在宅酸素療法(Home Oxygen Therapy:HOT)は、慢性の呼吸器疾患や心不全などの病気を抱える方の生活を支援する方法として広く利用されています。

その際、鼻に装着するカニューレを正しく使いこなすことが大切です。

本記事では在宅酸素療法で使う鼻へのカニューレの特徴や装着のポイント、そして長時間使用するうえでの工夫を詳しく解説します。

目次

在宅酸素療法における鼻に装着するカニューレの位置づけ

在宅酸素療法を続けるうえで酸素を供給するためのカニューレの選び方や扱い方は大切です。

鼻へのカニューレは呼吸状態を安定させる一方で、快適性の確保が重要になります。

ここでは在宅酸素療法の概要と鼻に装着するカニューレの特長について述べます。

在宅酸素療法の概要

慢性閉塞性肺疾患(COPD)や慢性心不全などを患っていると血中の酸素濃度が下がりやすくなり、日常生活に支障が出る場合があります。

在宅酸素療法では酸素濃縮器や液体酸素などの装置を用いて日常的に高濃度の酸素を体内に取り込むことで呼吸状態を改善し、QOL(生活の質)を向上させることを目指します。

医療機関に通いづらい方や外出時でも酸素を取り込みたい方に広く利用されています。

鼻カニューレの特徴と役割

鼻に装着するタイプのカニューレは軽量で取り回しが簡単な点が特徴です。

医療現場でよく見かけるマスクタイプと比べて会話がしやすく、着脱の煩わしさが少ないという利点があります。

酸素を送るためのカニューレの中でも鼻腔に挿入する部分が柔らかく作られている製品も多く、長時間の装着を想定した設計がなされています。

なぜ鼻カニューレが用いられるか

呼吸状態を管理するときには酸素を高効率で送り込みながら装着者の快適性を保つことが求められます。

鼻へのカニューレを使うとマスクに比べて顔が覆われないため、日常動作や会話に支障をきたしにくいというメリットがあります。

さらに、マスクよりもメガネや補聴器などとの相性がよいため、多くの在宅酸素療法利用者に選ばれています。

酸素流量とカニューレの関係

在宅酸素療法では医師の指示に基づいて酸素の流量を調整します。鼻に取り付けるカニューレを正しく選択しなければ、必要な酸素量が十分に供給されない場合があります。

酸素療法で扱う鼻へのカニューレは多様な流量に対応できるように作られているものの、使用者の鼻の形や肌質との相性を見極めることが大切です。

代表的な在宅酸素療法の装置と特徴

装置名特徴
酸素濃縮器室内の空気から酸素を取り出す仕組み
液体酸素装置酸素を液体にして携帯性を高めたタイプ
酸素ボンベ必要量の酸素が充填されていて緊急用に便利
卓上酸素供給器小型で移動範囲が限られるが管理が容易

鼻に装着するカニューレの基本的な選び方

在宅酸素療法をスムーズに続けるには鼻に装着するカニューレの選び方がポイントになります。

肌の状態やフィット感、酸素供給の効率を総合的に考慮して自分に合ったものを見つけることが重要です。

フィット感と素材

鼻の形状は人それぞれ異なるため、カニューレの素材やデザインによって装着感が大きく変わります。

シリコンやソフトPVCなどの柔らかい素材は鼻腔に当たる部分の負担を軽減し、長時間の装着でも鼻への違和感を抑えられます。

一方、硬い素材や肌荒れを起こしやすい素材を選ぶと痛みや圧迫感を感じやすくなるので注意が必要です。

長時間使用での肌トラブル対策

長時間の装着により、耳の裏や鼻周辺の肌がこすれたりかぶれたりする場合があります。特にカニューレのチューブを耳にかける部分は圧力がかかりやすく痛みや赤みが出ることも多いです。

シリコンカバーや保護用のテープを使って肌への負担を減らすと快適に過ごせます。

カニューレによる肌トラブルを軽減する工夫

  • チューブの耳掛け部分にやわらかいカバーを装着する
  • 鼻腔への挿入部をこまめに確認し、汚れや変形がないかチェックする
  • 適度に休憩時間を設け、皮膚を清潔に保つ
  • 肌荒れが気になる場合は医療従事者に相談する

