紫外線を浴びた髪では、表面をおおうキューティクルが少しずつ削られ、内部のたんぱく質と色素まで壊れていきます。

パサつき、広がり、枝毛、色あせは、その積み重ねが目に見える形になったもので、毛先ほど日ざしを浴びてきた時間が長いぶん、傷みは根元よりも先に進みます。

削れた表面が自然に元へ戻ることはありませんが、浴びる量を減らし、浴びた日の手入れをていねいにすれば、進み方はゆるやかになります。

洗い方、乾かし方、毛先の守り方まで、今日から変えられる手順を順にたどります。傷んだ部分をこれ以上増やさない考えが中心です。

目次

紫外線による髪のダメージは3つの層で進みます

まっすぐな髪一本から引き出し線を三本引き、キューティクル・ケラチン・メラニンの傷み方を外側から順に並べた図

髪の傷みは、表面のキューティクル、内部のケラチン、色をつくるメラニンという3つの層で同時に進みます。どこが傷んだかによって、手ざわり、強度、色つやのどれに出るかが変わってきます。

傷む場所紫外線で起きる変化表に出るサイン
キューティクルめくれ・欠け・すき間ざらつき、広がり、枝毛
内部のケラチンアミノ酸の分解と強度の低下切れ毛、コシのなさ
メラニン色素酸化して失われる明るく見える、赤みが出る

3つの層は別々に傷むわけではなく、表面が削れるほど内部まで光が届きやすくなり、傷みが連鎖していきます。いちばん外側を守る手当てこそが、結果として内部まで守ってくれるのです。

キューティクルがめくれて削れていきます

キューティクルは、うろこ状に重なって毛髪の中身を包む透明な層で、日ざしを受け続けると端がめくれ、やがて欠け落ちていきます。

表面がなめらかでなくなると、指どおりが悪くなるだけでなく、内部の水分も逃げやすくなります。ブリーチした毛髪を用いた実験では、紫外線を当てた3時間後には毛髪の多孔化が始まり、時間とともに進んだと報告されています。

大気中の粒子状物質だけを加えた条件では変化が見られませんでしたが、紫外線と重なると多孔化がはっきり強まりました。屋外で過ごす日は、光と汚れの両方が髪の表面を削っていると考えておくとよいでしょう。

内部のケラチンとアミノ酸が壊れていきます

毛髪の8割以上を占めるケラチンはアミノ酸がつながったたんぱく質で、紫外線はそのつながりを切り離していきます。なかでも光に弱いのが、トリプトファンというアミノ酸です。

太陽光を模した光を毛髪に当てた研究では、トリプトファンが分解され、N-ホルミルキヌレニンやキヌレニンという別の物質へ変わる様子が確認されました。壊れた分だけ、毛髪は元の強さを失っていきます。

強度が落ちた毛髪は、とかす、結ぶ、乾かすといった毎日の動作にも耐えにくくなります。同じ扱いをしていても切れ毛が増えたと感じるなら、内部から弱っているサインとして受け止めます。

メラニン色素は髪を守りながら失われます

髪の色をつくるメラニンには紫外線を吸収して内部のたんぱく質を守る働きがありますが、吸収した分だけメラニン自身が酸化し、色素として失われていきます。

毛髪の酸化を調べた研究では、髪に取り込まれた銅イオンが多いほどたんぱく質の酸化が強まり、その傾向は色の濃さに関わらず認められました。紫外線を当てなくても、銅が多ければ酸化が進んだ点も示されています。

日ざしの強い季節ほどすすぎを念入りにする、ミネラルの多い水に長く浸けたままにしないといった配慮が、地味ながら効いてくる理由がそこにあります。

パサつきと枝毛は紫外線ダメージが表に出たサイン

パサついた房、先端が裂けた髪、途中で折れた髪を横に並べ、傷みが表に出る三つの形を並べた図

手ざわりの変化は、傷みがある程度たまってから遅れて出てきます。パサつきや枝毛に気づいた時点で、毛髪の内部ではすでに水分と強度が失われています。

手ざわりのざらつきと広がりが先に出ます

削れたキューティクルのすき間から水分が抜けると髪は乾いて広がりやすくなり、湿気の多い日にだけまとまらないという形であらわれます。

内部がスカスカになるほど水を吸いやすく、手放しやすくもなるため、その日の湿度に振り回されるようになります。朝は落ち着いていたのに昼にはふくらむ、といった変化が典型です。

