日々の健康を維持するうえで、鉄や銅、亜鉛、セレン、マンガンなどの微量元素を適切に摂取することは大切です。これらの元素が不足したり過剰になったりすると、体にさまざまな症状が現れる場合があります。

金属検査(微量元素検査 / Metal Test)は、血液や尿などから微量元素の濃度を測り、健康状態や栄養バランスを検討するための検査です。

特定の疾患が疑われる方や、疲労感や不調が長引いて原因が分からない方にとって、検査結果をもとに医師が根拠のあるアドバイスを行うことが期待できます。

受診の一助として情報を探している方は、以下の内容を参考にしてください。

金属検査(微量元素検査)の概要

体に必要な微量元素を適正に把握することは、自分の健康状態や栄養バランスを知るうえで重要です。ここでは、金属検査の概要や測定方法などの基本的な知識について解説します。

金属検査の目的と特徴

金属検査は、血液や尿などの検体を用いて体内に含まれる微量元素を測り、体のコンディションや潜在的な問題を推定することを目指します。

鉄、銅、亜鉛、セレン、マンガンなど、身体にとって必要な元素の状態を多角的に調べることで、以下のような判断に役立ちます。

  • 栄養状態の把握
  • 疾患や症状の原因が金属バランスの乱れによるものかどうかの検討
  • サプリメントや食事療法の効果判定

医療機関によって検査に用いる検体や測定機器が異なる場合があり、詳細な測定項目の数も医療機関によって変わることがあります。

検査方法の基本

金属検査の基本的な手順は、医療機関で採血・採尿し、その検体を分析装置で測定して微量元素の濃度を調べる流れです。

血液検査を行う場合、空腹時を指定するケースもありますが、検査項目によっては空腹が必須でない場合もあります。

検体を分析する装置には、原子吸光光度計や誘導結合プラズマ質量分析計などがあり、分析の精度を確保するための厳密な管理体制が必要です。

特定の元素だけを測定するのか、複数の元素を一度に測定するのかによっても方法が異なります。

金属検査が注目される背景

現代社会では、加工食品の普及や食生活の偏りなどにより、微量元素の摂取が不足したり、逆に食品添加物などから特定の金属を多く摂りすぎたりするケースが増えています。

さらに、環境中の有害金属への暴露が健康に影響を与える可能性も指摘されています。こうした背景から、自身の体内環境を定期的に確認したいというニーズが高まり、金属検査に関心を寄せる人が増えているのです。

検査結果の解釈について

検査結果を解釈するときには、単純に基準値を上回ったか下回ったかだけでなく、体全体のバランスを考慮することが大切です。複数の微量元素の数値をあわせて見ることで、より正確な判断が可能になります。

結果の数値から単独の元素不足と決めつけず、複合的な要因を専門家と相談する姿勢が重要です。

金属検査を受けるタイミング

疲労感や倦怠感が長期間続き、血液検査や一般的な検査を受けても原因が特定できないときに金属検査を検討するケースが多いです。

また、サプリメントを摂取しているものの、効果が実感できない場合などにも役立つ可能性があります。何らかの症状がある方は、まずは内科などを受診し、必要性を医師に相談することが望ましいです。

検査項目の例主な評価内容
貧血の有無、慢性疲労との関連
免疫機能、神経症状への影響
亜鉛創傷回復、味覚異常、皮膚トラブル
セレン抗酸化機能、甲状腺ホルモン合成
マンガンエネルギー代謝、骨や軟骨の維持