適切なサイズの見極め

鼻の形状に対して大きすぎるカニューレを使うと圧迫感や鼻粘膜へのダメージが発生しやすく、逆に小さすぎると酸素の供給がうまくいかず呼吸状態が安定しません。

装着時に締めつけがないか、空気が漏れていないかをチェックしながら必要に応じてサイズ変更を検討することをおすすめします。

酸素供給効率の重要性

鼻にかけるカニューレを選ぶ際は酸素を十分に吸入できるかどうかも見逃せません。

医師や臨床工学技士などの専門家に相談しながら、カニューレのフィット感とあわせて供給効率を確認しましょう。

自分に合った酸素用の鼻カニューレを見つけることが長期療養の質を高める一歩になります。

カニューレ選びで意識したいポイントと対策

ポイント対策
サイズ大きすぎず小さすぎないものを選ぶ
素材シリコンやソフトPVCなど柔らかい素材を優先
肌荒れ防止カバーや保湿クリームで保護する
供給効率医療スタッフに相談しながら検討

鼻カニューレの向きと付け方の注意点

鼻に取り付けるカニューレの向きを誤ると酸素の供給効率が落ちたり装着感が悪化したりする可能性があります。

正しい向きと付け方を押さえて酸素をしっかり取り込みながら快適に過ごしましょう。

正しい装着手順

鼻へのカニューレを装着するときは、まずチューブの位置と鼻腔に挿入する部分の向きを確認します。

鼻孔にカニューレの先端を挿入したらチューブを左右の耳に回しかけ、頬やあごの下のストッパー部分を軽く締めてずれを防ぐのが基本です。

鼻へのカニューレの向きがしっかり上下で整列しているかを意識しながら、呼吸がスムーズにできる状態を確認してください。

カニューレがずれない工夫

装着後、カニューレが頻繁にずれたり外れたりする場合はチューブの長さやストッパーの締め具合を見直してみましょう。あまりにきついと痛みを感じる可能性があり、緩いとずれの原因になります。

また、就寝時に外れやすい方は枕の素材を変えたり、寝返りを打ちやすい体勢を工夫したりすることが有効です。

カニューレのずれを防ぐポイント

ポイント内容
ストッパーの調整締めすぎない、緩めすぎないバランスを保つ
チューブの取り回し方法首の後ろやあご下でチューブを整理して動きを抑える
枕・寝具の工夫スムーズに寝返りできる寝具を選ぶ
カバーの使用耳への圧迫やずれを軽減する

肌荒れや痛みを防ぐコツ

長時間、鼻に装着するカニューレを使用すると肌荒れや痛みを感じる場合があります。特に鼻孔内や耳裏はトラブルが起こりやすい部位です。

下記の方法を取り入れて、できるだけ肌への負担を抑えましょう。

  • 装着前後に鼻腔や耳裏を洗浄して清潔な状態を保つ
  • チューブが肌に強く当たる部分にやわらかい保護材を使用する
  • 適度にカニューレを取り外して皮膚に負担をかけにくいようにする
  • 医師や看護師に相談して保湿剤や保護テープの使用を検討する

装着時の快適性を高めるポイント

快適性の確保は在宅酸素療法を長く続けるうえで重要です。鼻へのカニューレの向きだけでなく、チューブの材質や装着感、空気の乾燥具合にも注目しましょう。

定期的にチューブを交換して汚れを取り除いたり、部屋の湿度をコントロールしたりすると、より快適に酸素を吸入できます。

長時間使用を快適にするための具体的な工夫

在宅酸素療法を導入すると日常生活の多くの時間にわたって酸素を取り込み続ける可能性があります。

長時間装着していてもストレスを感じにくいように、さまざまな工夫を取り入れることが大切です。

湿度管理の重要性

鼻から酸素を吸入する場合、乾燥した空気が直接鼻腔や気道に入ることで粘膜が乾燥しやすくなります。

加湿器を使用したり、部屋の湿度を適切に保ったりすることで、鼻や気道の乾燥を和らげることが期待できます。

特に冬場は湿度が低下しやすいため、積極的に加湿を検討することが望ましいです。

季節ごとの湿度管理のポイント

季節推奨湿度(%)ポイント
春・秋40~60比較的過ごしやすいが、花粉にも注意
40~50冷房使用時に乾燥しやすいので加湿に意識を向ける
50~60外気が乾燥するため、加湿器をこまめに使用する

カニューレの定期的なケア

鼻に装着するカニューレは直接呼吸に関わるため、こまめなメンテナンスが欠かせません。

汚れやホコリがついたまま放置すると鼻腔内に雑菌が入りやすくなり、感染症のリスクが高まることがあります。定期的に洗浄や交換を行い、衛生状態を維持しましょう。

フィット感の微調整

使い始めは大丈夫でも、時間の経過とともに痛みやかゆみが生じる場合はフィット感が変化している可能性があります。

チューブの張り具合を少し調整したりカニューレの角度を変えたりして快適に過ごせるポジションを模索することが大切です。

フィット感を見直すタイミング

  • 使用開始後、数日経ってから改めて痛みや痒みがないかチェックする
  • 季節が変わり、肌や鼻の乾燥具合に変化が出たとき
  • 新しいカニューレに交換した直後
  • 耳や鼻に赤みが出てきたと感じたとき