シャンプー後のきしみが強くなった、乾かすのに時間がかかるようになったといった変化も見逃せません。日常の細かな違和感のほうが、鏡で見る印象よりも早く傷みを教えてくれます。

  • 毛先だけ手ざわりがざらつく
  • 湿気の日は広がり、乾いた日は静電気が立つ
  • とかしたあとに短い毛が落ちている
  • まとめても毛先だけ収まらない

あてはまる項目が増えているなら傷みは毛先だけの問題ではなくなっており、毛先を切りそろえながら、その手前の中間部分の扱い方も見直す時期に来ています。

枝毛は先端が縦に裂けて起こります

枝毛は、毛先を包んでいたキューティクルが失われ、むき出しになった内部が縦方向に裂けたものです。裂け目はいったんできると、日々の摩擦で根元側へじわじわ広がります。

紫外線を浴びた毛髪はもともと裂けやすく、そこへブラッシングや結び直しの負担が重なると裂け目が一気に増えます。毛先に傷みが集中するのは、いちばん長く外気にさらされてきた部分だからです。

裂けた毛髪をつなぎ直す手立ては残念ながらないため、裂け目が広がる前に切り落とし、そこから先を作らせない発想へ切り替えます。

切れ毛や短い跳ね毛が増えるのはなぜ?

短く跳ねる毛が急に目立ってきたなら、伸びかけの新しい毛ではなく、途中で折れた毛が混じっているのかもしれません。根元の生えぎわより、中間から毛先にかけて多いのが手がかりになります。

毛髪をとかす動作による切れ方を調べた研究では、短い断片として折れる切れ方と、長い断片として折れる切れ方の2種類が区別されました。ブリーチした毛髪ではどちらも増え、コンディショナーを使うとどちらも減っています。

紫外線で弱った毛髪も、ブリーチした毛髪と同じように摩擦へ弱くなっています。とかす回数を減らすより、とかすときの抵抗そのものを減らすほうが現実的な手当てです。

毛先ほど浴びてきた紫外線の量が多い

肩につく長さの髪なら毛先はおよそ1年半から2年前に生えた部分にあたり、その間ずっと日ざしを浴び、洗われ、乾かされてきた分だけ傷みが積み上がっています。

根元の新しい部分と毛先を同じ手入れで扱うと、毛先には足りず根元には重すぎるという結果になりがちです。トリートメントを毛先中心に置くのは、この差を埋めるためだといえます。

切る間隔を少し詰めるだけでも、いちばん傷んだ部分を持ち歩かずに済みます。伸ばしたい時期であっても、毛先を1センチ整える手間は惜しまないほうが得策です。

気になる変化毛髪で起きていること打てる手
パサつき・広がり表面の欠けと水分の流出洗い流さない保湿剤を毛先へ
枝毛毛先が縦に裂けている裂け目の手前で切る
切れ毛・短い跳ね毛内部の強度の低下摩擦と熱を減らす

同じ日ざしを浴びても出方は髪の長さやこれまでの履歴によって変わるので、自分の髪でどの行が当てはまるかを見分けると、手当ての優先順位がはっきりします。

髪の色ツヤが変わるのも紫外線の影響

同じ形の髪の房を二つ並べ、房の内側の流れの線の本数の違いで日ざしを受ける前と夏の終わりを比べた図

夏の終わりに髪が明るく見えるのは、日ざしによる退色です。色が抜けるのと同時に、光を返す表面のそろい方まで乱れているため、ツヤの低下として二重にあらわれます。

夏の終わりに髪が明るく見えるわけ

メラニンは紫外線を吸収する過程で酸化し、少しずつ壊れていきます。壊れた分だけ色が薄まり、もともとの黒髪でも赤みがかった明るさへ傾いていきます。

変化はゆっくり進むため毎日鏡を見ていても気づきにくく、夏前に撮った写真と見比べて、思っていたより明るいと感じる方が少なくありません。

退色そのものが体に害を与えるわけではありません。ただし色が抜けた毛髪では、たんぱく質を守る盾も薄くなっているため、傷みが進みやすい状態に置かれます。

カラーやブリーチをした髪ほど退色が早い

明るく染めた髪は内部のメラニンがすでに減っており、紫外線を吸収してくれる盾が乏しくなっています。染料そのものも光で分解されるため、色もちの悪さとして先に自覚されます。