検査項目の有無や精密度は医療機関によって異なります。受診前に検査できる元素と検体の種類を確認するとよいでしょう。

身体に大切な微量元素の役割

微量元素は人体にごくわずかしか存在しませんが、その働きは重要です。摂取不足や過剰摂取が、気づきにくい形で健康を損ねることもあります。

ここでは主要な微量元素の役割や、鉄・銅・亜鉛・セレン・マンガンを例に具体的に紹介します。

鉄の主な役割と不足の影響

鉄は血液中のヘモグロビンを構成し、酸素を全身に運ぶ役割を担います。以下のような働きを持っています。

  • 酸素運搬
  • 細胞のエネルギー産生
  • 免疫機能のサポート

鉄不足が続くと、貧血や慢性的な疲労感が現れやすくなります。さらには頭痛やめまいなどの症状を引き起こし、生活の質を下げる可能性もあります。

銅が果たす機能と注意点

銅は赤血球の生成や、脳神経系の維持に関わります。体内で鉄の利用を助ける機能も持ち、欠乏すると貧血に似た症状が出ることがあります。

銅が不足または過剰になると、以下のようなリスクが生じる場合があります。

  • 免疫機能の低下
  • 神経障害
  • 骨形成の不調

一方で、銅が極端に過剰だと肝臓や神経への負担が増す可能性があります。

亜鉛の重要性と多方面への影響

亜鉛はたんぱく質の合成をサポートし、細胞の新陳代謝に幅広く関与します。たとえば以下の領域に大きく関わります。

  • 味覚の維持
  • 免疫機能の調整
  • 創傷の回復
  • ホルモン分泌のサポート

亜鉛が不足すると味覚障害や皮膚炎、脱毛などが起こりやすく、成長期の子どもの発育にも影響します。一方、亜鉛を過剰摂取すると銅の吸収障害が生じることがあり、

バランスを考えながら摂取することが望ましいです。

セレンが担う役割

セレンは体内で抗酸化作用を持つ酵素(グルタチオンペルオキシダーゼ)の構成成分です。細胞を酸化ストレスから保護し、甲状腺ホルモンの合成にもかかわります。

セレンが欠乏すると、免疫力低下や甲状腺機能の乱れが生じることがあります。過剰になると逆に中毒症状を引き起こすリスクがあり、適度な摂取量が重要です。

マンガンの働きと注意

マンガンはエネルギー産生にかかわる酵素の補因子として機能し、骨や軟骨の形成にも影響を与えます。神経伝達や抗酸化反応を助ける面もあるため、適量を摂ることが重要です。

過剰になると神経系に影響が及ぶ可能性があり、吸入経路での暴露(粉塵など)にも注意が必要とされています。

元素主な役割不足時の症状過剰時のリスク
酸素運搬、免疫機能貧血、倦怠感消化器障害
赤血球生成、脳神経維持貧血様症状、免疫低下肝機能負担、神経障害
亜鉛タンパク合成、免疫調整味覚障害、皮膚炎、脱毛銅吸収障害
セレン抗酸化酵素の構成免疫低下、甲状腺機能障害中毒症状(爪や髪の異常)
マンガンエネルギー代謝、骨形成成長不良、骨の脆弱化神経障害

上表の通り、各微量元素は不足しても過剰でも問題が生じる可能性があります。検査を通じて自分の状態を把握し、適度なバランスを目指すことが大切です。

金属検査のメリットと活用例

金属検査は、慢性疲労や原因不明の体調不良を抱える方にとって、問題解決の糸口となる可能性があります。ここでは、金属検査の利点と、実際にどのような場面で活用されるかを具体的に示します。