鼻周りのケア用品の活用

皮膚トラブルを起こしにくいジェルや保湿剤、カニューレ専用のクッション材など、鼻周りに使えるケア用品が販売されています。

これらを上手に取り入れて肌を保護すると長時間のカニューレ装着による違和感を軽減できます。

酸素療法の質を上げる日常生活での工夫

鼻へのカニューレの使い方を整えるだけではなく、普段の生活習慣も合わせて見直すと在宅酸素療法の効果をより感じやすくなります。

身体全体の調子を整えることで酸素を取り込みやすい呼吸状態を維持しやすくなります。

生活リズムの整え方

規則正しい睡眠と食生活は身体の回復力を高め、呼吸機能をサポートします。

就寝前にテレビやスマートフォンを長時間見続けていると交感神経が刺激されて睡眠の質が下がりやすくなるため、適度なリラックスを心がけて早めに休むことが望ましいです。

運動とリハビリテーション

在宅酸素療法を行っていても可能な範囲で体を動かすことは呼吸筋の維持や全身の血行促進につながります。

医師やリハビリ専門職と相談しながら無理なく継続できる運動を取り入れると効果的です。

軽いウォーキングやストレッチでも十分なメリットが期待できます。

在宅酸素療法中の運動例と注意点

種類内容注意点
ウォーキング屋内または屋外での軽い歩行酸素濃縮器やボンベの重量に注意し無理なく行う
ストレッチ上半身や下半身の筋肉を伸ばす簡易運動バランスを崩さないように座位で行うことも検討
呼吸筋訓練腹式呼吸や呼気訓練など医療スタッフの指示に従って安全に進める

呼吸トレーニングとセルフケア

呼吸リハビリテーションの一環として腹式呼吸や口すぼめ呼吸などの練習を行うと、肺の換気効率が上がり酸素を取り込みやすくなります。

定期的に自宅でセルフケアを続けることで在宅酸素療法の効果をより引き出せるでしょう。

クリニックとの連携

在宅酸素療法は自宅で行う時間が多いですが、定期的に医師や看護師のフォローを受けることが欠かせません。

カニューレの使い方や酸素設定の見直し、体調面での不安などを相談することで適切な対処が可能になります。

医療機関と良好なやりとりを行うポイント

  • 定期受診の際にはカニューレや装置の不具合を早めに伝える
  • 体調や症状の変化をメモに取って共有する
  • 推奨される検査やモニタリングを積極的に受ける
  • 疑問や不安は遠慮せず相談する

鼻に装着するカニューレのトラブルシューティング

在宅酸素療法を続けていると、さまざまなトラブルに直面することがあります。適切な対応を知っておくと不安を軽減でき、すばやい問題解決につながります。

ここではよくあるトラブルとその対策を紹介します。

酸素供給量が足りないと感じるとき

鼻に装着するカニューレの向きがずれていたり、サイズが合っていないと十分に酸素が吸えない場合があります。

まずは装着状態を確認してみて、それでも改善しないときは酸素濃縮器やボンベの故障や流量設定の不備を疑いましょう。

速やかに担当の医療機関や酸素供給会社に連絡して状況を伝えることが大切です。

カニューレが詰まったり汚れたりした場合

チューブ内に水滴や汚れが溜まると吸入効率が低下するだけでなく細菌増殖のリスクが高まります。

週に数回はチューブ内を点検し、場合によっては交換が必要です。特に高湿度の環境や気温の変化が大きい場所では水滴が発生しやすいので注意してください。

カニューレの汚れや詰まりを防ぐポイント

ポイント内容
こまめな目視確認目に見える汚れや水滴を発見しやすくなる
定期交換の徹底推奨交換時期に合わせて新品に変える
清潔な保管場所の確保湿度が高すぎない場所で保管する
息苦しさの有無を把握少しでも違和感があれば早めに対処する

