡眠などの場面ごとに気をつけるべきポイントがあります。

外出時に気をつけること

携帯型酸素濃縮器や小型酸素ボンベを使用して外出する場合、バッテリー切れやボンベの残量不足に注意が必要です。出先で電源を確保できる場所をあらかじめ調べておくと安心です。

車を利用する場合は装置を固定し、急な動きで転倒しないように配慮します。

外出時の注意点の例

シーン注意点
徒歩で移動バッテリーの容量をチェックし、予備を携行する
車で移動装置をシートベルトや固定具でしっかり固定する
電車やバス優先席付近やコンセント使用可能な交通手段を選ぶ
宿泊施設電源の位置やACアダプター利用の可否を事前確認する

運動やリハビリ

酸素濃縮器の使用中でも適度な運動やリハビリを行うと筋力や肺機能が維持されやすくなります。

医師やリハビリスタッフの指導を受けながら無理のない範囲で継続することが大切です。

ウォーキングや軽いストレッチなど呼吸を乱さない範囲で身体を動かす方法がおすすめです。

  • 酸素濃縮器を使用しながらの軽い有酸素運動
  • 定期的なストレッチで胸郭を柔らかく保つ
  • 心拍数や息苦しさをチェックし、無理をしない

入浴や睡眠中の酸素投与

湯気が多く立ちこめる風呂場での酸素投与はカニューレ内への水分侵入に注意が必要です。入浴中も酸素を止めると息苦しさが増す可能性があるため、医師の指示に従って安全に配管を管理しましょう。

睡眠中は無意識のうちにチューブが外れるリスクがあるため、カニューレの位置を寝具で潰さないように調整してください。

気候や季節の変化

寒暖差が大きい時期や乾燥が激しい季節には呼吸器症状が悪化しやすいです。適度な湿度を保つために加湿器を使用すると、乾燥による気道刺激を抑えられます。

また、花粉シーズンや大気汚染が強い日は外出先での吸入量を必要に応じて見直すと安心です。

  • 冷暖房を適切に使用し、室温を保つ
  • 加湿器やマスクで乾燥や花粉対策
  • 外出時は気温や空気質を確認して行動を調整

クリニックとの連携と定期受診の重要性

在宅酸素療法は導入後も医療スタッフとの連携が欠かせません。

定期的に受診し、血中酸素飽和度や症状の変化をチェックしながら治療方針を見直していくことが大切です。

医師の指示と酸素濃度のモニタリング

医師は患者の血中酸素飽和度(SpO2)や呼吸状態を踏まえ、適切な流量設定や装置の使用時間を決めます。

自宅ではパルスオキシメーターを使い、日々の変化をこまめに記録しておくと診察時に役立ちます。

呼吸困難感や疲労感が増した場合は自己判断で酸素流量を変更せずに医師に相談しましょう。

箇条書きでみるモニタリングのコツ

  • 毎朝・就寝前など同じタイミングでSpO2を測定する
  • 運動前後、体調に大きな変化を感じたときなども測定する
  • 異常値や気になる症状があれば記録し、受診時に医師に伝える

トラブル時の連絡方法

酸素濃縮器が故障したり、息苦しさが急激に悪化したりした場合、迅速な対応が必要です。

クリニックや医師に連絡する際には、「酸素流量はどのくらいか」「SpO2は何%か」など具体的な情報を伝えるとスムーズに対応できます。

夜間や休日に備えて、連絡先をわかりやすい場所にメモしておくと安心です。

訪問看護師との関わり

在宅酸素療法を行う方の中には訪問看護サービスを利用するケースもあります。

看護師が定期的に訪問し、カニューレの管理や皮膚トラブルのチェック、体調不良時の相談相手になることが多いです。

疑問や不安があれば遠慮せずに相談してみてください。

訪問看護師が行う主なサポート

サービス内容具体的な支援
カニューレや機器の点検チューブのねじれや接続不良の確認
体調管理と予防血圧・呼吸数・SpO2測定、感染症の注意喚起
生活リズムのアドバイス適度な運動、休養、栄養補給の指導
緊急時の対応悪化時の早期対応、医師との連携

心理的支援

酸素濃縮器を24時間使用する方は外観への抵抗感や社会生活への不安を感じることもあります。

クリニックではカウンセリングや患者同士の交流会を行うことがあります。

自分だけが苦しいと感じるのではなく、同じような状況を共有する仲間からの助言を得ると気持ちが軽くなる場合があります。


費用負担と公的サポート制度

在宅酸素療法には装置のレンタル料や電気代などの費用がかかりますが、健康保険や公的支援制度を活用すると自己負担を軽減できます。

健康保険適用の範囲

在宅酸素療法は医師の処方による医療行為なので健康保険が適用されます。

通常は医療保険で3割負担ですが、年齢や所得によって1割負担や2割負担になるケースもあります。

公費負担医療の利用

公費負担医療制度には、「特定疾患医療」や「障害者総合支援法に基づく自立支援医療」などさまざまな種類があります。対象となる病気や障害によっては、在宅酸素療法の費用負担を減らすことができます。

申請手続きには医師の意見書が必要ですので事前に相談してください。

主な公費負担医療制度と対象

制度名対象となる主な疾患・障害
特定疾患医療(難病医療費助成)指定難病の診断を受けた方
小児慢性特定疾病医療費助成制度小児期に発症する慢性疾患が対象
障害者総合支援法の自立支援医療身体障害者手帳などを所持する方
生活保護生活保護受給者が医療扶助を受ける場合

高額療養費制度

医療費が1カ月の上限を超えた分については高額療養費制度により払い戻しが行われます。

収入によって上限額が異なりますが、適切に申請すると大きな家計負担の軽減につながります。

その他の助成制度

地方自治体独自の助成制度や社会福祉協議会の貸付制度など個別に利用できる支援策があります。

詳細は市町村の窓口や医療ソーシャルワーカーに問い合わせると、多角的な情報を得られます。

  • 医療費控除を活用すると確定申告時に税金が軽減される場合がある
  • 各種手当の適用条件を事前に調べておく
  • 毎年制度が変わることがあるため、情報を更新する

以上

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参考にした論文

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