「泳げば髪が生える」と読める説明を見かけますが、スイミングと発毛を直接つないだ研究は、いまのところ見当たりません。

期待を掛けられるのは、関節にかかる負担が軽い全身運動としての一般的な利点までで、髪そのものを増やす手立てではありません。

そのうえで、プールの水が髪と頭皮に与える負担は実際にあり、こちらは泳ぐ前と後のひと手間で確実に小さくできます。

消毒された水は公衆衛生の側から必要なもので、こわがって遠ざけるより、付き合い方を先に決めておくほうが現実に合います。

塩素が髪のどこにどう届くのか、泳ぐ前と上がったあとに何をすればよいのかを、順にたどっていきます。

目次

スイミングで髪が増えると言い切れる根拠はまだありません

泳いで毛が増えたと示した試験は確認できておらず、水中の運動に見込めるのは、関節への負担が軽い全身運動としての一般的な利点までです。髪を増やす話と、塩素という負担に備える話は、はじめから切り分けたほうが誤解がありません。

よく見かける説明いまの研究で言えるところ受け取り方
泳ぐと髪が増える直接調べた試験が見当たらないまだ判断できない
塩素が怖いから泳がない消毒は公衆衛生に必要で対処もできる避けずに備える
水中の運動は体に軽い変形性関節症で痛みと生活の質が改善支えとして見込める

3行目だけが、いまの研究で裏づけの取れた並びにあたり、上の2つは期待にも不安にも寄りすぎた受け取り方です。先に外しておくと、泳ぎを続けたときに何が変わり何が変わらないのかを、落ち着いて眺められるようになります。

水中の運動と毛の量を並べた試験は見つかりません

泳ぐ習慣のある人とない人を長く追いかけ、毛の本数や太さの差を数えた試験は、探しても見当たりませんでした。毛の生え替わりを数か月単位で数えていく調査は手間が大きく、水泳の領域では組まれてこなかったのでしょう。

調べられていない段階と、効かないと確かめられた段階は、まったく別ものとして扱う必要があります。前者を後者のように語る説明も、逆に効くと言い切ってしまう説明も、いまある材料では支えきれません。

だからといって髪のために泳ぐのをやめる理由も生まれず、毛を増やす手立てとしてではなく、体を動かす習慣として置き直せば足ります。水の中で過ごした時間には、髪とは別の理由でしっかりした値打ちが残ります。

関節にかかる負担が軽い全身運動としての値打ち

膝と股関節の変形性関節症を対象に、水中での運動を調べた13の試験1190人分をまとめた解析があり、参加者の75パーセントが女性で、平均年齢は68歳でした。

およそ12週間の水中運動を行った群では、痛みが100点満点で5点ほど、生活の支障も5点ほど下がり、生活の質は7点上がっていました。重い有害な出来事の報告は無く、続けるうえでの安全性もあわせて確かめられています。

差そのものは小さめですが、関節が痛んで陸上の運動を続けにくい人にとって、水の浮力は選べる道を1つ増やしてくれます。髪からいったん目を離すと、水泳という運動の持ち場はかえってはっきりしてきます。

女性の薄毛を泳ぎだけで片づけない

抜け毛や分け目の広がりが数か月にわたって続くようなら、生活の工夫とは別に、原因を確かめる場面に入っています。女性の薄毛には、甲状腺の働きや鉄の不足など、運動では動かない背景も隠れています。

持病がある人や治療中の薬がある人は、運動の量や種類を自分で決めず、通っている医療機関に相談してから始めてください。水中の運動は体への負担が軽い一方、心臓や呼吸の状態によっては条件がつきます。

泳ぎは原因を確かめる手順を置き換えるものではなく、調べる流れと並行して続ける習慣として構えるほうが結果は早く出ます。背景が別にあるまま水だけを頼りにすると、手を打てる時期を取り逃がしてしまいます。

スイミングの塩素は削れたキューティクルから入り込みます

報告されている順序は、塩素が直接毛を溶かすのではなく、水の摩擦でキューティクルが削れた毛へ次亜塩素酸が入り込む、という流れでした。守るべき場所は毛の内側ではなく、いちばん外側の表面にあたります。

