「毎日インスリンを打っているのに、なかなか血糖値が下がらない」「インスリンの効果が実感できない」そんな悩みを抱えていませんか。

インスリン治療は糖尿病管理の重要な柱ですが、時に期待通りに血糖値がコントロールできないことがあります。

その背景にはインスリンの打ち方や量、生活習慣、さらには体の状態など、様々な原因が考えられます。

この記事ではインスリンを打っても血糖値が下がらない場合に考えられる主な原因と、インスリンの働きを最大限に引き出すためのポイントについて糖尿病内科の視点から詳しく解説します。

目次

インスリン治療の基本 血糖値を下げる働き

まず、インスリンが私たちの体でどのように血糖値をコントロールしているのか、その基本的な働きとインスリン治療の概要を理解しましょう。

インスリンとはどんなホルモン?

インスリンは膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞から分泌されるホルモンです。

食事によって血糖値が上昇すると、インスリンが分泌され、血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませることで血糖値を下げる働きをします。

また、ブドウ糖をグリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えたり、脂肪として蓄えたりする働きも担っています。

インスリンが血糖値を下げる体の動き

インスリンが血糖値を下げる主な体の動きは以下の通りです。

インスリンによる血糖降下作用

  • 筋肉や脂肪細胞へのブドウ糖の取り込み促進
  • 肝臓での糖新生(糖を作り出す働き)の抑制
  • 肝臓や筋肉でのグリコーゲン合成の促進

これらの働きによって血液中のブドウ糖濃度が適切に保たれます。

インスリン治療の種類と特徴

インスリン治療に用いられるインスリン製剤には作用が現れるまでの時間や持続時間によって様々な種類があります。

患者さんの血糖値のパターンやライフスタイルに合わせて適切な種類のインスリンを選択し、組み合わせて使用します。

主なインスリン製剤の種類

種類主な作用発現時間主な作用持続時間主な使用目的
超速効型10~20分3~5時間毎食直前の追加インスリン
速効型30分~1時間5~8時間毎食30分前の追加インスリン
中間型0.5~3時間18~24時間基礎インスリン(1日1~2回)
持効型溶解1~3時間約24時間(またはそれ以上)基礎インスリン(1日1回)
配合溶解超速効型/速効型と中間型/持効型を混合基礎と追加を兼ねる(1日1~2回)

※作用時間には個人差があります。

なぜインスリン注射が必要になるのか

1型糖尿病の患者さんは膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンをほとんど、あるいは全く分泌できないため、生命維持のためにインスリン注射が必須です。

2型糖尿病の患者さんでも食事療法や運動療法、経口血糖降下薬だけでは血糖コントロールが不十分な場合やインスリン分泌能力が著しく低下している場合、あるいはシックデイ(病気の日)や手術時など、一時的にインスリンが必要となることがあります。

インスリンを打っても血糖値が下がらない主な原因

インスリンを適切に使用しているつもりでも、血糖値が下がらない場合があります。

その原因として、まずインスリンの投与自体に関する問題が考えられます。

インスリンの打ち忘れ・量の誤り

最も基本的なことですが、インスリンの打ち忘れや処方された量と異なる量を注射してしまうと、当然ながら血糖コントロールはうまくいきません。

特に食事の量や内容に合わせてインスリン量を調整している場合(カーボカウントなど)は計算ミスや単位の誤認にも注意が必要です。

注射手技の問題(打ち方、部位など)

インスリンの注射手技が正しくないとインスリンが期待通りに吸収されず、効果が十分に得られないことがあります。

インスリン注射手技のチェックポイント

項目正しい方法・注意点
注射部位腹壁、大腿部、上腕部、臀部など。毎回少しずつ場所を変える(ローテーション)。
皮膚のつまみ方皮下組織に確実に注射するため、皮膚を軽くつまみ上げる(医師の指示による)。
針の刺し方・角度皮膚に対して垂直に、またはやや斜めに(医師の指示による)。
注入後の待ち時間注入後、数秒~10秒程度待ってから針を抜く(インスリンの種類や器具による)。
注射部位のマッサージ原則として行わない(吸収が不安定になるため)。

同じ場所にばかり注射していると皮膚が硬くなったり(硬結)、脂肪組織が変化したり(リポハイパートロフィー)して、インスリンの吸収が悪くなることがあります。

インスリン製剤の保管・管理不備

インスリン製剤は温度変化に敏感です。不適切な温度で保管するとインスリンが変性して効果が失われたり、弱まったりすることがあります。

未使用のインスリンは冷蔵庫(2~8℃)で凍結を避けて保管し、使用開始後は室温(製品により異なるが、通常30℃以下)で直射日光や高温を避けて保管します。使用期限も必ず確認しましょう。

