なぜ今、ワクチン接種が必要なのか
肌寒い風が吹き始め、木々の葉も色づき始めました。
季節の変わり目は体調を崩しやすいものですね。
毎年冬に猛威を振るうインフルエンザと新型コロナウイルス。今年も12月~2月に流行すると考えられています。
私たち医療従事者は、皆さまの健康を守るため、日々奮闘しております。しかし、この難しい状況を乗り越えるには、皆さま一人ひとりのご協力が欠かせません。その中でも、最も効果的な方法が、ワクチン接種です。
季節性の脅威
冬季は室内で過ごす時間が増え、換気が不十分になりがちです。これにより、インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスの両方が活発に活動し、感染リスクが高まります。
同時流行のリスク
インフルエンザと新型コロナの同時流行、いわゆる「ツインデミック」の可能性が専門家から指摘されており、昨年冬もそのような傾向が認められました。
両方のウイルスに同時に感染すると、重症化リスクが著しく上昇します。
社会的影響
感染拡大は、医療システムへの過度な負担、経済活動の停滞、そして日常生活の大幅な制限につながる可能性があります。早期のワクチン接種は、これらの社会的影響を軽減する重要な手段です。
あなたと大切な人の健康を守るため、早めのワクチン接種をおすすめします。
当院で接種可能なワクチンの種類
インフルエンザワクチン
製品名:「インフルエンザHAワクチン」
会社名:KMB、阪大微研、デンカ、田辺三菱、武田、Meiji、アステラス
(その時の入荷によるため、会社の指定は出来ません。)
- 対象年齢: 6ヶ月以上
- 接種回数:
- 13歳以上:1回
- 13歳未満:2回(2~4週間隔)
→ただし、世界的には人生2度目のインフルエンザワクチン接種からは1回で良いとされています。
- 有効期間: 接種後2週間程度で効果発現、約5ヶ月間持続
- 含有株: WHO(世界保健機関)が推奨する4種類の株を含有
- 効果:
- 発症予防効果:約40-60%
- 重症化予防効果:約80%
- 高齢者の肺炎による入院リスク低減:約40-50%
- 注意:経鼻弱毒生インフルエンザワクチン「フルミスト点鼻液」は取り扱っていません。
ワクチンの詳細は下記を参考ください。
新型コロナワクチン
会社名:ファイザー
- 種類: mRNAワクチン
- 対象年齢: 12歳以上
- 接種回数: 現在は1回接種(最新の推奨に従う)
- 有効期間: 接種後2週間程度で効果発現、6ヶ月以上の効果持続が確認されている
- 対応変異株: オミクロン株JN.1系統を含む主要な変異株に対応
- 効果:
- 発症予防効果:約60-80%(変異株により異なる)
- 重症化予防効果:約90%以上
- 感染予防効果:約30-60%(変異株により異なる)
- 注意:上記以外の新型コロナワクチンは取り扱っていません。
ワクチンの詳細は下記を参考ください。
ワクチン接種のメリットを詳細解説
個人の保護
- 感染リスクの低減:ワクチン接種により、ウイルスに曝露しても感染する確率が大幅に下がります。
- 重症化予防:万が一感染しても、重症化のリスクが著しく低下します。特に高齢者や基礎疾患のある方にとって重要です。
- 後遺症リスクの低減:「長引く倦怠感」や「嗅覚障害」などの後遺症リスクも軽減されます。
社会への貢献
- 集団免疫の形成:多くの人が接種することで、社会全体の免疫力が高まり、ウイルスの伝播を抑制します。
- 弱者の保護:自身が感染しにくくなることで、ワクチンを接種できない人(アレルギーのある人、乳幼児など)を間接的に守ることができます。
医療機関の負担軽減
- 重症患者の減少:ワクチン接種により重症化リスクが低下し、集中治療室(ICU)の逼迫を防ぎます。
- 医療資源の適切な分配:軽症・中等症患者の減少により、他の疾患の患者にも適切な医療を提供できます。
経済活動の維持
- 欠勤率の低下:従業員の感染や重症化を防ぐことで、企業の生産性を維持します。
- 行動制限の緩和:感染拡大が抑制されることで、厳しい行動制限が不要になる可能性が高まります。
- 医療費の削減:重症化予防により、個人や社会全体の医療費負担を軽減します。