日本の代表選手67人の61パーセントに髪の色の変化

日本代表の水泳選手67人と、年齢をそろえた対照54人の髪を比べた研究があり、髪の色が変わっていた割合は選手で61パーセント、対照では0パーセントでした。差は統計のうえでもはっきり出ています。

頭髪の色が変わっていた選手では、爪の表面の傷みも一緒に見つかっており、水に浸かる生活が体の角質全体に届いている様子がうかがえます。毛だけを切り離して守る話ではなく、水の中で長く過ごした積み重ねとして眺めるほうが正確でしょう。

競技として長時間泳ぐ人たちの数字なので、週に何回か通う人へそのまま当てはめるわけにはいきません。それでも、水に浸かる時間の長さが効いてくるという向きだけは、生活のなかの水泳にも共通します。

水の摩擦でキューティクルが失われていました

色の変わった金色の毛を電子顕微鏡で見ると、キューティクルがすっかり消えており、皮質の色素顆粒も数が減って粒そのものが小さくなっていました。外側の守りが失われていた毛では、内側にある色素のほうにも同じ出来事の跡が残っていたわけです。

元素の分析でも差ははっきりしており、選手の毛は対照より硫黄が少なく、代わりに塩素が多いという結果でした。塩素は色の変わった選手の毛すべてから見つかった一方、対照の毛からはまったく検出されていません。

研究者は、水の摩擦でキューティクルが傷んだところへ次亜塩素酸が入り込み、内側の色素を酸化した順序を挙げました。塩素そのものより、表面が削れていく過程のほうが先に来るという見方になります。

キューティクルは水を含むとふくらむ一枚の外皮

キューティクルを詳しく調べた2022年の研究では、水分を吸ったときにふくらむ動きが、それまで知られていなかった形で確かめられました。毛の表面はただの覆いではなく、水に触れるたびに寸法そのものを変えている層だと分かってきています。

キューティクルを取り除いた毛では力学の性質が変わり、この層が毛の強さを支えている点も示されました。層の内部には細かく整った構造があり、外からの負担を受け止める働きを高めていたようです。

ふくらんだり縮んだりを繰り返す層が、水の中では休みなく擦れ合い続けている、と考えると分かりやすくなるでしょう。プールで毛が傷むときに何が起きているのかは、2つの知見を重ねると見当がついてきます。

プールで毛に起きること研究で確かめられた内容打てる手
色が明るく変わる代表選手の61パーセントに変化水に浸かる時間を区切る
表面がなくなる色の変わった毛でキューティクルが消失真水とキャップで接触を減らす
硫黄が減り塩素が増える元素の分析で対照と差が出た上がったら早く洗い流す

並べた3行はいずれも毛の外側で起きている変化で、内側から立て直す手立てを探す話ではありません。外側で受け止めている負担を減らすほうが、いまある材料では打てる手もはっきりしています。

スイミング後に髪が緑がかる原因は塩素ではなく銅

毛が緑がかるときの主な原因は塩素ではなく、水に溶けた銅であると症例の調査で確かめられています。藻を抑える薬剤を使いながら水の入れ替えが追いつかない施設で、起こりやすくなります。

36歳の女性の毛から3900ppmの銅が検出されました

プールに通っていた36歳の金髪の女性に緑がかった変色が現れた症例が、詳しい調査つきで報告されています。長年泳いできた人でしたが、髪の色の変化に気づいたのは、そのときが初めてだったと書かれていました。

抜いた毛を分析すると銅は3900ppm、プールの水では9.94ppmという値でした。水そのものの濃度が高いというより、毛のほうが受け皿になって銅を濃縮していた、と読み取れます。

調査では、藻を抑える薬剤を加えながら水の入れ替えが足りていなかった点が、銅の増えた原因として挙がっています。泳ぐ側からは気づきにくい部分で、自分の手入れだけでは届かない領域にあたります。

ブリーチや傷んだ毛ほど銅がつきやすい

この女性はブリーチとパーマを受けており、そのためにケラチンの陰イオン性の基が増えて、銅を吸い込みやすくなっていたと報告されました。薬剤で先に受けていた変化が、プールに入ったあとの出来事へそのまま効いてきた形です。