長期的な健康管理への貢献

微量元素の状態を知ることで、自分に合った食生活やサプリメントの見直しが期待できます。例えば、以下の点に着目すると健康維持に役立ちます。

  • 不足している元素を補う食材の選択
  • 不要なサプリメントの整理
  • 栄養バランスを保つための参考指標

定期的に検査を行い、変化を追いかけることで、体調変化の要因をある程度把握しやすくなります。

疾患リスクの早期発見

一部の微量元素の異常値は、特定の疾患リスクや障害と関連する可能性があります。

たとえば、鉄の貯蔵庫であるフェリチン値が著しく低いと、鉄欠乏性貧血以外にも慢性炎症や慢性感染症を疑うきっかけになる場合もあります。

逆にフェリチンが高いと、ヘモクロマトーシスなどの可能性を検討する契機になります。こうした情報を早期に得ることで、医師による追加検査の要否を判断しやすくなります。

アスリートや妊娠中の方の栄養管理

スポーツ選手はエネルギー消費が激しく、微量元素を含む栄養バランスが乱れやすい傾向があります。

また、妊娠中や授乳期の女性は胎児や乳児の発育に必要な栄養を多く供給する必要があるため、微量元素不足が生じやすいです。

定期的な金属検査を行うことで、適切な栄養摂取をサポートできる可能性があります。

サプリメントの適切な活用

近年はサプリメントが多様化していますが、闇雲に摂取すると過剰症を引き起こす恐れがあります。金属検査で自身の数値を確認すると、必要な元素とそうでない元素を選別しやすくなります。

亜鉛と銅のバランス、セレンの補充量など、検査結果を参考に最適な組み合わせを考える方法があります。

金属検査が示す活用例

下の例は、金属検査を活用した一部のケースです。必ずしもすべての方に当てはまるわけではありませんが、活用イメージとして参考にしてください。

活用例目的・効果
疲労・倦怠感の原因究明鉄や亜鉛不足などを発見し、食事改善を検討
妊娠中の健康管理鉄・亜鉛・銅などの需要を把握し、不足を補う
スポーツ選手の栄養戦略運動量に応じたミネラル補給計画の再検討
美容やアンチエイジング亜鉛、セレンなどの抗酸化関連物質の状態チェック
持病のある方の栄養評価慢性的な栄養不良や潜在的な過剰摂取を評価

金属検査の結果を医師や管理栄養士に相談しながら活用すると、より正確なアプローチを選びやすくなります。

検査を受ける際のポイントと注意事項

金属検査を受ける前後には、いくつか注意点があります。検査結果に影響を与えないため、受診前の準備や、結果の見方について把握しておくことが大切です。

検査前の準備

検査の種類によっては、受診前に注意することがあります。例えば空腹時に採血する必要がある場合、前日の夜以降は水以外の摂取を避けるといった指示が出る場合があります。

ただし、すべての金属検査で絶食が必要なわけではありません。医療機関の説明をよく確認してください。

  • 受診日前日のアルコール摂取を控える
  • 指示がある場合はサプリメントの摂取を一時的に中断する
  • 採血・採尿の時間帯を確認し、必要があれば生活リズムを調整する

結果を見るときの心がけ

検査結果には基準値が示されますが、あくまで一般的な目安です。基準値から外れていても、必ずしも深刻な病気を意味しない場合があります。

大切なのは、数値の異常とともに現れる症状や、他の検査結果との兼ね合いです。自己判断は避け、医師の見解を聞いたうえで次のステップを考えることが望ましいでしょう。

基準値内にある場合大きな異常がない可能性が高いが、症状がある場合は追加検査を検討
やや基準値を下回る/上回る場合食事やサプリメントで調整を検討するとともに、経過観察を続ける
大幅に基準値から外れる場合医師と相談のうえ、病気の可能性や中毒症を精査し、追加検査を実施

医師は検査結果以外にも、問診や他の臨床検査で総合的に判断します。疑問点があれば積極的に質問するとよいでしょう。

二次検査や追加検査の可能性

金属検査の結果から、より詳しい情報を得るために追加で検査を行う場合があります。

たとえば、鉄に異常が見つかった場合はフェリチンやトランスフェリン飽和度、炎症マーカーなどを組み合わせて総合評価を行うこともあります。

銅や亜鉛なども同様で、必要に応じて血清だけでなく尿中濃度も確認して詳細を把握します。

食生活や生活環境の見直し

検査で微量元素の異常が判明した場合、医師や管理栄養士と相談して、生活習慣を振り返ることが重要です。

鉄分が足りない方は、赤身肉やレバー、魚介類、豆類などの摂取量を再チェックしたり、食材同士の組み合わせ方を工夫したりします。

銅や亜鉛、セレンなども、特定の食品や調理方法によって効率よく摂取できる可能性があります。

見落としがちなリスク

微量元素の異常は、サプリメントによる過剰摂取だけでなく、職業や住環境からの金属暴露によって起こるケースもあります。

金属加工業やメッキ工場などで働いている方、あるいは井戸水を使っている地域に住んでいる方などは、知らず知らずのうちに特定の金属を多く吸い込んだり摂取したりしている場合があるため、検査を行う意義がより大きいといえます。

