「夜中に咳が出て眠れない」
「階段を上ると息切れがする」
「運動中にゼーゼーと呼吸が苦しくなる」

――こんな症状でお悩みではありませんか?

これらは気管支喘息の代表的な症状かもしれません。気管支喘息は、気道の炎症により呼吸が苦しくなる病気ですが、早めに適切な治療を始めることで、症状をコントロールし、普段通りの生活を送ることができます。

実は、喘息による症状は大人になってから初めて現れることも多く、40~60代での発症が特に増えています。また、たんが出る、せきが続くといった症状だけの「咳喘息」という種類もあり、なかなか気付きにくい場合もあります。

神戸市中央区にある神戸きしだクリニックでは、患者さまお一人おひとりの症状や生活環境に合わせた治療を提供しています。本ページでは、当院の気管支喘息の治療について詳しくご説明いたします。

安心して受診いただける診療体制

「病院に行ったほうがいいのかな…」「検査は大変なのかな…」そんな不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

当院の呼吸器内科では、大学病院での豊富な臨床経験を持つ専門医を中心に、専門知識を持つ医療スタッフが連携し、丁寧な説明を心がけながら診療を行っています。

当院の気管支喘息治療のポイント
  • 呼吸器専門医による診察
  • 専門知識を持つ看護師による療養指導
  • 薬剤師による丁寧な吸入指導
  • 各種検査機器を用いた正確な診断
  • 地域の医療機関との連携

呼吸機能検査をはじめとする各種検査機器を備え、正確な診断と効果的な治療を提供できる体制を整えています。困っていることや不安なことがありましたら、どんなことでもお気軽にご相談ください。

また、薬剤師による丁寧な吸入指導や、看護師による生活指導など、治療をサポートするための体制も充実しています。

必要に応じて、神戸大学医学部附属病院や神戸市立医療センター中央市民病院などの高度医療機関とも連携し、医療を提供できる体制を整えています。

正確な診断のための検査

気管支喘息の治療で最も重要なのは、正確な診断です。当院では、以下のような検査を通じて、詳しい診断を行っています。

呼吸機能検査による評価

呼吸機能検査では、スパイロメーターという装置を使用して、肺の機能を詳しく調べます。大きく息を吸って、それを一気に吐き出すという簡単な検査です。

特に重要なのは「1秒率」という指標で、この数値により気道の狭窄の程度を評価することができます。

また、気管支拡張薬に対する反応を確認する「気道可逆性試験」も行い、喘息の診断に役立てています。

気道の炎症状態を確認

この検査も、専用の器械に息を吹き込むだけの簡単な検査です。吐く息に含まれる一酸化窒素(NO)を測定することで、気道の炎症状態を評価します。

この検査により、喘息のコントロール状態を客観的に評価することができます。

アレルギー検査の実施

喘息の症状には、アレルギーが関係していることも多いです。血液検査では、どのようなアレルギーがあるのか、症状に関係する物質は何かを調べることができます。

好酸球数の測定や、アレルギーの指標となるIgE抗体の測定、特異的なアレルゲンの特定などを行い、適切な治療方針の決定に役立てています。

段階的な治療で着実に改善を目指します

喘息の治療目標は「発作を防いで、普段通りの生活を送れるようになること」です。

症状の程度(重症度)に応じて、段階的な治療(ステップ治療)を行います。

基本となる長期管理薬

喘息治療の中心となるのは、吸入薬による治療です。吸入薬には、炎症を抑える薬(ステロイド)や、気道を広げる薬があります。これらを定期的に使うことで、発作を予防します。

吸入薬は正しい使い方が大切です。当院では薬剤師が丁寧に使い方を説明し、定期的に確認させていただきます。「うまく吸えているか分からない」「使い方を忘れてしまった」といった心配がありましたら、いつでもご相談ください。

症状に応じて、気道を広げる効果のある長時間作用性β2刺激薬(LABA)や、気道の収縮を抑える長時間作用性抗コリン薬(LAMA)を組み合わせて使用することもあります。

近年では、これらの薬剤を1つの吸入器にまとめた合剤も開発されており、使用する吸入器の数を減らすことで、より継続しやすい治療を提供できるようになっています。

また、内服薬による治療も重要な選択肢です。ロイコトリエン受容体拮抗薬やテオフィリン徐放製剤、抗ヒスタミン薬などを症状や患者さまの状態に応じて使用します。重症の場合には、経口ステロイド薬が必要となることもあります。

発作時の対応

発作が起きたときのために、すぐに効く吸入薬(短時間作用型の気管支拡張薬)も使用していきます。

どのような時に使うべきか、救急外来を受診した方が良い症状は何かなど、具体的にお話しさせていただきます。

その他の治療法

通常の治療で十分な効果が得られない場合には、アレルゲン免疫療法(体質改善を目指す治療)や、生物学的製剤による治療、気管支サーモプラスティーといった治療法もご相談いただけます。

アレルゲン免疫療法(減感作療法)は、アレルギー体質そのものを改善することを目指す治療法です。また、重症喘息の患者さまには、生物学的製剤による治療や、気管支サーモプラスティーという治療法が選択肢として挙げられます。

アレルゲン免疫療法(減感作療法)
  • アレルギー体質の改善を目指す
  • 皮下免疫療法・舌下免疫療法
  • 長期的な効果が期待できる治療
生物学的製剤
  • 重症喘息に対する新しい治療選択肢
  • 抗IgE抗体薬(オマリズマブ)
  • 抗IL-5抗体薬など
気管支サーモプラスティー
  • 難治性喘息への新しいアプローチ
  • 気管支鏡を用いた治療

日々の生活を大切に

喘息の治療では、日常生活での管理も重要です。とはいえ、あまり神経質になりすぎる必要はありません。できることから少しずつ始めていきましょう。

当院では、以下のような点に注意して、患者さまの治療をサポートしています。

できることから始める環境づくり

アレルギー反応を引き起こす原因(ハウスダストや花粉など)への対策として、掃除や換気を心がけましょう。特に寝室の環境を整えることは、夜間の症状改善に効果があります。

また、喫煙は喘息の症状を悪化させる大きな原因になります。禁煙をお考えの方には、禁煙外来でのサポートも行っています。

治療は続けることが大切です

「症状が良くなったから」と治療を途中でやめてしまうと、また症状が悪化してしまうことがあります。

定期的な通院により、症状の変化を一緒に確認しながら、必要に応じて治療内容を調整していきましょう。

こんな方は早めの受診をおすすめします

  • 咳や痰が2週間以上続いている
  • 夜間に咳や息苦しさで目が覚める
  • 運動時や階段昇降で息切れがする
  • ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸が気になる
  • 以前に喘息と言われたことがある

これらの症状があれば、ぜひ一度ご相談ください。早期発見・早期治療が、症状の改善への近道です。

喘息について、より詳しい情報は以下の記事もご参照ください。

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