電子顕微鏡では、キューティクルが失われ、毛の表面に細かい穴が散らばっている様子が写っていました。薬剤で傷んだ毛と塩素で削れた毛は、外から何かが入り込む入り口を同じように持ちます。

  • 明るい色に染めた毛
  • ブリーチやパーマを繰り返した毛
  • 屋外で長く泳ぐ習慣
  • 上がってから流すまでが長い
  • 藻の対策に薬剤を使う施設

並んだ条件は、下地の色が薄くて変化が目立つ毛と、銅を受け入れる余地が広がってしまった毛の2つに分かれます。色を抜いた経験があるなら、泳ぐ前後の備えを厚めにしておく理由が1つ増えるでしょう。

髪が緑がかったらどうする?

はじめに振り返りたいのは、プールから上がったあと、どれだけ早く真水で流していたかという点です。水に浸かった時間が長いほど、そして流すまでの間が空くほど、色は乗りやすくなります。

色が戻らない状態が続くようなら、通っている施設へ水の管理について尋ねてみるのも現実的な一手です。原因が水の側にあるのなら、自分の手入れをどれだけ足したところで追いつきません。

頭皮のかゆみや赤みが一緒に出ているときは、色の話とは切り分けたうえで皮膚科に相談してください。毛の色だけが変わる出来事と、皮膚に症状が出ている状態は、別のものとして扱う必要があります。

泳ぐ前のひと手間でスイミング中の髪の負担は減ります

泳ぐ前にしておきたい備えは、真水で毛を濡らす、キャップをかぶる、体を流すという3つで足ります。どれも更衣室のなかで完結する動きですが、毛がプールの水に触れる量は目に見えて減ります。

泳ぐ前の備え目安狙い
真水で毛を濡らす根元まで30秒ほどプールの水を吸う余地を減らす
キャップをかぶる毛をまとめてから水と擦れ合う面積を減らす
体を流す全身をひととおり水に持ち込む汚れを減らす

3つとも施設にもとからある設備の範囲で終わる動きで、新しい道具を買い足す必要はどこにもありません。合わせて1分ほどの手間が、泳いでいる時間のすべてに効いてくると考えれば、割は合っています。

真水で先に濡らすと吸い込む量が減ります

乾いた毛はプールに入った瞬間に周りの水を吸い込むため、先に真水で十分に濡らしておくと、あとから触れる水を吸う余地はそのぶん小さくなります。毛が含める水の余地を、プールの水と真水のどちらで先に埋めるのかという違いです。

キューティクルは水分を吸うとふくらむと確かめられており、濡れた状態と乾いた状態では、水との関わり方がそもそも違っています。同じ時間だけ泳いだとしても、入る前の状態が違えば毛の受ける負担も変わってきます。

更衣室のシャワーで30秒ほど、毛の根元まで水をしっかり届かせておけば、備えとしてはそれで足ります。手間の軽さに比べると、泳ぐ前にできる備えのなかでは、いちばん効き目のはっきりした一手でしょう。

スイムキャップをかぶれば髪は守れる?

キャップは水を完全に遮る道具ではなく、すき間からは水が入りますし、長い毛ならはみ出す部分もどうしても残ります。完全に守りきる道具として期待してしまうと、実際に得られている効き目のほうまで見誤ります。

それでも水と擦れ合う面積は目に見えて減りますし、毛をひとつにまとめておけば、泳いでいる最中の絡まりも起きにくくなるでしょう。ゼロにする道具ではなく、負担の総量を減らす道具として位置づけると、使い方のほうも定まります。

締めつけが強すぎると、生え際が引っぱられて痛みが出たり、あとが残ったりする場合もあります。頭のかたちに合う大きさを選んだうえで、長い時間きつく締めたままにしない使い方を心がけます。

入水前に体を流す習慣は水そのものを守ります

汗や皮脂、整髪料といった人の側からの持ち込みが塩素と反応して副生成物ができると、プールの水質をまとめた総説は説明していました。水の汚れは外から降ってくるものより、泳ぐ人が運び込むものの占める割合が大きいわけです。