染めたばかりなのに数週間で黄みが出るという悩みの背景には、日ざしの影響が想像以上に大きく関わっています。屋外で過ごす時間が長い方ほど、その差は開いていきます。

  • 明るいカラーやブリーチをしている
  • 屋外で過ごす時間が長い
  • 髪が長く、毛先の年齢が高い
  • 海水や塩素の入った水に触れる機会が多い

あてはまる数が多いほど入れた色は早く抜けていくので、染め直す間隔を詰めるより、抜けにくい環境を整えるほうが髪への負担は軽く済みます。

ツヤが落ちて見えるのは光の反射が乱れるから

髪のツヤは、そろったキューティクルが光を同じ向きへ返すことで生まれます。表面がめくれて向きがばらつくと光は散らばり、同じ色でもくすんで見えます。

洗い流さないトリートメントを重ねると手ざわりとツヤが戻るのは、乱れた表面を薄い膜がならしてくれるからです。削れた部分そのものが埋まるわけではありませんが、見た目と扱いやすさは確実に変わります。

植物エキスやビタミン、紫外線吸収剤を配合した処方を毛髪に用いた研究では、とかすときの抵抗が下がり、ツヤと切れにくさが高まりました。紫外線を当てたあとも、その性質は保たれています。

紫外線を浴びた日の髪のアフターケアで差がつく

洗う、タオルで押さえる、洗い流さない手当てを重ねる、ドライヤーで乾かすまでを左から右へ並べた図

浴びてしまった日の手当てはその日のうちに済ませるほど効いてくるので、汗と汚れを落とし、水分を補い、手早く乾かすまでを一続きで進めます。

  • 帰宅後は早めに洗い、汗と汚れを残さない
  • 摩擦を抑えて洗い、タオルは押し当てて水気を取る
  • 乾き切る前に洗い流さないトリートメントを毛先へ
  • ドライヤーは根元から当て、短い時間で仕上げる

その日のうちに汗と汚れを洗い流します

日ざしを浴びた髪には、汗と皮脂に加えて大気中の細かな粒子が付いています。紫外線と粒子が重なると多孔化が強まる以上、その日のうちに落とす意味は小さくありません。

洗うときは、シャンプーを手のひらで泡立ててから髪へ乗せます。泡立てずに原液を直接つけてこすり合わせると、傷んだ部分ほど摩擦の負担が大きくなってしまいます。

すすぎは洗った時間より長めにとるくらいでちょうどよく、流し残しは乾かしたあとのごわつきとして返ってきます。

タオルドライは押さえるように水気を取ります

濡れた髪をタオルでこすり合わせる動作は、めくれたキューティクルをさらに削り取ってしまいます。タオルで髪をはさんで押し当てる扱いに変えるだけでも、摩擦は目に見えて減ります。

吸水性の高いタオルを使うと、押さえる回数そのものが減らせます。乾燥機で硬くなったタオルより、やわらかい生地のほうが髪には向いています。

毛先は最後に包み込むようにして水気を取るなど、いちばん傷んだ部分へ強い力をかけない配慮が、枝毛を増やさない土台になります。

洗い流さないトリートメントで水分を抱えさせます

タオルドライのあと、髪が半乾きのうちに洗い流さないトリートメントを重ねます。乾き切ってから塗るより、水分を抱えた状態で膜を作るほうが、まとまりは長続きします。

量は毛先から中間にかけて薄く行き渡る程度で足り、根元まで塗り広げるとべたつき、かえって重たい仕上がりになってしまいます。

補修成分の届き方を調べた報告では、ケラチンを微細な粒子に包んで浸透させた処理により、紫外線で傷んだ毛髪の表面がなめらかになりました。たんぱく質の変性と脂質の酸化も抑えられています。

補修をうたう製品の中身にも、こうした裏づけが積み重なりつつあります。表示された成分名を手がかりに選ぶと、迷う時間が減ります。

ドライヤーは根元から手早く乾かします

自然乾燥は髪にやさしいと思われがちですが、濡れた状態が長引くほどキューティクルは開いたままになります。根元から風を当てて短い時間で乾かし切るほうが、髪にとっては軽い負担で済むはずです。