食事量や内容の急激な変化

インスリンの量は普段の食事量や内容に合わせて調整されています。

いつもより糖質の多い食事を摂ったり、食事の量が大幅に増えたりするとインスリンの量が不足して血糖値が上昇しやすくなります。

逆に食事量が少なすぎると低血糖のリスクがあります。食事とインスリンのバランスが重要です。

体の状態が影響する血糖値コントロール不良

インスリンの投与方法に問題がなくても、体の状態によってインスリンの効果が得られにくいことがあります。

インスリン抵抗性の増大

インスリン抵抗性とはインスリンが効きにくい状態のことです。肥満(特に内臓脂肪型肥満)、運動不足、ストレス、睡眠不足などはインスリン抵抗性を高める要因となります。

インスリンを打っていても、抵抗性が高いと血糖値が下がりにくくなります。

感染症や他の病気(シックデイ)

風邪やインフルエンザなどの感染症にかかったり、他の病気を併発したりすると(シックデイ)体はストレス状態となり、血糖値を上げるホルモン(コルチゾール、アドレナリンなど)の分泌が増加します。

このため普段よりインスリンが効きにくくなり、血糖値が上昇しやすくなります。

シックデイの際にはインスリン量の調整が必要になることがありますので、事前に主治医と対応方法を相談しておくことが大切です。

シックデイの一般的な対応

  • 自己判断でインスリンを中断しない
  • こまめに水分を補給する
  • 消化の良い炭水化物を摂取する
  • 頻回に血糖測定を行う
  • 体調が悪ければ早めに医療機関を受診する

ストレスや睡眠不足の影響

精神的なストレスや慢性的な睡眠不足も血糖値を上げるホルモンの分泌を促し、インスリン抵抗性を高める可能性があります。

リラックスできる時間を作ったり、質の高い睡眠を確保したりすることも血糖コントロールには重要です。

他の薬剤との相互作用

服用している他の薬剤がインスリンの効果に影響を与えることがあります。

例えばステロイド薬や一部の利尿薬、経口避妊薬などは血糖値を上げる方向に働くことがあります。逆に、一部の薬剤は低血糖のリスクを高めることもあります。

新しい薬を始める際や、市販薬を使用する際は必ず医師や薬剤師に相談しましょう。

インスリン効果に影響を与える可能性のある薬剤例

血糖値を上げる可能性のある薬剤血糖値を下げる可能性のある薬剤(低血糖リスク増)
副腎皮質ステロイド一部のβ遮断薬(警告症状を隠すことも)
甲状腺ホルモン製剤一部の抗菌薬
一部の利尿薬アルコール(多量摂取時)