入水前に体をひととおり流しておくだけで、水のなかへ持ち込む汗や皮脂の量は確実に減らせます。自分の毛のためというより、その水をこれから使う全員のための手当てにあたります。

消毒そのものは公衆衛生の側から必要な処置であり、こわがって遠ざけるべき対象ではありません。利用者の側で減らせるのは持ち込みのほうで、そこは自分の手で動かせる部分です。

スイミングのあとの洗い方と乾かし方で育毛の土台を守る

泳ぎ終えたあとにまず取りかかりたいのは、できるだけ早く真水で全体を流してしまう一手です。濡れた毛はこすらず、乾かすときはドライヤーを15センチ離して動かすと、傷みは自然乾燥より少なくなります。

上がったらできるだけ早く真水で流す

プールから上がったあと、毛に残った水が乾いていくあいだも、塩素は毛の表面にとどまり続けています。流すまでの時間を長く置くほど、毛と塩素が触れ合っている時間も、そのぶん積み上がっていきます。

更衣室に着いたらまず真水で髪を流し、それから体を洗うという順番に決めておくと、その日ごとに迷わずに済みます。髪を先に流すという一手だけで、家に帰り着くまでの負担は目に見えて変わります。

塩素を落としたい気持ちが強いあまり洗いすぎると、それはそれで別の負担に変わってしまいます。1回の入水につき1回の洗髪で足り、こすり洗いを重ねる必要はどこにもありません。

濡れた髪をこすらずに水気を取る

濡れた毛は水を含んでふくらんでおり、乾いているときと比べて擦れに弱い状態になっています。タオルでごしごしと往復させる動きは、プールで削れた表面をさらに削り取ってしまいます。

タオルではさんで押さえ、こするのではなく水気を移すようにして取っていくと、余分な摩擦は生まれません。目の粗い櫛で毛先のほうからほどいていけば、絡まりを引きちぎらずに済みます。

髪の手入れ用品は治療の代わりにはならないものの、頭皮の治療を続けるための支えになると総説は位置づけていました。泳いだあとに摩擦を減らしておく手当ても、同じ支えの一部として数えられる部分です。

ドライヤーと自然乾燥はどちらが髪にやさしい?

洗髪と乾燥を30回繰り返して毛の傷みを比べた研究では、温度が上がるほど毛の表面の傷みが大きくなるという結果が出ています。皮質の層については、どの条件でも傷みは見られていません。

一方で、細胞膜複合体の傷みは自然乾燥させた毛にだけ現れていました。15センチ離して動かしながら乾かすほうが、自然乾燥よりも毛の傷みは少なかったと報告されています。

濡れたまま長い時間置いておく形にも、それなりの負担が残ります。近づけて熱を当て続けず、離して動かしながら短く済ませると、乾かす作業はむしろ味方になってくれるでしょう。

頭皮の乾きも同じ2時間で進みます

若い競技者を対象に、2時間の練習の前後で皮膚から逃げていく水分の量を測った研究があります。水泳の選手では、練習のあとに複数の部位で明らかな上昇が確かめられました。

水を使わない競技と比べても、前後の変化の幅は水泳の側で大きく出ていました。2時間プールで過ごすと皮膚のバリアの働きが変わりうる、と研究者はまとめています。

頭皮も体の皮膚と同じつくりなので、練習のあとに起きている変化の外にあるわけではありません。上がったあとに突っぱる感じやかゆみが残るなら、洗う回数と湯の温度をまず見直し、それでも続くようなら皮膚科で相談してください。

上がってからの順番具体的な動き避けたい形
まず真水で流す頭から全体に浴びる汗を拭くだけで済ませる
水気を取るタオルではさんで押さえるごしごし往復させる
乾かす15センチ離して動かす近づけて熱を当て続ける

3行とも、プールから上がって30分ほどのうちに終わってしまう動きばかりです。順番を体で覚えてしまえば、通う回数が増えたところで手間そのものは増えません。

屋外プールでのスイミングは紫外線と塩素が重なります

屋外のプールでは、塩素という負担のうえに紫外線が重なってきます。光を浴びた毛では硫黄どうしの結合が減ると報告されており、表面の削れた毛ほど影響を受けやすくなります。