肌への刺激やアレルギーの対応

鼻周りや耳に発疹が出たりかゆみを伴う場合には素材や洗浄剤に対するアレルギーが考えられます。

カニューレの素材を変更したり、洗浄剤を肌に優しいものに変えたりすることで改善することがあります。

症状が強く出るときは医療機関を受診して早めに原因を突き止めることが望ましいです。

緊急時の対処方法

地震や停電などで酸素濃縮器が使えなくなる場合に備えて酸素ボンベなどの代替手段を用意しておきましょう。

万一の事態に慌てないためには普段から非常時の連絡先や対応方法を確認しておくと安心です。

鼻カニューレを使用した在宅酸素療法の実践例

鼻に装着するカニューレを使った在宅酸素療法は多くのケースで導入が可能です。

それぞれの症状や生活環境に合わせた調整が必要になりますが、適切に行うことで日常生活の質を高められます。

高齢者の場合

高齢になると鼻腔や耳の皮膚が薄くなり、痛みや擦れが生じやすくなります。また、指先が不自由な方はカニューレの装着や調整に苦労することがあります。

必要に応じて家族や介護職の協力を得ながら痛みを最小限に抑える工夫を取り入れましょう。

高齢者に多いカニューレ使用時の課題

  • 指先の力が弱いためチューブの調整が難しい
  • 耳にかかる負担による痛みや炎症
  • 皮膚トラブルの早期発見が遅れがち
  • 一人暮らしで適切な管理が難しい場合がある

肺疾患患者の場合

COPDや間質性肺炎などを患っている方は呼吸機能が低下しやすく、酸素カニューレによる継続的な補給が不可欠になります。

特に呼吸困難感があるときに不安で酸素流量を上げ過ぎてしまうケースも見受けられます。

医師との相談のうえ、適切な酸素量を守りながら上手に在宅酸素療法を活用することが重要です。

心不全など循環器系疾患患者の場合

心不全などの循環器系の疾患でも呼吸不全のリスクが高まります。

心臓だけでなく肺の機能も低下することがあり、酸素不足を補うために鼻に装着するカニューレが用いられます。

過労や水分バランスの乱れに注意し、体の負担が軽くなるよう日常生活を整えましょう。

循環器系疾患患者の在宅酸素療法時に注意したい点

注意点内容
過労の回避血圧や脈拍を定期的にチェックして無理をしない
水分バランスの調整利尿剤などの服用とあわせて適度な水分補給を行う
こまめな受診心臓と肺の状態を定期的に評価する
生活習慣の改善塩分制限や適度な運動で身体の負担を軽減する

生活環境が異なる方への導入

在宅酸素療法は集合住宅や一戸建て、または施設など、さまざまな環境でも導入が可能です。

ただし、階段の多い住居やエレベーターのない建物の場合、酸素ボンベや酸素濃縮器の移動が難しいことがあります。

事前に住環境を確認し、必要なサポートを手配しておくことがスムーズな導入への近道です。

在宅酸素療法での継続受診と今後の見通し

自宅での酸素療法を続けるには長期的な視点で管理し、定期的な受診を含めた体制を整えることが求められます。

症状の変化に早期に気づき、治療方針を調整することが回復や安定につながります。

定期受診のメリット

医療スタッフの診察や検査を定期的に受けることで呼吸状態や心臓の状態の微妙な変化を把握できます。

カニューレの使い方や酸素流量の設定が合っているかどうかも確認でき、早期の問題解決が期待できます。受診のたびに質問をまとめておくと効率的に情報を得られるでしょう。

クリニックのサポート体制

当クリニックでは在宅酸素療法を導入した患者さんに対して酸素濃縮器や鼻用カニューレの選択・管理方法の指導を行い、困りごとや疑問があるときにはお気軽に相談していただくことを推奨しています。

医師や看護師、薬剤師などの多職種が連携し、総合的なアドバイスを行いますので、在宅療養で気になる点を共有してみてください。

クリニックとの連携で得られる安心感

  • 専門知識のあるスタッフが疑問にすぐ対応してくれる
  • 定期的な検査で状態の変化を見逃しにくくなる
  • 新しい器材やケア用品の情報を得やすい
  • 緊急時の連絡方法や代替酸素の確保なども相談できる

症状の変化への早期対応

慢性疾患では季節の変わり目や体調不良など、ちょっとしたきっかけで酸素需要が変動する場合があります。

息苦しさが増したり、むくみや心拍数が上がったりしたときには、医療機関に連絡して早めに対応することが重要です。

自己判断で酸素流量を大幅に変えたりせず、まずは専門家の意見を聞いてから変更しましょう。

より良い療養生活を目指して

在宅酸素療法は長期にわたる管理になりますが、鼻に装着するカニューレを正しく使い、適切なケアや日常生活の工夫を取り入れると生活の質を大きく損なわずに過ごせます。

医療機関との連携を密にしながら自分自身の身体をよく観察し、良い状態をできるだけ保っていきましょう。

在宅酸素療法を継続するためのポイント

ポイント内容
カニューレの正しい装着装着向きや耳掛け部分の当たり方を定期的に確認
衛生管理カニューレや酸素濃縮器の汚れをこまめにチェック
日常生活の工夫適度な運動、十分な睡眠、規則正しい食生活
クリニックとの連絡定期受診と気になる症状の早期相談

以上

参考にした論文

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