風は20センチほど離して同じ場所へ当て続けないように動かし、毛先は最後に弱い風で軽く整える程度にとどめます。

仕上げに冷風を数秒当てると、開いた表面が引き締まってツヤが出ます。熱でやわらかくなった毛髪が形を決めるのは、冷えていく途中だからです。

枝毛と切れ毛をこれ以上増やさない髪の扱い方

摩擦・熱・濡れている時間の三つと、それぞれに対する髪の扱い方を上下二段で対応させた図

傷んだ毛髪を元へ戻す方法はありませんが、これから増やさない手立ては数多くあります。摩擦、熱、濡れている時間の3つを減らすと、毛先のもちは変わってきます。

枝毛は裂け目が広がる前に切ります

裂けた毛先をそのままにすると裂け目は日々の摩擦で根元側へ伸びていくため、気づいた時点で数ミリ上から切り落とすのが、結果として長さを守る近道です。

自分で処理する場合は、よく切れるはさみを使い、1本ずつ切ります。切れ味の悪いはさみでつぶすように切ると、その断面から新しい枝毛が生まれるため、かえって遠回りになります。

全体の長さを保ちたい時期でも2〜3か月ごとに毛先をそろえる習慣は続けたいところで、伸ばす目標と枝毛の処理はじゅうぶん両立できるはずです。

ブラッシングは毛先からほぐします

根元から一気にとかすと、絡まった部分へ力が集中して毛髪が折れます。毛先を先にほぐし、少しずつ上へ持ち上げていく順番なら、同じ回数でも負担はずっと小さくなります。

とかす動作による切れ毛は、コンディショナーを使うと短い断片も長い断片も減ったと報告されています。抵抗を下げる手当てが、そのまま切れ毛の予防につながります。

ブラシは、目の粗いものを乾いた髪に、目の細かいものは仕上げにと使い分けます。静電気が起きやすい季節は、獣毛や木製のブラシのほうが髪への当たりがやわらぎます。

濡れた髪は乾いた髪よりもろい

水を含んだ毛髪はやわらかく伸びやすい反面、引っぱりには弱いため、濡れたまま強くとかす、結ぶ、眠るといった扱いは切れ毛を増やす近道になります。

濡れた状態でとかしたときは短い断片としての切れが少ない一方、長い断片としての切れは増えたという実験結果も示されています。濡れているから安全だとは言い切れません。

入浴後は、乾かしてから結ぶ順番を守ります。どうしても急ぐ日は、ゆるく束ねる程度にとどめて、強く引く力をかけないでおきたいところです。

熱を使う道具との付き合い方を決めておく

アイロンやコテは、紫外線で弱った毛髪にとって二重の負担になります。温度を下げ、同じ場所へ長く当てないだけでも、傷み方はずいぶん変わってきます。

使う前に熱から守る下地を薄くなじませておくと、直接あたる熱がやわらぎます。濡れた髪へそのまま当てる使い方は、内部の水が急に膨らんで組織を傷めるため、できるだけ避けたいところです。

毎日使う習慣がある方は、週に何日か休ませる日を作ります。休ませた日の手ざわりの違いが、道具の負担を実感させてくれます。

場面毛髪への負担減らし方
ブラッシング摩擦と引っぱり毛先からほぐす
濡れたまま放置表面が開いたまま続く早めに乾かし切る
アイロン・コテ熱によるたんぱく質の変性温度を下げ回数を減らす

3つとも道具を買い替えなくても今日から変えられる項目で、日ざしを避けきれない季節ほど、こうした足し算の負担を削る意味は大きいはずです。

紫外線から髪を守る備えと、内側からの支え

帽子・日傘・髪用スプレーと、卵や魚を置いた皿を左右に並べ、外からの守りと内側からの支えを対にした図

浴びる量そのものを減らせば、あとの手当ては軽くて済みます。物理的にさえぎる方法と髪へ直接使う方法を組み合わせると、外出の多い日でも守りやすくなります。

守り方向いている場面気をつける点
つばの広い帽子屋外にいる時間が長い日蒸れないよう通気性で選ぶ
日傘通勤や待ち時間の多い移動UVカット率の表示を確かめる
髪用のUVスプレー帽子を使いにくい日重ねすぎるとべたつく