  • 職場環境での金属粉塵吸入リスク
  • 飲料水に含まれる成分
  • 住宅の水道配管や調理器具の素材

こうした点に該当する場合は、検査結果を踏まえてさらに環境を調査する方法も考えられます。

鉄・銅・亜鉛・セレン・マンガンの具体的な検査例

金属検査の中でも、特に身近な五つの微量元素である鉄・銅・亜鉛・セレン・マンガンについて、具体的な検査項目や結果の見方を紹介します。

実際の検査では、医療機関で異なる基準値が設定されている場合もあるため、あくまで参考としてお読みください。

鉄の検査(血清鉄・フェリチンなど)

鉄の状態を判断するためには、血清鉄単独ではなく、フェリチンや総鉄結合能(TIBC)、トランスフェリン飽和度などを併せて確認することが多いです。

フェリチンは体内に貯蔵されている鉄の指標となるため、血清鉄とともに評価すると貧血リスクの有無を推測しやすくなります。

  • 血清鉄:血液中を循環している鉄の量を測定
  • フェリチン:体内に蓄えられている鉄の貯蔵量を推定
  • 総鉄結合能:トランスフェリンが結合可能な鉄の最大量

フェリチンが著しく低い場合は、体内に貯蔵された鉄が不足している可能性があり、継続的な鉄補給を検討することが必要になるケースがあります。

銅の検査(血清銅・セルロプラスミン)

銅は血液中で大半がセルロプラスミンというタンパク質に結合した状態で存在します。銅の検査では、血清銅量とともにセルロプラスミン量を測定し、実質的な銅の状態を評価します。

銅が不足すると、ヘモグロビン合成の障害や神経症状など、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。

反対にウィルソン病などでは、過剰に銅が蓄積しやすく、肝障害や神経症状が進行する恐れがあります。

亜鉛の検査(血清亜鉛・尿中亜鉛など)

亜鉛は身体の多くの酵素に関与しますが、血清亜鉛だけでは全身の亜鉛状態を完全に把握しきれない場合もあります。尿中亜鉛などを測る方法もありますが、臨床的には血清亜鉛が利用されるケースが多いです。

血清亜鉛が低いときは、味覚障害、皮膚炎、免疫機能低下などが起こる可能性を考えます。亜鉛を補給する場合、銅やその他のミネラルとのバランスも踏まえながら調整します。

セレンの検査(血中セレンなど)

セレンは抗酸化酵素や甲状腺ホルモン代謝に関わるため、欠乏によって免疫力低下や甲状腺機能低下につながる恐れがあります。

逆にセレンを過剰に摂取すると、中毒症状として脱毛、爪の変形、神経障害を起こす場合があります。

検査では血中セレン濃度を測定し、過不足を把握します。健康食品などでセレンを多量に摂取している方は要注意です。

マンガンの検査(血中マンガン・髪の毛検査など)

マンガンは血中濃度が低いことが多く、検査には毛髪や尿の測定を利用するケースがあります。

マンガンが不足すると骨や軟骨の成長に影響し、過剰になると神経症状が生じる可能性があるため、環境的要因(職業など)も含めて評価する必要があります。

マンガンは体内での必要量が非常に少ないものの、吸入経路での過剰暴露が生じると、脳や神経への影響が懸念されます。

元素主な検査項目評価のポイント
血清鉄、フェリチン、TIBC貧血リスクと体内の鉄ストック量
血清銅、セルロプラスミン神経症状や肝障害の有無を推定
亜鉛血清亜鉛、尿中亜鉛味覚障害や皮膚トラブルとの関連
セレン血中セレン抗酸化機能、甲状腺との関連
マンガン血中マンガン、毛髪検査骨・神経への影響と環境要因