接種費用
インフルエンザワクチン
価格:3,300円(税込)
ただし、下記の方は値段が異なります。
接種日時点で神戸市に住民登録がある
- 満1歳~12歳(13歳の誕生日の前日まで)の方
- 1回目:2,000円
- 2回目:2,000円(多子世帯のみ:接種日時点で同一世帯に18歳未満の子が2人以上いる世帯)
- 65歳以上の方
- 1,500円(税込)
- ただし、以下のいずれかに該当する方は無料
- 生活保護世帯
- 市民税非課税世帯
- 神戸市発行の「公害医療手帳」をお持ちの方
- 中国残留邦人等支援給付制度受給者
新型コロナウイルスワクチン
価格:16,500円(税込)
ただし、下記の方は値段が異なります。
接種日時点で神戸市に住民登録がある
- 65歳以上の方
- 3,000円(税込)
- ただし、以下のいずれかに該当する方は無料
- 生活保護世帯
- 市民税非課税世帯
- 神戸市発行の「公害医療手帳」をお持ちの方
- 中国残留邦人等支援給付制度受給者
持ち物
- 氏名・住所・生年月日がわかる本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証など)
- (無料対象となる方のみ)無料対象となる場合の証明書類
→証明書類なければ無料ではなく、自費でお支払い頂く事となります。 - (60~64歳で障害の要件に該当する方のみ)身体障害者手帳
※申請中等で所持されていない場合は、保健課へご相談ください(078-322-6788)
※ 自治体によっては、その他の費用助成がある場合があります。詳細は各自治体にお問い合わせください。
当院での予約方法
- 10月中の予約:
- 電話予約のみ受付
- 電話番号: 078-360-0811
- 受付時間: 平日 9:00-12:30及び13:30-16:30、土曜 9:00-12:00(日祝休診)
- 11月~12月の予約:
- 電話予約・ネット予約可
①電話予約
1ヶ月前~当日まで、予約の空き状況によって可能です。
- 電話番号: 078-360-0811
- 受付時間: 平日 9:00-12:30及び13:30-16:30、土曜 9:00-12:00(日祝休診)
②ネット予約
1ヶ月前~3日前まで、可能です。
- CLINICS予約より「インフルエンザワクチン接種外来」を選択し、ご予約ください。
- その他の枠で予約されてもキャンセルとなりますのでご了承ください。
- キャンセルは必ず電話にてお願いします。
予約キャンセルポリシー
予約日の前日までに、電話にてご連絡ください。当日キャンセルは必ず避けてください。
接種当日の流れ
①受付:予約時間の10分前までにお越しください
②問診票記入:体調や既往歴をお聞きします
③医師による診察:接種の可否を判断します
④ワクチン接種:腕の上部に接種します(約1分)
⑤経過観察:5-30分間(ワクチンにより変わります)待機していただきます
接種後の注意事項
- 接種部位の冷却:腫れや痛みがある場合は冷やしてください
- 激しい運動を避ける:接種当日は安静にお過ごしください
- 入浴可能:ただし接種部位はこすらないでください
- 副反応の観察:発熱や倦怠感などの症状が出たら医師に相談してください
よくある質問(Q&A)
Q1: 同時接種は可能ですか?
A1: はい、医師の判断により可能です。ただし、それぞれ別の腕に接種します。
Q2: 副反応はありますか?
A2: 一般的に、接種部位の痛みや軽度の発熱などが見られることがあります。重篤な副反応は極めて稀です。
Q3: アレルギーがある場合でも接種できますか?
A3: 事前に医師にご相談ください。ワクチンの成分に対するアレルギーがある場合は接種をお控えいただく場合があります。なお、卵アレルギーでもインフルエンザワクチンは接種出来る場合が多いです。
総合的な感染予防アプローチ
ワクチン接種に加えて、以下の対策も継続しましょう。
- マスクの着用
- 手洗い・手指消毒の徹底
- 3密(密閉・密集・密接)の回避
- 十分な睡眠とバランスの取れた食事
情報発信
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