帽子と日傘で毛髪への直射を減らします

布で光をさえぎる方法には、塗り直しの手間がいらず、汗をかいても流れ落ちないという強みがあります。屋外にいる時間が長い日ほど、道具に頼る価値は上がります。

帽子の中で髪が蒸れると、別の負担が生まれてしまいます。編み目のある素材や内側にメッシュのあるものを選び、涼しい場所では一度脱いで熱を逃がします。

日傘は、まぶしさを抑える遮光率とは別に、UVカット率の表示を確かめます。生地のコーティングは使ううちに劣化するため、数年おきの買い替えが現実的です。

髪用のUVスプレーは薄く重ねます

毛髪の表面に紫外線吸収剤を吸着させておくと、内部のたんぱく質の分解と、脂質の酸化の両方が抑えられます。吸着はおよそ1時間で落ち着き、UVBを防ぐ成分のほうが効果は高かったと報告されています。

使うときは20センチほど離し、毛先を中心に薄く行き渡らせます。1か所へ集中して吹きかけると、乾いたあとに白く粉を吹いたり、束になったりしてしまいます。

汗をかいた日は、昼にもう一度重ねる程度で足ります。厚く重ねるより、その日のうちに落とす手順とひとそろいで考えるほうが、髪の負担はずっと軽く収まります。

たんぱく質と鉄が新しい髪の材料になります

今ある毛先を作り直せはしませんが、これから伸びる部分の質は日々の食事に左右されます。たんぱく質、鉄、亜鉛、ビタミン類が不足すると、髪の育ちと色に影響が及ぶと総説にまとめられています。

夏は食欲が落ちて冷たい麺類へ偏りがちですが、卵や豆腐、魚を一品足すだけでも材料の不足はかなり埋まります。

極端な食事制限をしている方では、体重が落ちるより先に髪へ影響が出る場合もあります。無理のない範囲で品数を戻すほうが、遠回りに見えて確実な道です。

よくある質問

Q
紫外線で傷んだ髪は元の状態に戻りますか?
A

削れたキューティクルや分解されたたんぱく質が、元の状態へ戻ることはありません。トリートメントは表面を整えて扱いやすくするもので、失われた組織を作り直すわけではありません。

一方で、根元から新しく伸びてくる部分は健康な状態で育ちます。傷んだ毛先を整えながら日々の負担を減らしていけば、全体の印象は時間とともに変わっていきます。

Q
髪のパサつきは紫外線だけが原因ですか?
A

日ざしは主な要因のひとつですが、ブラッシングの摩擦やアイロンの熱、カラーやパーマといった化学的な処理も重なっています。傷みは複数の負担の合計としてあらわれます。

心当たりの多いものから順に減らすと、変化を実感しやすくなります。すべてをやめる必要はなく、頻度や温度を下げるだけでも積み重ねは軽くなります。

Q
枝毛は切らずに直す方法がありますか?
A

裂けた毛髪をつなぎ直す方法はありません。トリートメントで一時的に裂け目が目立たなくなっても、日々の摩擦が加われば同じ場所からまた開いてしまいます。

裂け目より数ミリ上で切り落とすのがいちばん確実な手当てで、そのままにすると根元側へ伸びていくため、早く切るほど失う長さは短く済みます。

Q
髪用のUVスプレーは毎日使っても大丈夫ですか?
A

毎日使っても差し支えありませんが、その日のうちに洗い流す手順とセットにします。落とさないまま重ね続けると、汚れを抱えたままの状態が続いてしまいます。

塗布量は、毛先を中心に薄く行き渡らせる程度で足ります。頭皮がかゆくなる、赤みが出るといった変化があれば使用をいったん止めて、皮膚科へ相談すると安心です。

Q
海やプールのあと、髪はどうケアすればよいですか?
A

塩分や塩素が残ったまま日ざしを浴びると毛髪の負担は一気に重くなるので、上がったらすぐ真水で流し、帰宅後に洗って水分を補うまでを一続きで行います。

泳ぐ前に毛髪を真水で濡らしておくと、塩素を含んだ水を吸い込む量が減らせます。長時間の水遊びには、水泳帽を足しておくと守りやすくなります。

参考にした論文