検査結果だけで完結せず、生活習慣や既往症、服用中の薬・サプリメントなど総合的に把握することが大切です。

検査後のフォローと生活改善のヒント

金属検査の結果を得たあとにどのように活用するかが、健康状態を改善・維持するうえで重要なポイントです。ここでは、検査結果を踏まえた生活改善のヒントや、再検査のタイミングなどを紹介します。

食事のバランスを見直す

微量元素を補給するためには、やはり日々の食事が基本になります。バランスの良い献立を心がけるとき、以下の点に注目すると微量元素の摂取に役立ちます。

  • 鉄:赤身肉、レバー、貝類、豆類、緑の葉野菜
  • 銅:レバー、魚介類、ナッツ類、全粒穀物
  • 亜鉛:牡蠣、牛肉、卵、納豆、ナッツ類
  • セレン:魚介類、肉類、卵、ブラジルナッツ
  • マンガン:穀物類、ナッツ類、豆類、緑茶

栄養価を重視しながら、過不足が心配な元素は適度に補い、過剰摂取が懸念される元素は控えめにします。

サプリメントの利用時に気をつけること

検査結果を受けてサプリメントを使う場合、複数の微量元素が含まれている総合サプリを選ぶ方もいるでしょう。

過剰摂取にならないよう、ラベルをよく確認し、できれば管理栄養士や医師に相談して摂取量を判断すると安全性が高まります。

一つの元素に特化したサプリメントを個別に追加する場合も、摂取量や摂取期間を決めるとよいでしょう。

チェック項目内容
製品の成分表含まれる微量元素の種類と量を確認
用法・用量の順守指定されている量と回数を守る
他のサプリとの併用成分が重複していないか確認
長期服用のリスク定期的に医療機関で数値を確認

サプリメントはあくまで補助的な役割を果たすものです。基本は食事からの摂取を意識し、必要性がある場合のみ活用するとバランスが保ちやすくなります。

再検査のタイミング

金属検査を受けて食生活やサプリメントの使い方を見直したあとは、一定期間後に再検査を行い、改善が進んでいるか確認する方法があります。

再検査までの目安は人それぞれですが、一般的には3~6か月後にもう一度測定して変化を追う例が多いです。症状の有無や要改善度合いによって医師と相談するとよいでしょう。

体調不良が続くときは専門家への相談を

検査で微量元素の異常が見つかり、改善策を講じても症状が長引く場合は、別の原因を疑う必要があります。病気の影に微量元素の乱れが隠れていたケースもあれば、その逆もあります。

複数の要因が絡んでいることも珍しくありません。困ったときはお近くの医療機関で追加の検査を受けたり、他の診療科に紹介してもらったりする方法があります。

  • 深刻な貧血の場合は消化器系の病気を合わせてチェック
  • 神経症状がある場合は神経内科や精神科での評価
  • 皮膚トラブルは皮膚科での検査

医師との連携がうまくいくと、複合的な問題を整理しやすくなり、より適切な対応を取りやすくなります。

情報の正しい活用

インターネットには多種多様な情報があふれていますが、検査結果を正しく理解するためには医学的な知識が欠かせません。

情報を鵜呑みにせず、疑問点があれば主治医などの専門家に質問する姿勢を大切にしてください。自己流の判断で極端な食事制限や大量のサプリメント摂取を行うと、思わぬリスクを招く恐れがあります。


以上が金属検査(微量元素検査 / Metal Test)の概要から活用例、具体的な検査内容、そして結果を踏まえた生活改善のヒントまでの解説です。

微量元素は体内にわずかしか存在しませんが、健康状態を左右する重要な役割を担っています。

検査結果を正しく理解し、必要に応じて医療機関で相談しながら、自身に適した栄養バランスを整えていくことが大切です。

以上

参考にした論文

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