※これは一例であり全ての薬剤が該当するわけではありません。必ず専門家にご相談ください。

知っておきたい「インスリン抗体」と「インスリン受容体異常」

まれではありますが、インスリンそのものやインスリンが作用する部分に問題が生じ、インスリンが効きにくくなることがあります。

インスリン抗体とは何か

インスリン抗体とは注射されたインスリンに対して体が異物と認識し、それに対抗するために作り出すタンパク質(抗体)のことです。

インスリン製剤はヒトインスリンやその類縁物質ですが、ごくまれに体が免疫反応を起こし、インスリン抗体が産生されることがあります。

インスリン抗体が血糖値に与える影響

産生されたインスリン抗体は注射されたインスリンと結合してインスリンの作用を妨げたり、逆にインスリンの作用時間を不安定にしたりすることがあります。

このため、インスリンを打っても血糖値が下がりにくくなったり、逆に予期せぬ低血糖が起こったりすることがあります。大量のインスリンが必要になることもあります。

インスリン受容体異常症について

インスリン受容体とは細胞の表面にあってインスリンと結合し、ブドウ糖を細胞内に取り込むスイッチの役割をするものです。

インスリン受容体異常症はこの受容体の数や機能に異常があるためにインスリンがうまく作用できず、極端なインスリン抵抗性を示す非常にまれな病気です。

インスリン受容体異常症は遺伝的な要因が関与していることが多いです。

これらの状態が疑われる場合

大量のインスリンを使用しても血糖コントロールが著しく不良な場合や、血糖値の変動が極めて不安定な場合などには、これらの特殊な状態が疑われることがあります。

診断には専門的な検査が必要となるため、主治医とよく相談することが大切です。

インスリン効果を高めるための確認ポイント

インスリンの働きを最大限に引き出すためには日頃からの正しい知識と実践が重要です。

インスリンの効果を高めるための具体的な確認ポイントを見ていきましょう。

自己判断は禁物!必ず医師に相談を

インスリンを打っても血糖値が下がらないと感じても、自己判断でインスリンの量を増やしたり種類を変えたりすることは非常に危険です。

必ず主治医に相談して指示を仰いでください。

正しい注射手技の再確認

インスリンの注射手技は、治療効果を左右する重要な要素です。定期的に医療スタッフ(医師、看護師、薬剤師)に手技を確認してもらい、正しい方法を再習得しましょう。

特に注射部位の消毒、針の装着、空打ち、皮膚のつまみ方、注入時間、抜針後の処理など、一連の動作を丁寧に行うことが大切です。

注射部位のローテーション

同じ場所に繰り返し注射すると皮膚の下にしこり(硬結)ができたり、脂肪組織が異常に増えたり(リポハイパートロフィー)、逆に減ったり(リポアトロフィー)することがあります。

これらの変化が起こるとインスリンの吸収が不安定になり、効果にばらつきが出たり効きが悪くなったりします。

注射部位は腹部、大腿部、上腕部、臀部など、広い範囲で毎回少しずつ場所をずらして注射する「ローテーション」を心がけましょう。

注射部位ローテーションのコツ

  • 同じ部位内でも前回注射した場所から2~3cm離す
  • 注射部位の地図を作り、記録する
  • 定期的に注射部位を自分で触って確認する

インスリン製剤の適切な管理方法

インスリン製剤は温度管理が重要です。未使用のものは冷蔵庫(凍結させない)、使用中のものは室温(製品ごとの指示に従う)で保管し、高温や直射日光を避けましょう。

使用期限が切れたものや変色・凝集が見られるものは使用しないでください。

旅行などで持ち運ぶ際も適切な温度管理が必要です。

インスリン製剤の正しい保管方法

状態保管場所注意点
未使用の製剤冷蔵庫(2~8℃)凍結させない、ドアポケットなど温度変化の少ない場所
使用開始後の製剤室温(製品により異なるが、通常15~30℃)直射日光、高温、車内放置などを避ける。使用開始日を記載する。

血糖自己測定(SMBG)の活用

血糖自己測定(SMBG)は日々の血糖値の変動を把握し、インスリン治療の効果を確認したり、投与量を調整したりするための重要な情報源です。

測定した血糖値は必ず記録し、受診時に主治医に見せて相談しましょう。食前・食後、就寝前など指示されたタイミングで測定することが大切です。

インスリンによる血糖値のメカニズムを理解する上でも自身の血糖変動を知ることは役立ちます。

医師と相談して見直す治療計画

インスリンを打っても血糖値が下がらない状態が続く場合は現在の治療計画が適切かどうかを医師と共に見直す必要があります。

インスリンの種類や量の調整

血糖値のパターンやライフスタイル、インスリン抵抗性の状態などを考慮し、インスリンの種類(超速効型、持効型など)や投与量、投与回数、投与タイミングなどを調整することがあります。

例えば食後の血糖値が高い場合は追加インスリンの量を、空腹時の血糖値が高い場合は基礎インスリンの量を見直すといった具合です。

インスリン以外の血糖降下薬との併用

2型糖尿病の患者さんではインスリン治療に加えて、経口血糖降下薬やGLP-1受容体作動薬といった他の種類の糖尿病治療薬を併用することで、より良好な血糖コントロールが得られる場合があります。

これらの薬剤はインスリンの働きを助けたり、インスリン分泌を促したり、糖の吸収を遅らせたりするなど異なる作用で血糖値を下げる効果があります。

生活習慣の再評価と改善指導

食事療法や運動療法はインスリン治療の効果を高める上で非常に重要です。

現在の食生活や運動習慣に問題がないか、医師や管理栄養士、看護師と一緒に再評価し、具体的な改善策について指導を受けましょう。体重管理も重要なポイントです。

定期的な受診と検査の重要性

血糖コントロールの状態や合併症の進行度合いは時間とともに変化することがあります。

定期的に医療機関を受診し、血糖値やHbA1c、体重、血圧などの検査を受け、医師の診察を受けることが適切な治療を継続し、合併症を予防するために大切です。

疑問や不安なことがあれば、遠慮なく相談しましょう。

医師への相談時に伝えるべき情報

情報カテゴリ具体的な内容例
血糖自己測定の結果測定値、測定時刻、食事内容、体調など
インスリン注射の状況打ち忘れの有無、注射部位、手技で困っていること
食事・運動の状況食事内容の変化、運動量、体重の変化
体調の変化低血糖症状の有無、シックデイの状況、その他気になる症状