光を浴びた毛では硫黄どうしの結合が減っていました

白い毛に紫外線と可視光を当て、ラマン分光と電子顕微鏡で調べた研究があります。光を当てた毛ではキューティクルが傷み、一部がめくれた状態になっていました。

シスチンの硫黄どうしの結合と、炭素と硫黄の結合はどちらも減り、代わりにチオールが増えていました。毛のケラチンのかたちそのものが変わったと考えられています。

変化は毛の中心よりも周辺部ではっきりと出ており、光による影響も内側からではなく外側から始まっていました。塩素で表面が削れていく話と、入り口が同じところにあるわけです。

表面が削れた髪ほど光の影響を受けやすい

塩素と摩擦でキューティクルが薄くなった毛は、外からの刺激を受け止める層をすでに失っています。同じ光を浴びたとしても、内側への届き方は変わってくるでしょう。

屋外のプールでは、上から降ってくる光に加えて水面から返る反射も重なります。泳いでいる時間だけでなく、水から上がって過ごしている時間にも光を浴び続けています。

  • 塩素と摩擦による表面の削れ
  • 紫外線と水面の反射
  • 汗と皮脂の持ち込み
  • 上がったあとの乾燥
  • 水から出て過ごす時間の日ざし

並べた負担を一度にまとめて消してしまう手立ては、残念ながらありません。減らせるところから1つずつ外していくほうが、通う習慣そのものを長く続けやすくなります。

屋外で泳ぐ日に決めておきたい段取り

日ざしの強い時間帯を外して泳げるなら、それだけで浴びる光の量はまとまって減らせます。動かせない場合、水から上がっている間は日陰へ移り、キャップや帽子で頭を覆っておきます。

泳ぎ終えたあとの流し方そのものは屋内と変わらず、早く取りかかるほど有利になります。屋外では汗の量も加わってくるため、真水で流しておく意味はいっそう大きくなるでしょう。

一日の終わりに毛のごわつきが残る日は、翌日の泳ぐ時間を短くするなど、量のほうを調整します。傷んだ表面を取り戻す手立てを探すより、負担の量を先に減らす調整のほうが確実です。

よくある質問

Q
スイミングを続ければ髪は増えますか?
A

水泳と発毛を直接つないだ試験は確認できておらず、毛を増やす手立てとして期待するには、いまのところ材料が足りていない段階です。

見込めるのは、関節への負担が軽い全身運動としての一般的な利点と、塩素という負担への備えを整えるところまでになります。

Q
プールの塩素は髪にどのくらい影響しますか?
A

日本代表の選手67人を調べた研究では、61パーセントで髪の色が変わっており、対照の54人では0パーセントでした。色の変わった毛からはキューティクルが消えています。

競技として長く泳ぐ人たちの数字なので、週に数回通う人へそのまま当てはまるわけではありません。それでも、水に浸かる時間が効いてくるという向きだけは共通します。

Q
スイミングの前に髪を濡らすのは意味がありますか?
A

乾いた毛は入水と同時に周りの水を吸い込むため、先に真水で濡らしておくと、プールの水を吸う余地はそのぶん小さくなります。

キューティクルは水分を吸うとふくらむと確かめられており、濡れた毛と乾いた毛では水との関わり方が違っています。根元まで30秒ほどが目安です。

Q
プールで髪が緑がかるのは塩素のせいですか?
A

主な原因は塩素ではなく水に溶けた銅で、報告された症例では抜いた毛の銅が3900ppm、プールの水が9.94ppmという値でした。

ブリーチやパーマで傷んだ毛ほど銅を吸いやすくなります。色が戻らない状態が続くようなら、通っている施設へ水の管理について尋ねてみてください。

Q
泳いだあとのドライヤーは髪に悪いですか?
A

洗髪と乾燥を30回繰り返した研究では、15センチ離して動かしながら乾かすほうが、自然乾燥より毛の傷みは少なくなりました。

温度が上がるほど表面の傷みは大きくなるため、近づけて熱を当て続ける形だけを外します。濡れたまま長い時間置いておくのも、別の負担になります。

参考にした論文