食事療法と運動療法 インスリン効果を高める基本

インスリン治療を行っている場合でも食事療法と運動療法は血糖コントロールの基本であり、インスリンの効果を高める上で欠かせません。

バランスの取れた食事と適切な食事量

1日のエネルギー摂取量を適切に守り、炭水化物、タンパク質、脂質をバランス良く摂ることが大切です。特に炭水化物の量は血糖値に直接影響するため、種類や量に注意が必要です。

食物繊維を多く含む野菜やきのこ、海藻類を積極的に摂ることで食後の血糖値の急上昇を穏やかにする効果が期待できます。

食事のタイミングとインスリン注射

食事のタイミングとインスリン注射のタイミングを合わせることが重要です。

特に超速効型や速効型のインスリンは食事の直前や30分前に注射することで食後の血糖上昇を効果的に抑えることができます。

食事を抜いたり、食事時間が不規則になったりすると血糖コントロールが乱れたり、低血糖のリスクが高まったりします。

運動がインスリン感受性に与える影響

適度な運動は筋肉でのブドウ糖の利用を促進し、インスリン抵抗性を改善する効果があります。つまり、インスリンが効きやすい体質にするのに役立ちます。

ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動や、筋力トレーニングを組み合わせるのが理想的です。

継続可能な運動習慣の確立

運動は継続することが大切です。無理なく日常生活に取り入れられる運動を選び、楽しみながら続けられるように工夫しましょう。食後1時間くらいに運動を行うと食後高血糖の抑制に効果的です。

ただし、血糖値が極端に高い場合や低い場合、体調が悪い時は運動を控えるなど注意点もありますので、主治医に相談してください。

インスリン効果を高める生活習慣

  • 規則正しい食事時間とバランスの取れた内容
  • 適切な炭水化物量の把握と食物繊維の積極的摂取
  • 定期的な有酸素運動と筋力トレーニング
  • 十分な睡眠とストレス管理

よくある質問

インスリン治療や血糖コントロールに関するよくあるご質問にお答えします。

Q
インスリンを打つと太りやすくなりますか?
A

インスリンにはブドウ糖を脂肪として蓄える働きもあるため、インスリン治療を開始したり、血糖コントロールが改善したりすると体重が増加することがあります。

しかしこれはインスリンが正常に働いている証拠でもあります。

適切な食事療法と運動療法を併せて行い、必要以上に体重が増えないように管理することが大切です。医師や管理栄養士に相談しましょう。

Q
注射が痛くて続けられません。どうすれば良いですか?
A

インスリン注射の痛みは針の細さや刺し方、注射部位などによって感じ方が異なります。現在では非常に細い注射針が開発されており、痛みはかなり軽減されています。

注射部位を毎回変える、皮膚をつまむ強さを調整する、リラックスして注射するなどの工夫で痛みが和らぐこともあります。

どうしても痛みが強い場合は注射器具の種類や注射方法について主治医や看護師に相談してみてください。

Q
旅行や外食の時のインスリンはどうすれば良いですか?
A

旅行や外食の際も基本的には普段通りのインスリン治療を継続します。

食事の内容や量、活動量に合わせてインスリン量を調整する必要がある場合もありますので、事前に主治医と相談し、具体的な対応方法を確認しておきましょう。

インスリン製剤や注射器具、血糖測定器などは必ず携帯し、適切な温度管理にも注意してください。

Q
低血糖が怖いのですが、インスリン量を減らしても良いですか?
A

低血糖はインスリン治療における重要な注意点ですが、自己判断でインスリン量を減らすことは高血糖を招き、かえって危険な状態になる可能性があります。

低血糖が頻繁に起こる場合や、低血糖が心配な場合は必ず主治医に相談してください。

低血糖の原因を特定し、インスリンの種類や量、食事内容、運動などを見直すことで、低血糖のリスクを減らしながら適切な血糖コントロールを目指すことができます。

以上

参考にした論文

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